雪梨
2026-04-19 22:34:31
6959文字
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わたおし2026企画用怪文書

MMDイベント「とにかく、なんでもいいから、私の推しを見てくれ2」企画参加のための怪文書です。
Fate/strange Fakeのアニメ及び原作小説のネタバレを含みます。

動画はこちら。


◆Fate/strange Fakeについて
原案TYPE-MOON、原作成田良悟氏によるFate/stay nightを初めとしたFateシリーズのスピンオフ作品です。
つい先日、2026年1月~アニメが放映されていたのが記憶に新しいですが、原作小説は2015年1月10日に1巻が刊行され、現在9巻まで発行、この夏最終刊に当たる10巻が発売予定となっています。なお、アニメ1期は原作6巻までの内容でした。
作品としてはFateシリーズ定番の聖杯戦争を描いたものであり、舞台はアメリカ、ラスベガス付近という設定の架空の街スノーフィールドです。
聖杯戦争は通常7陣営のマスターとサーヴァントが聖杯というアイテムというか願いを叶える権利を巡って争うものなのですが、このお話では真と偽の各陣営に別れ、合計13騎のサーヴァントとその他勢力が入り乱れて戦う群像劇となっています。
ソーシャルゲームFate/Grand Order(以下FGO)と同時期に進んでいったこともあり、そちらを含め他のFateシリーズとリンクする要素や、知っているとより楽しめるネタなども多く含まれた、TYPE-MOONファンには嬉しい作品です。
が、実はこの作品、元々は2008年の4月1日に、成田先生の個人サイトにて非公式のエイプリルフール企画として公開され、翌2009年に雑誌TYPE-MOONエースの別冊付録という形で正式にFateシリーズの外伝作品となった、というちょっと毛色の変わった経緯があります。そのときは偽の側の6騎の召喚シーンあたりまでしか描かれておらず、その後続きとなる本編の正式稼働が発表された際には、待ち望んでいたファンはそれはそれは喜んだものでした。
そう、私はその当時にこの作品のファンをやっていた民です。
さすがにリアルタイムで見ていたわけではないのですが、ちょっと遅れて2011年頃に出会ったはず。記憶が正しければ!
ただ途中別のジャンルに浮気したりなんだりでずっと追いかけ続けていたわけではなく、アニメ化を機に出戻ってきたので古参なんだかにわかなんだかというややこしい状態なんですが、作品内の推しは当時から不変のままでした。


◆推しキャラについて
今回は二人というか、この二人でマスターとサーヴァントのペアです。
二人と言いつつなんか登場モデル多くないかって? それについては後述。

まず一人目。動画初期位置右側、マスターのフラット・エスカルドスくんです。
見ての通り金髪碧眼の美青年(※公式設定)です。ちょっと少年っぽく見える?ごめんねそれは私が若干幼めに作ってしまったせいですね。ただこれも公式で童顔とは言われているので間違いではないと思いたい。
魔術師としては紛れもなく天才で、普通だったらできないことをいともあっさりやってしまうし、魔力量もバカ多く、普通の魔術師には見えないものがなんか色々見えてたりするようです。その鬼才っぷりたるや、魔術師内のお偉方が張った『何重もの結界』を『試しにやってみたらできた』なんて軽いノリでするっとパスして重要会議を覗き見し、極秘情報だった聖杯戦争について知ったばかりか参加したーい!なんて言い出すほどに。
他Fateシリーズをご存じの方にはなじみ深いであろうロード・エルメロイⅡ世ことウェイバー・ベルベットの弟子にあたり、この先生の影響を多大に受けている子でもあります。
性格はひたすら明るく脳天気、基本的に善良で他者に対しても友好的。Fate世界における魔術師としてはだいぶネジが外れてるレベルで緩い子なんですが、それだけではない!のが魅力です。
生い立ちからして複雑で、年齢一桁の頃から実の親に何度も暗殺されかけたりしています。
それというのも、彼の遙か昔のご先祖様が『子孫にいずれ生まれるように』仕組んだ『何か』の完成形が彼であり、彼の中にいる『もの』でもあるのですが、その存在の異質さ故に恐怖を抱かれたからでいいのか?解釈合ってる?
ともかくぱっと見は明るく朗らかな好青年なんですが、深いところでズレているというか、価値観というか視点というか、根本的な部分で恐らく普通の人間ではない、ようです。
にもかかわらず、親や周囲との不仲や周囲からの扱いに(一見あまり気にしていないように振る舞いつつも)傷ついている部分も確かにあり、それが先述の師であるエルメロイⅡ世との出会い、彼の指導や門下生達との交流によって救われた面があるようで、師に恥じない自分であるようにと、聖杯戦争の中であっても犠牲を嫌い罪のない少女を助けようと行動したりしています。
~ようだ、という表現ばかりですがこの子ほんとすっごい複雑な子で、めちゃくちゃ推しているし愛しているけどたぶん私は三割も理解できてないと思うんだアニメでも尺の関係上省かれた部分が多いので、気になった人はぜひ原作小説読んでくださいお願いします。私ごときではちゃんと解説しきれない

