三毛田
2026-04-17 22:28:40
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30 【30/信じてたのは私だけ】

30日目
信じてたのに

「うう……そんなぁ」
「何を嘆いている」
「最近楽しみにしていた漫画が、打ち切りだってぇ」
 めそめそしながら丹恒のお腹に抱きつく。
 そして、なおざりに撫でられる頭。もっと真剣に撫でてください。
「ちゃんと単行本も紙と電子両方買ってたし、アンケートも出してたんだよ。一番に選んでさぁ。でもぉ」
「お前は頑張った。だが、世の中は、評価をしてくれなかったということだろう」
「うわぁん」
 泣きながらお腹にぐりぐり顔を押し付けたら、やっとちゃんと撫でてくれた。
 信じてたのに、裏切られた気持ちだ。でも、これが現実だから仕方ない。そして、情けないことに、泣き疲れて丹恒に抱き着いて眠ってしまう。
 起きたらベッドの上で、丹恒が運んでくれたんだなって。
……
 好き。もうこれって、愛じゃん!?
 泣き疲れて寝た俺を、ベッドまで運んでくれたとかさぁ。
「丹恒大好き」
「そうか。俺も好きだ」
「ふぎゃぁ!?」
 まさか返事が返ってくるとは思わなくて、悲鳴を上げてしまう。
 声のした方を見れば、丹恒も目を丸くしており。
 そっとシーツにくるまると、優しく背中を撫でられて。
「おはよう、穹」
「オハヨウゴザイマス」
「そろそろ起きるかと思って、呼びに来たんだが。もう少し後の方がよかったか?」
「イイエ。オコシニキテクレテアリガトウゴザイマス」
 思わず返事が片言になってしまう。
 それくらい動揺しているんだと、急に恥ずかしくなる。
「あうあう……
「すまない」
 謝られると、いたたまれない気持ちに。彼が悪いわけじゃない。でも、ちょっと責めたい気持ちもあって。
「ちゅーして」
「頬にならいいぞ。唇には、うがいをしてきたらだな」
 そう言われたので、頬にキスしてもらい。それから、うがいついでに洗顔も済ませて。唇にキス。
「お前が寝落ちてから、目元を冷やしたんだが。少し腫れているな」
 冷たい指が、目元をそっと撫でて。気持ちよく手mを細めると、頬も撫でられた。ありがとうございます。
 丹恒からの接触が多いと、嬉しい始動時にキュンキュンする。
「今日は何もないから、ベッドでイチャイチャしよう」
「俺は暇じゃない」
 バッサリ断られてしまう。そこにしびれる憧れる!
「じゃあ、手が空いたら来てくれたら嬉しい。お前と一緒に居たい」
 駄目? と首を傾げながら問いかけると、グッと息を詰まらせ。
「お前が、望むなら……やぶさかではない」
「あーん。丹恒のそういうところ、好き!」
「はいはい」
 なおざりなところも、好き!