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ポほ
2026-04-29 22:25:18
7519文字
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跡取り息子、やめました!?
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居候ふたたび
お風呂シーンで大事な話をするのはプリズムの輝きを感じるからそうしました。
ヤん士に役割を持たせすぎですなwwボいせいくんはまた淫夢(ネットミームではない)でも見てもろて
さすがに次回はダニー…いや父ちゃんにも見せ場があるといいですね
エビウェイユーロー エビウェイ
イザ メイス サンバニドゥ ニージュー
エビウェイユーロー ゥロシャーペーン ロードノーン
クライドゥ ウエイジュー
トュケピドゥ オーーン
エビウェイユー
エビウェーユー オーーン
ドゥビドゥ バッバダー
「どういうことだよ?その荷物は
……
?」
宗真が訝しげに問いかける。嵐士は、少し困ったように笑った。
「あんまりめでたい話やないんやけど
……
ボク、あの家を追い出されてしもて」
「はあ!?」
思わず声が裏返る。
「ヨツダと同じあのマンションのことだよな?何したんだよ」
嵐士はばつが悪そうに頭をかいた。
「宗真くんのお母さんに、ひどく怒られてもうてな。“もう少しで宗真が女の子になるはずだったのに”とかなんとかで
……
」
「
……
は?」
宗真の顔が強張る。
「ボクもその辺、うまくやろうとしたんやけど
……
結局、ずっと疑われとったみたいやな」
「オレの母ちゃんが
……
?」
一瞬だけ考え込んでから、宗真はため息をつく。
「
……
とりあえず上がれよ」
「ありがとう。お邪魔します」
靴を脱ぎながら、嵐士がふっと笑う。
「宗真くん、ボクが最初にここ来た時と違うて、今日は優しいなぁ?」
「いや
……
だって、責任感じるだろ」
宗真は少し視線を逸らす。
「てか、やっぱお前って母ちゃんと繋がってたんだな
……
」
嵐士は一瞬だけ間を置いて、静かに頷いた。
「
……
まあ、な」
ひとまず、四人で食卓を囲むことになった。炊き込みご飯の湯気が立ち上る中、嵐士も自然と台所に立ち、手際よく手伝っていた。
「すんません。前と違て、数ヶ月分のお金までは持ってへんのですけど
……
」
食事の席で、嵐士が頭を下げる。
「家のこととか手伝うんで、しばらくここに置いてもらえませんか?」
宗真は、箸を持ったまま静乃と響を見た。
「なんかさ、うちの母ちゃんに今住んでた家どころか、赤星流まで追い出されたらしくて」
少しだけ言いにくそうに続ける。
「部屋も、前こいつが使ってたとこ使わせてやればいいよな?」
静乃は響と顔を見合わせ、小さく肩をすくめた。
「私たちは別にいいけど
……
ねえ?」
「うん。まあ、いいんじゃない?」
響は頷きつつ、にやっと笑う。
「それにしても宗真、嵐士くんにすっかり優しくなったね?」
「いやー」
嵐士が楽しそうに笑いながら、宗真の肩に腕を回した。
「宗真くんとは前に“男の戦い”をやった仲ですからねぇ!もはや
戦友
とも
ですよ、あははっ」
「う、うるさいなっ!」
宗真は慌てて腕を振り払う。
「オレがそういうことすんのは、あいつだけにするって決めてんだよ!」
「あーはいはい」
嵐士はニヤニヤしながら肩をすくめる。
「相変わらず、キミは吉田くんに一途やねぇ」
その一言に、宗真の耳がほんのり赤くなる。食卓の空気が、少しだけ軽くなった。
夕食を終えたあと。静乃が、ふと思いついたように口を開く。
「そういえば、あんた今日“男の日”でしょ?せっかくだから、嵐士くんとお風呂入ったら?」
「へ?」
