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ゆべし
2026-04-14 22:22:07
4089文字
Public
銀色の夢
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2131415
Customize name
ふたりの距離感
gntk夢
夢主の大まか設定→
https://privatter.me/page/69da14fcf373d
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さくら
さくら
さくら
さくら
さくら
さくら
さくら
さくら
さくら
さくら
さくら
さくら
「神楽ちゃん、お買い物行くんだけど一緒にどうかな?」
「行くアル! 今夜は何作ってくれるネ?」
「何食べたい?」
「ん〜〜 お姉の作るご飯は何が出てきても美味しいアル。迷うヨ〜!」
「じゃあ、スーパーまで歩く間に考えようか」
「わかったアル!」
お姉は銀ちゃん行きつけの甘味屋で働いていて、とある依頼がキッカケで万事屋にも来てくれるようになったアル。ワタシにとっては姉御やそよちゃんとも違って、本当にお姉ちゃんって感じで接してくれる貴重な存在ネ。だから、お姉が来る日は遊びに行かないで待ってるヨ。きっと楽しいことがあるから!
「銀さん、神楽ちゃんとお買い物行ってきますね」
「おー 荷物持ちしなくていいか?」
「そんなに重たいものもないし、神楽ちゃんもいるから大丈夫です」
「銀ちゃんは用無しヨ!」
「ちゃんとお手伝いしてこいよ」
「わかってるネ!」
「じゃあ、行ってきます」
銀ちゃんはお姉のことが大好きなのに、根性無しのマダオだから言えないでいる。告白したら?ってけしかけたこともあるけど、大人の事情に首突っ込むなってたしなめられた。お姉だって、銀ちゃんのこと好きなのに今はこのままでいいのよって言う。そんなワケないのに、好きなら一緒にいたほうがいいに決まってる。
でも、これ以上は何も言わないネ。理由があって二人がそうしてるんだから、他人がズケズケと踏み荒らしていいものじゃないヨ。それに知ってるアル。
「あら、土方さん」
「
……
買い物か?」
「はい。土方さんはお仕事中ですよね。ご苦労さまです」
「そう言ってくれんのはお前くらいだ」
「ふふ、そうですか?」
お姉は男共を虜にする才能があるヨ。だから、マヨも話しかけられて悪い気はしないネ。なんなら、このままスーパーまで一緒についてきそうだったから、お姉の腕にギュッとしがみついたアル。
「神楽ちゃん?」
「いたのかチャイナ娘」
「最初からいたアル! お姉はワタシとデート中ネ。おじゃま虫はさっさと仕事に戻るアル」
「まぁまぁ、神楽ちゃん」
「言われなくても戻るさ。じゃあ、気をつけてな」
「ありがとうございます。またお店にもいらしてください」
お姉はニコッと笑って、マヨを見送った。ワタシ知ってるヨ。その顔は余所行きで、銀ちゃんにはもっと甘ったるい優しい顔してること。
「お姉」
「どうしたの? あ、食べたいもの決まった?」
「久しぶりにアレ作ろうヨ」
「アレ? あぁ、アレね! 久しぶりに作ろうか」
「うん!」
さくら
さんが万事屋に来てくれるようになって、家事全般の負担が減ったことは純粋に嬉しかった。なのに、銀さんときたら仕事をその分増やしたりすることなく相変わらず怠惰している。愛想つかされても知らないですからね。そう思っても現実にはならないだろうと思う。怠惰が変わらないのも、半分は
さくら
さんのせいでもあるからだ。
「銀さん、何してんですか」
「よぉ、ぱっつぁん」
「少しは片付けくらいしてくださいよ。
さくら
さんが来る日ですよね、今日」
「だから仕事してきたっての。そこに封筒、置いてあんだろ」
「え? ホントだ。ひとりで行ったんですか?」
「オメーらの手を借りるほどでもなかったからな」
「そうですか」
仕事の量はそこまで増えていない。でも、やるべき事はしっかりするようになった。
さくら
さんが来る日は飲みにも行かないし、仕事はさっさと終わらせて家にいる。どこの良い旦那だとツッコミたくなるけど、銀さんに拠り所が出来たのは嬉しいことだ。
「神楽ちゃんは遊びに行きました?」
「いんや、女子二人で買い物行った」
「一緒に行かなかったんですね」
「俺ァ、用無しなんだとよ」
「あぁ〜 まぁ、そうでしょう」
「泣くぞ、新八」
ということは夕飯の買い出しに行ってくれたわけだ。洗濯物を畳んで、銀さんには風呂掃除してもらって、その間にお米を炊く準備をしておこう。そうと決まれば、そよそよと風に吹かれる洗濯物を取り込んでいく。
「ぱっつぁんよォ」
「なんですか?」
「明日の仕事は一緒に来てくれや」
「分かりました。何時に集合ですか?」
「午前十時」
「え、早いですね」
「夜市の手伝い頼まれてんの」
「あー明日でしたっけ」
「明後日は来なくていいからよ」
「
……
」
「何、その目は」
「こっちの台詞ですが?!」
「ちゃんと片付けとくからさ、ね?」
「そういう時だけ能力全開にするのやめてもらえますか?!」
「銀さん、そういうところはスマートだから。明日も手伝い終わったら夜市楽しんでいいからな」
