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望月 鏡翠
2026-05-02 22:23:57
945文字
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日課
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#2065 にやり7
#毎日最低800文字のSSを書く/@tmysmst
お父さんは、急がなくてもいいじゃないかと言いました。お互いのことがよくわかってから名前をつけてあげればいい。相棒は唯一無二。相棒と呼べば名前なんてなくても、お互いのことを呼んだことがわかるのだから。
お母さんは、適当でいいじゃないといいました。見たときの勘でいいの。違うなって思ったら変えればいいんだから。出世魚みたいにね。
出世魚がなんなのか分からなかったので、僕は図鑑で調べました。
晩御飯でときどき出てくるやつです。大きさによって名前が違うらしいです。
つまりお母さんは、そのときに呼びたい名前で呼べばいいというタイプらしいです。
二人とも、今すぐそんなに難しく考えなくていいよって言っているようだったので、僕は相棒の名前の件は一旦保留することにしました。
夏休みの宿題が終わったら、そのときに一緒に考えましょう。もしかしたら、相棒が自分で素敵な名前を思いついてくれるかもしれないし。
「今は何をしているの、相棒。僕に手伝えることがあるんじゃない?」
相棒は名前の件はそんなに気にしていなかったみたいで、作りかけのサワガニのお家を覗き込んでいます。
僕は、夏休みの自由研究のノートを見せてあげることにしました。
「サワガニのお家を作っているんです。まだ途中です。暗い場所がないと、サワガニが眠るときに眩しいらしいんです。でも僕はサワガニをよく観察できるようにしたいんです」
カーテン見たいな蓋をつけてあげるのか、覗き穴か。
「両方つけちゃばいいのさ〜」
相棒がくるりとその場で回りました。
「両方?」
「僕がついているんだぜ。一人でやるよりずっと早くできる」
確かに、僕の相棒ってば切ったり貼ったりが得意そうです。カーテンをつけてあげることも、覗き穴を作ることも簡単かもしれません。
でもそうすると、ペットボトルじゃなくなってしまいます。どうしたら両方つけられるでしょう。
「そうかもしれません。僕たちは、どうやってそのアイデアを実現するのか、作戦会議をしないといけません」
僕は真っ白な紙を取り出しました。
試しに切ったり貼ったりする用の、画用紙も。
相棒が机に傷をつけてしまう前に、その下にそっとカッターマットを敷くことも忘れませんでした。
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