宗真が素っ頓狂な声を上げると、嵐士は面白そうに口元を緩めた。
「宗真くんと裸の付き合い、かあ」
「げっ、なんでだよ!別にそこまではしたくねーよ!」
宗真は露骨に顔をしかめる。静乃はあっさりと言った。
「まとめて入っちゃえばガス代の節約になるじゃない」
「うっ
……
」
一瞬、言葉に詰まる。
「
……
それ言われたら、まあ
……
そうだけど」
結局、宗真は渋々頷いた。そして宗真と嵐士は、なぜか一緒に入浴することになった。
その頃、リビングでは
――
「お姉、なんであの二人一緒にしたわけ?」
響が呆れたように問いかける。静乃は、少し考えるようにしてから答えた。
「嵐士くんって、すごくしっかりしてるけど
……
宗真と同い年でしょ?ちょっと前までランドセル背負ってたわけだし」
一度言葉を区切る。
「明るく振舞ってても、本当はどこか無理してるんじゃないかと思って」
響が小さく頷く。
「
……
ああ、なんかわかる」
「その点、あの子と一緒にいたら、少しは気が楽になるかなって」
静乃は肩をすくめる。響は、ふっと息を吐いた。
「
……
そっか」
それから、少しだけ表情を曇らせる。
「しかも、うちのお母さんのせいで、住むところがなくなったなんてね
……
」
ぽつりと呟く。
「
……
あたし的には、ずっとうちにいてくれてもいいけどな」
静乃が、にやりと笑った。
「へーえ。響
……
やっぱあんた、嵐士くんのこと
……
?」
「け、稽古相手としていいなと思っただけだからね!?」
響は慌てて声を上げる。
「あれだけできる子、そうそういないんだから!」
静乃は楽しそうに首をかしげる。
「どうかしらね?
……
そこから始まる関係もあったりして」
「もう、何の話ー!」
響の抗議が、リビングに響いた。
そして、浴室。宗真は湯船に浸かり、嵐士は洗い場で背中を流していた。水音だけが、静かに響いている。
しばらくして、宗真がぽつりと口を開いた。
「
……
あのさ」
嵐士は手を止めずに、軽く相槌を打つ。
「ん?」
「最初にうちに来た時、お前がオレの裸見たのも
……
もしかして」
一拍置く。
「オレの母ちゃんがそうしろって言ったからか?」
嵐士は少しだけ間を置いてから、苦笑した。
「んー
……
今やから言えるけど、正解や」
肩をすくめる。
「言っとくけど、ボクに女の子の風呂覗く趣味なんかないからな?」
「
……
だよな」
宗真は小さく息を吐き、言葉を探しながら続ける。
「そうしないと
……
今日みたいに追い出されるから?」
嵐士は、少しだけ手を止めた。
「
……
まあ、そういうことになるかな」
その声は、どこか淡々としていた。湯気の中に、わずかな沈黙が落ちる。
宗真は、湯船の縁に肘を乗せたまま、ぽつりと言った。
「
……
ごめんな」
「え?」
嵐士が振り向く。
「なんで宗真くんが謝るん?お母さんはお母さん、宗真くんは宗真くんやろ」
宗真は視線を逸らしたまま、続ける。
「そうかもしれないけど
……
」
言葉を探すように、少しだけ眉を寄せる。
「オレ、ずっとお前に冷たくしてたし」
一瞬だけ、嵐士を見る。
「それは、母ちゃんとは関係ないだろ」
嵐士は、少しだけ目を丸くした。
「宗真くん
……
」
宗真は、照れ隠しのつもりなのか湯を軽くかき混ぜる。
「あとさ」
少しだけ間を置いてから、続けた。
「ありがとな」
「え?」
「母ちゃんのこと、オレたちに教えてくれて」
湯気の向こうで、真っ直ぐ嵐士を見る。
「お前がいなかったらさ
……
今日、マジで危なかったっぽいし」
嵐士は、しばらく何も言わなかった。やがて、小さく息を吐いて、いつもの調子に戻る。
「
……
なんや、今日の宗真くんは随分素直やなぁ」
少しだけ笑う。その空気は、さっきよりもほんの少しだけ、柔らいでいた。
湯気の中で、宗真は少しだけ体勢を崩しながら口を開いた。
「
……
嵐士」