「
……
さくら
さんと待ち合わせですか?」
「これから誘うところです」
この社長、ホントどうにかならないかな。私利私欲すぎるでしょう。でも、強く言えないのは、そんな話をする銀さんが幸せボケかってくらい緩んだ顔をしてるからだ。アンタが幸せと思うなら、僕も神楽ちゃんもそれでいい。畳んだ衣類から香る柔軟剤がいつもよりもいい匂いなのは
さくら
さんが洗濯してくれたからだろう。洗剤をケチるようなことはしないのだ。
そういえば、スーパーに買い物へ行ったわりには時間がかかっているような気がする。迎えに行ってあげたほうがいいだろうか。そんなことを考えていると、徐に銀さんが立ち上がった。同じ事を考えていたのかもしれない。出かけます?と聞けば、あぁ
…
と短い返事がくる。入れ違いになった時のために僕はここに残ることにしよう。銀さんが玄関の方へ姿を消したすぐあとに元気のいいただいまが響いた。
「ただいまヨー!」
「あら、銀さん。お出かけですか?」
「いや、オメーらの帰りが遅いなと思ってな。帰ってきたなら用はねぇよ」
「すみません。途中で月詠さんたちに会って、つい世間話をしてしまって」
「ねぇねぇ、銀ちゃん! 今度、吉原でも夜市やるんだって。晴太の出店、ワタシたちも遊びに行くアル!」
「吉原の夜市なんざ、ロクな店ねーだろ。きっと夜のオモチャに、いかがわしい食いもんばっかだ」
「また日輪さんのお店にも行きたいし、夜の吉原って幻想的っていうから私も見てみたいです」
「
……
」
「銀さん、変なこと考えないでくださいよ」
「想像でも有罪は有罪ヨ、銀ちゃん」
「? なんのこと?」
「オメーら黙ってろォ!
さくら
が行きてェなら、見物がてら行ってもいいけどな」
「やった! やったね、神楽ちゃん」
「楽しみアルー!」
押し切られた銀さんは
さくら
さんの持っている買い物袋を受け取って、おけーりと迎えの挨拶をした。差し出された手をとって、
さくら
さんもただいま戻りましたと柔らかく笑う。僕は駆け足で家に入る神楽ちゃんに手洗うがいをするよう声をかけて、居間のテーブルに置かれた買い物袋の中身を確認した。
今夜は餃子にするらしい。道中、真選組の土方さんと会ったらしく、みんなでワイワイしながら夕飯を囲みたくなったそうだ。土方さんの名前が出た瞬間の銀さんは表情が硬くなっていた。だから、早く言ってしまえばいいのに。台所から
さくら
さんに声をかけられて、思考が現実へと戻っていく。
「新八君、お手伝いお願いできる?」
「もちろんです。こっち切りますね」
「少し持って帰る分もあると思うから、帰ったらお妙さんにも食べてもらって」
「ありがとうございます! 姉上も喜びます」
「こちらこそ、ご飯炊いておいてくれてありがとう」
大量の餃子を包んだあと、ホットプレートで大量に焼いて食ってを繰り返す。山盛りの白米にも関わらず神楽の奴はよく食うし、新八も育ち盛りだ。戦場のような夕飯が終わり、大体片づいた頃、新八は餃子を土産に自宅へ帰って行った。神楽もコックリコックリと船を漕ぐから、さっさと風呂に入れと促した。
「お茶、いかがですか?」
「もらうわ」
「明日は朝から仕事なんですもんね? 今夜は晩酌止めておきましょう」
「なァ、
さくら
」
「なんですか?」
出会った頃から思っていたが、本当に綺麗な目をしている。できるなら曇らずにそのままでいてほしい。それが俺のそばであるならと思うが、きっとそうはいかないだろう。視線を逸らさず、俺の言葉を待ってくれる。
「明日、夜市に店出すんだよな?」
「そうですね。準備はいいから開店中だけ来てくれって
……
でも、お昼過ぎにはお手伝い行こうと思ってますよ」
「あのよ
……
俺たちも明日一日手伝いで行ってるんだわ」
「そうなんですか!」
「そう。そんで神楽も新八も、ここには帰ってこねぇし、明後日は万事屋もお休み」
「
……
」
「浴衣着るって言ってたよな?」
「っ、着ますけど
…
」
じゃあ、脱がすのは俺にさせて?サイテーな誘い方だと自覚はしている。でも、このくらいじゃないとこの子には伝わらない。視線があっちいき、こっちいきと漂ったあと、隣にそっと座った。伏せた視線を少しだけ上げて、垂れた前髪の隙間からチラリとこっちを見た。その仕草が可愛すぎるから、他の野郎には絶対すんなよと言って抱きしめたい。
「出店で待ってるので、」
「うん」
「ちゃんと迎えにきてください」
手を引いて、連れてきてもらわないとたぶん逃げ出します。それは困った。ちゃんと掴まえておかないと。膝の上でキュッと握られた手、その手首をとって引き寄せる。一瞬、
さくら
の体がビクついて固まった。見つめた視線は揺らいでいたが、これはただの照れ隠し。もう一度、腕を引いて、今度は腰も引き寄せた。
「っ、ぎ」
「迎えにいくから、いー子で待ってろよ」
「
……
ふふっ、はい」
「送ってくわ」
「ありがとうございます」
本当は今も離れたくないし、離したくない。でも、今はまだこの距離感を漂っていたい。そんな我儘に付き合ってくれるのはコイツくらいだと、抱きしめた温もりを感じながら少しだけ目を閉じた。
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