自分の限界を感じて若干匙を投げつつ二人目、動画初期位置左側のサーヴァント。
どう見ても普通の人間ではない感じのこのひとは、真名(?)ジャック・ザ・リッパー、かの有名な殺人鬼切り裂きジャックです。通称ジャックさん。
とはいえ彼はあの事件の『真犯人』ではなく、犯人捜しのミステリーから生まれた『誰でもないもの』。世に数多ある犯人説の全てであり、そのどれでもない『切り裂きジャックという伝説』のようなもの。聖杯にかける望みは、自分の正体、つまり『切り裂きジャックの正体を知ること』でした。
クラスはバーサーカー、ですが本来狂気しかない英霊がバーサーカークラスの狂化と打ち消し合い、結果的に理性を獲得したことで普通にお喋りできるし意思疎通もできる、正常な知性と紳士的な人格を得て召喚されました。作中でもあれこれ突飛なことをやらかすマスターに振り回される側で、むしろ常識人扱いされており割と苦労性。
FGOでたくさん増えたので今でこそ当たり前な気がしますが、Fateシリーズにおいて元祖「普通に喋れる」バーサーカーだったりもしました。
誰でもないがゆえに誰にでもなれる、ということで変身能力を持っています。医者とか警官とか娼婦とか、実際に切り裂きジャックの容疑者とされたものになることもできるし、現実に存在する誰かの姿を再現することも可能。
何にもなっていないときは、『年齢・性別・職業も何も感じさせない、驚くほどに特徴のない顔のない怪物と話しているような声』として、マスターであるフラットくんの頭の中に直接話しかけてきます。
なお作中でメイン扱いで出てくるビジュアルはなんと腕時計。これは『切り裂きジャックの正体は呪いのアイテムに操られた人間』という説からきているそうな。色々化けてみた中でフラットくんが気に入ったから、というのが理由なんですが、それでよしとするのあまりに人がいいというかかわいいが過ぎんか
このへんの設定すごく魅力的なんですが、反面人間形態で固定の姿がないせいで、ファンアート的な面で表現が難しいという難点があったりもしましたね
今回動画に出したモデルは、アニメ版での戦闘シーンにおいて登場した紳士風の姿です。やったね「他の誰か」じゃない人型ビジュアルが出たよ!!
加えて、作中で病院への潜入の際に化けた女医さんと、警察署に向かった際の警官さんに変身してもらいました。あと一人、見ればわかるマスターの姿は、これも作中で変身したものです。