嵐士がちらりと振り向く。
「ん?」
「一回居候してるから、もうだいたいうちのこと分かってるだろうけど」
宗真は、ぽりぽりと頬をかく。
「ほんとに色々、遠慮しなくていいからな」
嵐士は、少しだけ困ったように笑った。
「まあ、そうしたいんは山々やけど
……
」
「オレの母ちゃん、なんか
……
嫌な人みたいだし」
宗真は、湯面を見つめたまま続ける。
「お前、きっと赤星の家で苦労してきただろ。逆らったら何されるか
……
って感じだろ、多分」
その言葉に、嵐士の手が一瞬止まった。
「
……
宗真くん」
少しだけ静かな声になる。
「一応、宗真くんのお母さんの名誉のために言っとくけど」
ゆっくりと言葉を選ぶ。
「あの人は、ボクには優しくしてくれた方や。赤星の家じゃ、一番
……
な」
「
……
」
宗真は、何も言えずに黙り込む。嵐士は、ふっと苦笑した。
「“結局いい人なのか悪い人なのか分からない”って顔してんな」
肩をすくめる。
「ごめんな、混乱させて」
宗真は小さく首を振った。
「いや
……
オレもさ、母ちゃんのこと、悪者だって思っちゃってたから」
少しだけ視線を上げる。
「
……
そうだよな。そんな単純な話じゃないよな」
嵐士は、少しだけ目を伏せる。
「すまん。ボクからしたら、あの人は恩人でもあるんや」
静かに続ける。
「そこは、割り切れへん」
一拍置いてから、はっきりと言った。
「ただ
――
宗真くんにしたことは、ボクはどうかと思う」
「
……
」
「
……
ボク、家族に夢見てんのかなぁ」
ぽつりと零れたその言葉に、宗真は眉をひそめた。
「どういうこと?」
嵐士は少しだけ視線を逸らし、曖昧に笑う。
「まあ
……
『子供の為』って大義名分があったとしても、やっていいことと悪いことがあるっちゅーことや」
「???」
宗真は首をかしげる。
「お前、時々何言ってるか難しくて分かんねえんだけど
……
」
唇を尖らせる。嵐士は肩をすくめた。
「ま、ええわ」
そして、ふっと宗真を見る。
「にしても宗真くん、やっぱキミはええ子やね」
「な
……
なんだよ、いきなり」
嵐士は、どこか納得したように笑った。
「吉田くんや江沼くんが、キミを取り合ってた理由が、改めてよう分かったわ」
「はぁ
……
?」
宗真の間の抜けた声が、湯気の中に溶けた。
風呂を出たあと。
宗真はようやく、スマホにヨツダからのメッセージが来ていることに気づいた。
(あ、スマホあんま見てなかったな
……
)
画面を開く。
『家族に話できた?身体はあの後なんも変化ないか?』
(
……
相当心配してんな)
宗真は少しだけ口元を緩めた。
(よし。声聞かせて安心させてやるか)
嵐士は別の部屋
――
かつて居候していたあの部屋に入っているらしい。宗真は自室に戻り、ベッドに腰を下ろしてから電話をかけた。数コールで、すぐに繋がった。
「
……
もしもし」
「悪ぃな、連絡遅くなって」
ヨツダの声は、少し張り詰めていた。
「で
……
どうだったんだ?」
宗真は、軽く息を吐く。
「それがさ
――
」
父親が出張で不在なこと。姉たちは、母親が元凶だと薄々気づいていながら黙っていたこと。
そして嵐士が母親の逆鱗に触れ、家を追い出されて再び月城家に来たこと。
ひと通りを話し終える。
少しの沈黙のあと。
「マジか
……
赤星、今そっちなのか」
ヨツダが低く言った。
「大丈夫か?前、風呂覗かれたとかなんとかで大騒ぎしてただろ」
「それどころかさ」
宗真は苦笑する。
「今日は“男の日だからいいでしょ”って、姉ちゃんたちに一緒に風呂入らされたわ」
「はあ!?」
電話の向こうで、明らかに声が裏返った。
(
……
俺が宗真と一緒に風呂入ったのなんて、修学旅行の時ぐらいなのに)
そう思ったのを電話口で察したのか、宗真はニヤッとする。
「お、妬いてる?」
わざとらしく言う。
