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望月 鏡翠
2026-05-10 23:44:03
1085文字
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日課
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#2069 にやりと相棒2
#毎日最低800文字のSSを書く/@tmysmst
おじいちゃんは、ずっとお父さんみたいに会社で働いていました。何年生なんでしょう。きっとたくさん働いたんでしょう。
そうして会社を卒業したあと、おじいちゃんは島に旅立ったんです。そこで暮らすのがずっと夢だったのだと言っていました。
おじいちゃんの相棒は海が好きなのだそうです。おじいちゃんも、街で暮らしていたけど本当は海が好きで、だから海辺の街で過ごすのが夢だったそです。
僕はずっとおじいちゃんの家に行ったことがありませんでした。
家を建てるところから始めていて、なかなかお家ができなかったらしいです。嵐が多いんだって言っていました。
僕たちをお家に呼ぶ準備が、整わなかったそうです。
今まではおじいちゃんが僕に会いにきてくれていました。いつ来ても、夏休みからやってきたように、黒々と肌が日焼けしていました。
おじいちゃんの家がようやく完成したので、僕は会いにいくことができるんです。僕がサワガニの家を作っている間、おじいちゃんは本物のお家を造っていたなんてすごいです。
おじいちゃんの家に行くためには、飛行機が必要でした。
船がいいぞとおじいちゃんは行ったのですが、休みの予定が足りなくなるとお父さんとお母さんに大反対していました。
でも僕は船が好きなので、いつか船にも乗ってみたいです。車も乗せられるような大きいやつ。
お父さんの相棒は、島に行くのを嫌がっていました。
潮風が嫌なんだそうです。お父さんも車が錆びるから、嫌だと言っていました。今回は現地で車を借ります。自分の車じゃないから、潮風を浴びても気にならないそうです。そんなものなんでしょうか。
お母さんは、海の近くはのんびりしているから好きだと言っていました。ゆっくりしたテンポで動いているところが、自分の気質にも合うそうです。
僕は飛行機に乗るのも始めてです。
見るのは好きです。空に白く雲を引きながら飛んでいくのを見るのも好きです。あれにたくさん人が載っているなんて信じられません。
空港の近くは広々としていて、近づくたびにどんどんと音が大きくなっていました。これはきっとエンジンの音です。僕はお父さんに教えてもらったから、知っています。
空港に向かう車の上を、飛行機が越えて行きました。
耳がビリビリしました。ものすごく大きい音です。それにすごく大きいです。
びっくりして口をぽかんと開けて、それを見送りました。
鯨のお腹の下に入ったみたいです。僕は本物の鯨を見たことがないんですが、きっとこんなふうだと思います。
島に行ったら鯨もいるんでしょうか。
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