◆二人の関係性について
聖杯戦争のマスターとサーヴァントなので当然主従関係ですが、良好か不仲かは陣営によって千差万別。
この二人はというと、終始とっても仲良しで概ねほのぼのしています。かわいい!!
まず召喚の経緯なんですが、なんとびっくり触媒(呼びたい英霊と縁のあるアイテム。大体遺品とか)が、『日本製のとあるゲームにアンケート葉書を送ると抽選で100名にプレゼントされる景品』の、『ジャック・ザ・リッパーの銘入りナイフ』。
先述のフラットくんの師匠が日本製ゲームを趣味としており、彼がアンケート葉書を送った結果抽選に当たり送られてきたものです。勿論、本物の切り裂きジャックに縁があるもの ではない
時計塔(フラットくんが通う魔術師の学校的なもの)で、これ貴方のとこの教授宛よ、渡しといてねと預かった箱の中身を息をするように透視して、教授これってもしかして!と盛大に勘違いしてねだったところ、欲しいならくれてやるともらった品です。
それを持って意気揚々と渡米して、人々の憩う真っ昼間の公園で矯めつ眇めつ眺めていたら、本来召喚の際に必要になる祭壇も呪文もいっさいなく、『なんか繋がっちゃった』で呼び出されたのがジャックさんでした。なんだそれ。
このへん初っ端からフラットくんの非凡さや異端ぶりが現れている箇所でもあるんですが、とにかく平和でなんかコミカルで、締まらないというかなんというかそれで呼ばれた方もふざけんなとか真面目にやれというのでもなく、それだけ優秀ってことだろうからまあいいやで済ませてしまうあたりがほんともう。
そして名前を聞いたマスターに対し、ジャックさんはまずは警官の姿になって現れて「ナイフを握って独り言とは怪しい奴め」と言い、違うんですと慌てるフラットくんの前で娼婦のような扇情的な姿の女に変わり、更に一瞬で消えてみせ――というデモンストレーションを行ったのち、己の真名は「正直な話、私にもわからん」と『誰でもない』その特性について語るのです。
あらかっこいい、と思うじゃん?でもこれ、真っ昼間の公園なんだよね。
たまたま見ていたちびっこがママにおまわりさんが女の人になって消えちゃったなどと言っていたりします。おぉい!?
その後与えられたクラスや聖杯への望みについて語り合うんですが、正体を知りたいと言うジャックさんに対し、フラットくんは知ってどうするのか、例えば今後どこかで召喚されたときにその姿を真似て現れるのかと聞きます。結局今の自分とは違っても、真実の存在する伝承ならばより真実に近くあるべきだろうと答えるジャックさんに、それこそ自分がないみたい、と言ったフラットくんは、「でも俺は好きっすよ、貴方みたいな、正体のわからない謎の怪人って」と言い、続けてだってかっこいいじゃないですか、それに今はいい人みたいでよかったと告げるのです。
このやりとり、この二人の関係においてずっと後まで味のする部分で、ジャックさんは切り裂きジャックではあるのだけど、結局『偽物』なんですよね。そのように語られたものであり、人々が思い浮かべる数多の犯人像の全てであり、でもそれだけの伝説でしかない。Fateシリーズにおけるサーヴァントは過去に実在した英雄であることがほとんどですが、ジャックさんには「生前」がないのです。かつて生きていた頃の過去も人生も何もない。実在した容疑者を再現しても、それはその人物の過去であり、今そこにいるジャックさんの過去ではない。
戦いの中でこの二人が活躍するシーンも勿論あるのですが、現状出ている小説9巻までの中で殺人鬼であるジャックさんが「殺した」人間は実はいません。(私がさくっとやられたモブの犠牲を見逃してるとかでなければ
敵サーヴァントとの戦闘でも、惜しいところまで迫りはしましたが結局誰も殺せていない。
そして、もし聖杯で望みを叶え正体がわかったらという仮定の話で、ジャックさんは正体がわかったところでようやく罪を償う権利を得るだけ、正体が確定すれば今の自分は消え去って本物が現れることになるだろうから、そいつのことは忘れてくれ、でも今話している私のことは覚えていてくれると嬉しい、と言います。それに対してフラットくんはジャックさんの正体がなんであれそれはそれ、今話してるジャックさんこそが自分にとってのジャックさんであり、もし罪を償えと言ってくる人がいてもこのジャックさんは正真正銘の偽物だから罪を償う必要はないと証言する、と答えるんですね
この流れ、敵であろうと誰か殺して本当の殺人鬼になっていたら、できない話じゃないかと思うんですよ。
戦いの中で結局敵を討ち取れないまま戦果ゼロ、傍目には情けない結果かもしれない、でもそこには何らかの意味があるのでは。どこまでも偽物でしかない不殺の殺人鬼、あまりにエモいのでは!?と思うわけです
自分が何者かわからないという人に、何者であってもいい、貴方は貴方だと言ってくれる、それって最高のアンサーだよなって
ちなみにこれより前の部分にフラットくん側の内面に触れる場面もありまして、先述通り彼はちょっと色々「ズレてる」人なんですが、ジャックさんは彼の師と電話越しに少し話す機会があり、そのときに師匠であるエルメロイⅡ世のひととなりに触れ、あの師の生き様を尊いとする志があるのなら、君はその世界とのズレを克服することができるだろう、と言っているのです。つまりお互いに、「貴方は貴方のままで大丈夫」と言い合ってるんですね尊くないか???