「じゃあ明日、一緒に入ってやるからさ!」
「いや、明日はお前、女になってるから無理だろ
……
」
「
……
別にお前とならいいけど?」
さらっと続ける。
「むしろ、オレのカラダ見てほしいし?」
「そういうこと言ってまた戻んなくなったらどうすんだよ?」
即答だった。本当は自分の方がもたないと思ったのを誤魔化す為だったのだが。
「じ、冗談だって!」
(ほんとかよ
……
)
ヨツダの疑いが、そのまま伝わってきそうだった。宗真は少し咳払いして、話題を変える。
「あとさ。嵐士はそんな悪いやつじゃないと思う」
「
……
」
「前の覗きの件も、オレの母ちゃんに言われてやっただけみたいだし。なんか訳ありっぽいからさ、許すことにした」
少し間を置いて、ヨツダが頷く気配がした。
「
……
そっか」
「確かに、俺もあいつや海成に言われて、やっとお母さんのこと話せたしな」
少しだけ苦笑するような声。
「妙に鋭くて、キツいことも言われたりしたけど
……
結局、お前のこと、お母さんから守るように動いてたし」
「うん」
宗真も、小さく頷く。
「それにさ。あいつもオレと同じ、“母ちゃん被害者の会”の一員みたいなもんだし」
軽く笑う。
「まあ、ある意味仲間かなって」
「“母ちゃん被害者の会”って
……
」
呆れたような声が返ってきた。
宗真は、少しだけ声のトーンを落とした。
「
……
あのさ」
「ん?」
「明日、多分オレ
……
また女になってると思うけどさ」
一拍置く。
「もし、前みたいにヘンな感じになってたら
……
引っ叩いてでも目ぇ覚まさせてくれる?」
ヨツダは即座に返した。
「いや、俺、女に手出せないし
……
」
「なんだよ、今さら女扱いか?」
宗真がむっとする。
「オレのこと、ずっと“男の頃の顔に見える”とか言ってたくせに」
「それは
……
」
ヨツダが言葉に詰まる。
「あの時のは、照れっていうか
……
」
少しだけ息を吸う。
「お前を女として意識しちゃったら、友達には戻れそうもない気がして、怖かったっていうか
……
!」
一気に言い切ったあと、誤魔化すように続ける。
「ていうか、それより。これからどうすんだ?お前」
宗真は、少しだけ考えるように視線を落とした。
「呪いが解ける
……
のかは分かんねーけどさ」
ゆっくりと言葉を選ぶ。
「母ちゃんに、なんでこんなことしたのかは
……
直接会って、ちゃんと聞きたい」
「
……
そっか」
ヨツダの声が少し柔らぐ。
「俺も協力するよ」
一拍置いて、現実的な問題を口にする。
「でも、赤星がお前の母さんと揉めた以上
……
連絡取れるのか?」
「そこなんだよなー」
宗真は布団に倒れ込む。
「嵐士もLINEブロックされたらしいしさ。どんなスタンプ送ってもプレゼントできないらしくて
……
」
ふと、思いついたように起き上がる。
「あ!」
「どうした?」
「オレの母ちゃんが
……
あらゆるスタンプを持ってる可能性が
……
!?」
一瞬の沈黙。そして。
「
……
お前と話した俺が馬鹿だった」
呆れた声が、電話越しに返ってきた。
「俺、そろそろ寝るかな。
……
また明日な」
「うん、また明日」
通話が切れる。
(
……
濃い一日だったな)
ベッドに倒れ込みながら、宗真はぼんやりと考える。
(新月なのに女から戻んなくて。母ちゃんは何考えてるか分かんねーし
……
ヨツダとは仲直りしたと思ったら、嵐士がまたうちに来るって
……
)
頭の中が整理しきれないまま、まぶたが重くなる。疲れのせいか、そのまま深い眠りに落ちた。
翌朝。目を覚ました瞬間、違和感があった。後ろ髪が、肩に触れる。胸にかかる、わずかな重み。そして
――
下半身の、あの感覚がない。
(
……
はあ)
ゆっくりと息を吐く。
(やっぱ戻ってる)
洗面所に向かい、鏡を見る。そこに映っていたのは
――
見慣れた、“女の子の自分”。
