三毛田
2026-04-27 21:32:12
1067文字
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40 【40/全ては結局君しだい】

40日目
全部君が握ってる

「わ~ん!」
「またやってる……
 床でじたばたと手足をばたつかせると、カウンターの椅子に座っていたなのが呆れた表情を向けてくる。
 丹恒? もちろん、冷たい視線をこちらに向けてきているに決まってるじゃないか。
「穹。みっともないからやめろ。子供じゃないんだ」
「まだまだ開拓赤ちゃんです~。丹恒は俺を甘やかすべきなんです~!」
「馬鹿じゃないの」
 呆れた呟きが届いたけれど、無視!
「くだらない」
「ぐえぇ」
 一蹴され、襟を掴まれて階段の方へ引きずられる。
「うわぁん」
「未提出の報告書があると、パムもヴェルトさんも困っていたぞ。半分終わるまで寝かせないし、ゲームも禁止だからな」
 なのに助けを求めるように視線を向けるけれど、知らん顔でシャラップの作ったモクテルを飲んでいる。チクショウ。
 結局、丹恒次第なのだ。俺を生かすも殺すも。甘やかすのも、厳しくするのも。
「うう……
 時々食べ物を差し入れに来たパムが、心配そうにこちらを見ていたのが視界の端に映っていたのは覚えている。
 何システム時間経ったのか、もうわからない。下手すれば何日も経過している気がして。
「お、終わった……
「よし」
 丹恒から合格を貰い、のろのろと風呂へ。
 ガッツリとした睡眠はあまりさせてもらえなかったけれど、寝ることは出来た。息抜きにゲームのログインとデイリーだけはさせてもらえた。そこは優しい。でも、風呂だけは許してもらえなかった。
 自分は雲吟の術で雑シャワーしてたくせに。
「ふわぁ……
 シャワーで髪も体も綺麗にし、ついでに軽く垢すりもして。
 全身くまなく綺麗にしてから、ちょうどいい温度のお湯に体を沈めれば、声が出てしまう。
「きちんと水分補給をするように」
「はぁい」
 スラーダか? って思ったけど、渡されたのはスポドリ。残念。
 これを飲み切る頃に、風呂から出るのがちょうど良さそうだ。
「出た~」
「ほら、こっちに来い」
「んあぁい」
 頭のてっぺんから爪先までホカホカで、ふわふわする。スポドリを飲んでいたから、脱水にはなってないはず。
「うつ伏せ」
「はぁい」
 大人しくうつ伏せになると、優しく全身をマッサージしてくれる。
 髪の毛を雑に乾かすついでに頭皮マッサージだし、ずっと座りっぱなしでこった背中や肩も優しくもみほぐしてくれて。
「眠い……
「今から好きなだけ寝ていい。起きたら、食事にしよう」
「うん、そうする……
 丹恒って、優しいのか厳しいのかよくわからないや。
 でも、好きだな。