ぽふむん
2026-05-04 22:00:00
1927文字
Public ワンドロ
 

禁断の研究


#童しの版深夜の真剣物書き60分一本勝負
氷柱if
「木漏れ日」「青葉」「入れ替わり」

ご都合血鬼術でお互いの体が「入れ替わり」ました。
早く解除しようと、氷柱様は日向ボッコをしていたのにしのぶちゃんは禁断の研究を始めていました。

初夏の新緑の間を、爽やかな風が吹わたる。
青葉の隙間からは、キラキラと輝く木漏れ日が優しく差し込み、地面に寝そべる少女を照らしていた 。
見た目は非常に可憐な小柄な少女だ。

だが、その寝そべる姿は非常に鷹揚。
手を頭の後ろに組み、地面との間に枕に。
足は片膝を三角に立て、その上に反対の脚を組んでいる。

そうして寝そべって、木々の青葉を見上げていた。
深紫の瞳は開いているから、起きてはいる。
ただ寝転がっているだけだ。
その顔に影が差した。
一人の大柄な青年が顔を覗き込んだからに他ならない。

「万世さん……起きてたんですね。日焼けしてしまうので、日向ぼっこも程々にしてください」
童磨がしのぶを見下ろしていた。
なんだかいつもと表情が微妙に違うのは、中身が違うから。
ご都合血鬼術【人体精神入れ替えの術】で入れ替わってしまったからだ。

つまり、この童磨の中身はしのぶ。
そして、寝転がっていたのはしのぶではなく童磨だ。

「ああ、化粧のノリが悪くなる……かい。大丈夫。ちゃんと後で手入れしておくさ」
しのぶはケラケラと鷹揚に笑いながら身を起こした。

「朝から、昼餉も食べずに日向ぼっこですか?」
「ああ、早くこの血鬼術を解かねば」
敵の鬼は大して強くなく、この血鬼術も残り香のようなものを嗅いだに過ぎないから。
日光浴でもしていれば、半日ほどで解けるだろうという見立て日向ぼっこをしていたのだ。

……もう少し研究したいのですが」
童磨の不服げな声に、しのぶは首を傾げた。

「どんな……だい?」

「あのぉ……右の方が微妙に大きいんですね」
「何が?」

「睾丸です」
そう言って、童磨は袴の裾を捲った。
しのぶは思わず「ぶっ」と妙な悲鳴をあげてしまった。
そんな反応を意に介さず、童磨は大真面目に捲った袴から完全に見えている睾丸について解説を始めた。

「で、なんか何もしてないのに動くんです。不随意運動のようですね」
しのぶの口があんぐりと開いている。
なのに、童磨は大真面目。

「考えてみたら内蔵がむき出しとか……無防備極まりない臓器ですね……そしてシワがたくさん」

ツンツンとその臓器をつつき、広げてみせる童磨に、しのぶはようやく我に返って叫んだ。

「こらー。しのぶちゃんだめー!嫁入り前の子がそんなものをしげしげと」

「自分の体に何しようが私の勝手です」
「本当は俺の体だから!!」

本来自分の体が、弄ばれている。
これは由々しき問題だ。
しのぶは童磨の腰にしがみつき その手を止めようとした。

「それにぃ……今のうちにあなたの弱いところも確認しておかねば……て言うか実験済ですが」

「!!検証って何を!!(俺、こんな下品な笑顔浮かべるんだ……自重しよ……)」

「わぁ、今のあなた非力ですねぇ♪♪」
童磨は嬉しそうに回転をした。
本来の自分の体では、こんなことはできない。
それが楽しいのだ。
一方、しのぶは自分の非力さに歯噛みをした。

「それ、そっくりそのまま君に返す。俺の体になんかしたの!しのぶちゃんのえっちぃ」

日頃あんなに手加減をしているというのに。
このイタズラ女狐。
別に自分の尊厳を気にしているのではない。
藤の家に居るものは、中身が入れ替わっているという事実を知っている。
つまり、童磨が人目もはばからず自慰にふけっているのではなく、中身はしのぶと知っている。
つまりしのぶの後の評価に関わる。
単なる研究心の空回りなのだが、そういう次元の問題ではない。

後でしっかり箝口令を敷かねば。
そう、しのぶの中の童磨が思った


その時だった。
ぽん

と言う破裂音とともに、お互いの体が元に戻った。
「はぁ……どうやら元に戻ったようだね」
しのぶの体を腰で支えながら、童磨は
自分の手を観察した。
その時だった
強烈なむず痒さを伴う刺激に襲われた。

「!?……しの……ちゃ…………やめ……
童磨の体が崩れ落ちた。

それでも、しのぶの体を地面に打ち付けないように必死で、組み敷かれる形となった。

「貴方……首筋が弱い」

そういいながら、しのぶは馬乗りのまま童磨の首筋を舐め、軽く噛み吸い上げる。

「貴方の股間も裸も散々研究しました。もうお婿に行けないですねぇ……貴方は私のモノですよ……そして、あなたの乳首は弱い」

しのぶは、童磨の隊服のボタンを引きちぎり前をはだけた。
「貴方を犯します」

しのぶは宣戦布告をした。
童磨が決して力任せに反撃してこないことをいいことに。

「嫁に行けない身体にして貰いますよ」

これは、しのぶの覚悟だ。

その言葉に、童磨は痺れた。