可愛らしい顔立ち。整えられた髪。少し前まで、受け入れつつあったその姿。
けれど今は
……
胸の奥に、引っかかるものがある。
(“母ちゃんに押し付けられた”って考えると
……
なんかフクザツっていうか)
同じ姿のはずなのに、昨日までとはまるで違って感じた。
「宗真くん、おはようさん」
背後から、嵐士の声がかかる。
「おはよ。早いな、もう制服着てんのか」
振り返ると、すでにきっちり身支度を整えた嵐士が立っていた。
「ボク、家のことやったり、響姉さんと稽古したりで忙しいからな」
軽く肩をすくめる。
「居候の身やし、当然やろ」
「いや、昨日の今日だしそんなんいいのに
……
って、朝からもう稽古してんのか!?」
「うーん
……
むしろ、それが響姉さんから出された居候の条件というか
……
」
「うわ
……
」
宗真は少し引いたように言う。
「お前も剣道強いとはいえ、響姉の相手を毎日とか大変だな
……
」
嵐士は、けろっとした顔で返す。
「ま、野宿させられるよりは、よっぽどマシや」
そして、ちらりと宗真を見る。
「ところで宗真くん。女の子に戻ったけど、大丈夫か?」
少し真面目な声になる。
「ぱっと見は、変な感じせえへんけど」
「今んとこはな」
宗真は軽く肩を回す。
「ヨツダにも頼んだんだけどさ。オレがわけわかんねーこと言い出したら、ビンタでもなんでもいいから止めてくれよ」
「いや
……
」
嵐士が即座に首を振る。
「ボク、女の子に手ぇ上げる趣味ないから」
「嵐士まで!?」
その日は、ヨツダが朝練だったこともあり、そのままの流れで宗真は嵐士と二人で登校することになった。他愛のない会話を交わしながら歩いていると、校門の前でばったりと海成と鉢合わせた。
「あれ、嵐士くん
……
」
海成が少し驚いたように目を丸くする。
「家のことは昨日聞いたけど。宗真くんと二人で来るなんて、樹くんが妬いちゃうんじゃない?」
嵐士は、軽く肩をすくめた。
「いや、宗真くんとボクはそんなんやないから。なあ?」
「うん」
宗真もあっさり頷く。
「ただの居候だからさ。こいつは
……
そうだな、フルハウスでいうところのジョーイぐらいのポジション」
少し得意げに続ける。
「ちょうどオレ達三姉妹だし。オレってミシェルぐらい可愛いし?」
(
……
例えがよく分からない)
海成は内心で首をかしげた。
「そ、そうなんだ
……
?」
苦笑しつつも話を戻す。
「でも、嵐士くんが無事でよかったよ。また同じ学校だしね」
「まあな」
嵐士は軽く笑うが、すぐに表情を引き締める。
「根本的な問題は、まだ何も解決してへんけどな」
その視線が、宗真へ向く。
「宗真くんが、またいつ“女の子のまま戻らん”ようになるか分からんし
……
その辺は、かあさんにどうにかしてもらわん限りは、な」
「
……
」
宗真は、少しだけ俯く。
「そしたらさ
……
オレ、男に戻らないといけないのかな
……
」
ぽつりと漏れた本音。嵐士は、静かに返す。
「まあ、元々男やったやんか」
少しだけ柔らかい声になる。
「一年近くその状態やし、未練あるのも分からんでもないけどな」
「
……
」
宗真は答えず、唇を噛んだ。その空気を和らげるように、海成が口を開く。
「でもその前に、宗真くんのお母さんを説得しないと、だよね」
「あ、ああ
……
そうだよな!」
宗真は顔を上げる。
「でも嵐士からも連絡取れないし
……
」
「だったら、直接乗り込んでみる?」
海成の提案に、嵐士は苦笑した。
「
……
門前払いがオチやと思うけどな」
少し考えるように視線を上げる。
「何か、“会わざるを得ない理由”でも作らんと
……
」
「
……
父ちゃん、なら」
宗真が、ぽつりと言った。
「何か知ってるかな?」
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