Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
三毛田
2026-04-14 22:27:47
1064文字
Public
1000字7
Clear cache
27 【27/五寸釘を用意して】
27日目
人を呪う理由は俺にはない
決められた時間、決められた衣装。そして、相手を呪うための道具。
「これは?」
「民俗学の授業で見せてもらった写真。を、更にカメラに収めたもの。お祓いは済んでるから、大丈夫だってさ」
授業のレポートのために、教授が見せてくれた資料と写真をテーブルに広げていたら、丹恒が興味津々に聞いてきて。
「実際に、丑の刻参りをしたものが見つかるのか
……
」
「みたいだ。あれって、何日も通う必要があるのか?」
「連夜行う必要があるみたいだな」
俺が広げた資料の中から、それに関する記述を見つけて頷く。
「こういう儀式は、他者に見られたら呪い返しにあうものらしいな」
「そこまで人が憎いとかあるんだな」
「
……
愛情を向けていた相手に、ひどく傷つけられれば憎しみにも変わるだろう。愛情と憎悪とは、表裏一体だとよく言われている」
「確かに」
ネットで見かけた記事でも、そういうものがよくあった。
「それでも、人を愛することをやめられないのは
……
性ってやつ?」
「かもしれないな」
「でも、五寸釘を樹に打ち付けるって気力がいるよな」
「それでも、憎くて仕方ないのだろう」
「なるほど」
抱き寄せてキスをしようとしたら、手で止められた。丹恒の、意地悪。
「脈絡がない」
「俺の中ではちゃんとあります!」
「それよりも、レポートを仕上げろ。早く終わらなかったら、俺は帰るからな」
「今すぐ仕上げます」
せっかく来てもらったんだ。丹恒と少しでも長く一緒に居たい。
とりあえず、下書きを急いで終わらせ。
「終わりました!!」
十数分して、そう声を上げると待ち時間中読書をしていた丹恒は顔を上げ。
「それなら、夕飯にしよう」
「まだ食べていなかったのか?」
二人でリビングに移動し、彼が作ってくれた食事を口へ運ぶ。
「いただきます! 今日も美味しいです」
大盛りのチキンライスに、ふわっふわ半熟の玉子の乗ったオムライス。ケチャップで描いてくれたのは、パム。コンソメスープも美味しい。
「それならよかった」
「俺の通い妻が可愛くて胸が苦しい」
「誰が通い妻だ」
「いてっ」
テーブルの下で蹴られた。蹴るなんて酷いだろ。
「ご馳走様でした」
「お粗末様です」
「丹恒は、何でこうやって世話してくれるんだ?」
「教えた方がいいか?」
「好きだから。って思っていいのか?」
「そうだ」
そうやって、あっさりと認めてしまう男前なところが好きなんだよなぁ。
「なんだ」
「ううん。丹恒のことが好きだなって」
「いつものことだな」
優しく笑う。
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color
広告非表示プランのご案内