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望月 鏡翠
2026-04-16 22:09:45
931文字
Public
日課
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#2051 THE MEME! その18
#毎日最低800文字のSSを書く/ダーリンランデヴー!
「ショーウィンドウ」「夢」「人生とは素晴らしき消費!」
ラダはショーウィンドウの方を見た。
もしかしたらそこに自分の姿が映ることを期待していたのかもしれないが、もう日がくれている。ガラスの向こうは煌びやかで、中に飾られた商品しか見えなかった。
「俺の生きた時代と今が変わったことを、これほど強く実感したことはありませんでした」
「そうなのか」
華やかな服がだろうか。それともこんな風に遊園地が存在する世界のことだろうか。答えは彼女自身が教えてくれた。
「俺の生きた時代では、俺が悪でした。動機や理由などは、考慮されなかった」
人権が認められていなかったからだろう。そして生前の彼女は人を害した。生活圏を同じくする獣が、人を害したに等しい。権利など到底認められはしなかっただろうし、事情も汲まれなかっただろう。あるいは汲んだ上で無視したのかもしれない。
「俺は、ここで何かを望むことができる」
「そのためにお前に果たしてもらわなくちゃいけないこともいくつかあるぞ。言っただろ? 人を助ける事情ならお前は能力を許可なく使っていい。その定義についてはおいおい擦り合わせていけばいい。今日はその一日目だ」
最初から全てがうまくいかなくともいい。だから、最初からこの件を報告したりしてことを荒立てるつもりなどなかったのだ。
「なるほど。これが今の世ですか」
年寄りくさいことをいう。歴史に刻まれるほどの過去を生きた人間の、それが実感なのだろう。
「悪くないだろ」
善も悪もうつろっていく。その中で力を持っているものは正義の側に立ったり悪に貶められたりする。だから好きなだけ立場を変えても許される。
「それはどうでしょうか。全てが曖昧でそして早すぎます。鉄道ができたときも早すぎると思っていましたが、更に早くなっている。この世の人は、生まれてから死ぬときまで持っているものなんて、名前と体くらいしかないのではありませんか?」
「その通りだ。人生とは素晴らしき消費だぜ。だから山のように金が必要になるし、こんな風にピカピカの遊園地が必要になるってわけだ」
とりわけここはオルドポルター地獄の縁だ。
見る夢だって、とびきり性質が悪くて賑やかというわけだ。
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