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三毛田
2026-05-10 18:34:18
1078文字
Public
1000字7
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53 【53/一番ダルい時間割】
53日目
ダルいけど君がいれば
開いた窓から入り込む風は、少し重たいカーテンを揺らし。
程よく腹を満たした、俺の眠気を誘う。
昼休み直前の体育も、逆に昼休み後の体育もなかなかに面倒くさい。
ただ、数学や国語の時間はダルい、眠い、やる気が低下する。
気をつけなければ、眠ってしまいそうだ。たまに寝ているけど。
特に今日みたいに、程よく暖かくてこう、眠気を誘う風が頬をくすぐる時など特に。
「ふわぁ
……
」
大きなあくびを噛み殺し、集中しようとするけれど上手くいかない。
「それじゃあ」
そんな声が聞こえ、どうか俺じゃありませんように。と心の中で祈りながら教科書をめくる。
俺の隣の奴が指名されて、教科書を読み上げる。先生と違って、ちょっとたどたどしいっていうのか? それが余計に眠気を誘う。
これが丹恒だったら、気持ちよくっていうか心地よく感じるんだろうなぁ。なんて。
「んー
……
」
授業が終わり、大きく伸び。
「ひゃわっ」
と、背骨に沿ってなぞられて、声が出る。
「た、丹恒」
「んんっ」
睨みつけると、俺の悲鳴がツボに入った丹恒が背中を震わせていて。
珍しい。って思ったけど、俺の丹恒がこんな可愛い姿を他の人間に見せていると思ったら何かムカつく。
「わっ」
朝は肌寒かったので着てきたジャケットを、彼の頭にかぶせて隠す。
「穹?」
「今日の丹恒可愛すぎるから、隠した。駄目?」
「駄目、じゃない」
いつもならば、可愛くない。とばっさり切り捨てる男が、小さな声で答えるものだから。
「はあああぁぁ」
クソデカため息が出たって、しょうがないだろ?
「お前さぁ。なんで今日はそんなご機嫌なんだよ」
「穹の観察が楽しかったから、だな」
「んんっ」
嬉しそうに言うの緒は、ズルいって。
「家に帰ったら、覚悟しておけよ」
「構わない。心得ておこう」
とか、畏まった言い方をしたとしても、俺は許すつもりとか全然ないですからね!
そんな俺の様子に気づいているようで、優しい笑みを浮かべており。
「ああ。お前に好きにされるのは、悪くない」
なんて、俺の耳元で。
「丹恒先生、ここ、学校」
「知っている。だが、小声な上、周囲がうるさいからお前にしか聞こえていない」
深呼吸して、彼の手に触れる。
「分かったよ」
俺の負けだ。
「あと一限だけだもんな。頑張るか」
「寝そうだったら、背中をつついてやろう」
「お手柔らかに」
チャイムが鳴り、俺の上着をこちらへと返してくる。
丹恒と戯れたおかげで、眠気はどこかに飛んで行って。
帰宅後が、楽しみになった。
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