そういった尊いやりとりを経て、(途中の戦闘でジャックさんが大半の戦力失ってるために)状況的には割と詰んでる中、晴れやかな気持ちでさあこの先も頑張ろう!というところで、遠距離からの狙撃であっさりフラットくんがヘッドショットされるという衝撃の展開!!がアニメ1期の最終話でした。推しまた死んだ!!
作者である成田先生の作風から、有識者曰くこれは生存フラグ、むしろド派手に復活するなどという声もあり、ほんとにそれほんとに信じていい?と震えつつ、この夏の最終巻で一体どうなるのかを待っています。お願い帰ってきて。
ちなみに(現状では一応)マスター死亡の結果、ジャックさんは消息不明です。生死すら!わからん!!つらい。

本当はもっともっと語りたいポイントはあるのですが、深いところに言及すればするほど私この子達の何もわかってないと絶望するのでこのへんで留めておきます。
最終巻怖いけど楽しみですみんなしあわせになあれ


◆モデルについて
今回出した四人全員作りました。
二ヶ月はかかってないかなぐらいなので正直だいぶ大変でしたまあまあ頑張ったかもしれない


◆曲について
今回は柊マグネタイト様のテトリスをお借りしました。
皆さんご存じロシア民謡のアレンジが含まれているわけですが、その部分も、そしてそれ以外の部分も、なんかすごい耳に残るよね!!
何がどう好きかと言われると表現に困ってしまうんですが、とにかく無限リピートしたくなる中毒性があります。
テトちゃんのお声が好きなのもあるんですが、すごい耳に馴染むというか、ヒーリングミュージック的なアレではないのにずっと聞いていて不快にならないこのなんだ
意味があるようでないようでやっぱりちょっとある感じの歌詞も好きです。
この方もこの曲に限らずですが、何食べたらこの歌詞出てくるんだろうって考えてしまいますね語彙力リズム感韻の踏み方、全て尊敬です。すごい。
共感性羞恥 恥 恥のあたりとか言葉とリズムのかみ合い方がたまらない。
ちょっと去年と比べて曲への愛が文章量薄くない!?と思うんですが、違うんだ言語化が難しい部分で好きなんだこの曲。
発表後すぐからずっと私の好き音楽マイリストに入っているんだ気がついたら歌ってるときもあるんだ
感覚的に好き!っていうのは理屈じゃない分愛が語りにくいなと今敗北感に打ちひしがれています。くやしい。
モーションは午前様作成、振付は月浪様と丸井かお様、カメラは水瀬ミナ様のものをお借りしています。
これはもうとにかくかわいい!!最初から最後までずっとかわいい二人でのダンスで視線合わせたり腕くんだり、楽しそうな仲良し感がたまらないです。
接触が多いのでさぞかしトレース難しかっただろうなと思いますが、綺麗に作られていて感謝しかありません。
カメラもアップの場所が絶妙で、今回自分史上最高のかわいい!!の瞬間を作れたと思います。カメラ作るセンスが全くないので、どこで寄りどこで引けばいいのか全然わからない民にはありがたすぎる。ここ!というところをしっかり見せてくれるので、モーション&振付のよさを引き立ててくれている気がします。


◆最後に
主催のお二方、今回も素敵な企画を開催してくださりありがとうございます。
やはり人間〆切がないと走れないもので、この企画のために!で走り抜けたここ一ヶ月ばかり、疲れもしましたが楽しかったです。
大変なことは多々あると思いますし、無理はなさらずご自愛していただきたくはありますが、ご負担でなければぜひ来年も開催していただければな、と期待しております。
推しへの愛しかない素晴らしい企画に参加させていただき、誠にありがとうございました!