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ortensia
2026-04-13 02:22:08
706文字
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傭リ
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夜這いする傭の傭リ(?)謎時空。実際に寝顔見たらそれで満足する傭。
ノックをせずにその扉を開けることは先ずない。しかしそれを咎める声もまた、その時はなかった。
深夜を周り、月が雲に助けていた。それでも月光が音を奏でるわけでもない。静かな夜に、そっと扉を開けて、中に入った。
大きなベッドには、背の高い男。夜と同じくらい静かに眠っていた。
だからそれを見て、さっさと戻ろうと思った。宵っ張りの男が、すやすやと眠っている。それが見れて、僥倖ではないか。
そうだそうだと思って、せっかく忍んで入ってきた部屋から、躊躇いなく踵を返す。
しかしそれは叶わなかった。
「何処へお行きなさいますか。」
寝ている相手に無防備に下げていた腕をぐいと引かれ、ベッドの上で男を見下ろす形となった。普段とは逆だと言っても、普段こんなふうに水平に重なっているわけがない。横たわる男を月光が照らすも、自分の影がそれから遮っていた。
「夜這いに来たのでは?」
「自分で言いやがる。てっきりまた夜更かしでもしてるもんだと思ったんだよ。」
「寝ているから身を引いたんですか?まあ。」
いつも高らかな声も、今は普段より密やかだ。月の光が音を鳴らしたら、こんな声かと思う。引かれた腕を掴んでいた右手は、背に回された。
「まあ。そう仰らずに、襲ってお行きなさいよ。」
「
……
自分で言いやがる。」
かりかりと背骨を爪で引っ掛かれる。それが右手とは言えど、安堵は出来ぬ。それでもこの腕の中から身を引く気は、もう無かった。月は宙に浮いているのに、そこへ落ちて行くような心地だ。
「ふふ。一度この部屋に足を踏み入れたら、もう出られませんよ。」
「それはヤベエよ。」
高らかにホラを吹く口が愛しくて塞ぐ。
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いつもリアクション絵文字等ありがとうございます。
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