三毛田
2026-04-11 21:51:14
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24 【24/絶対に忘れない】

24日目
君のことは絶対

 記憶喪失な俺が言えた義理はないが、星穹列車に乗ってからの冒険は、絶対に忘れることはできないだろう。
 特に、丹恒とのことは。
「たんこ~」
 甘えるように座っている彼の腰に抱き着くと、今日は頭を撫でてくれる。
「膝枕して」
「好きにしろ」
「じゃあ、お邪魔します」
 腰から離れてそっと太腿に頭を乗せて。
 ここで太ももを撫でたら、肘が落ちてくる。絶対。
「穹。足が邪魔じゃ」
 モップ掛け中のパムに怒られたので、靴を脱いでからソファーの上に足を上げる。
 丹恒は、モップが通り過ぎるタイミングで足を上げているので怒られないらしい。理不尽。
「今日の夕飯の手伝いは、誰じゃ?」
「誰だっけ」
「そもそも、当番表の管理は誰だ」
「俺は先週やった。から、なのか姫子じゃない?」
 そうじゃなきゃ、俺がこうして丹恒に甘えてるとか無理だし。
「確認してくる。じゃが、場合によっては二人に頼むぞ」
「わかった」
 頷くと、本を閉じて俺の耳を揉んでくる。
 あの、丹恒先生。
 エッチな気分になってくるのでやめてください。と言いたいけれど、まだパムがいるので我慢。
「す、すまない。気づいたらお前の耳に触れていた」
 無意識だったようで、俺の視線を感じ、慌てて手を離して。頬を染め、視線をあっちこっちせわしなく動かしながら。
 あ~。可愛い。滅茶苦茶可愛い。
「二人とも。夕飯の手伝いをし手伝ってほしいのじゃ。頼めるか?」
 起き上がってキスをしようとしたところで、パムが戻って来る。
 思わず舌打ちが出てしまいそうになったが、我慢して頷く。
「構わない。下ごしらえから調理まで手伝えばいいか?」
 既に読むのをやめていた本をテーブルに置き、俺の肩をポンポン優しく叩きながら。
 これは、子供扱いされてますねぇ。
 丹恒と二人、パムの手伝い。手伝い特権で、味見させていただきました。すごく美味しくできました。
「ふふふ」
「どうした」
 夕飯を終え、食後の手伝いも終えて二人で俺の部屋。
 嬉しいというか、楽しくなってつい笑みをこぼしたら丹恒は若干不思議そうな声を投げかけてきて。
「こういう楽しかったことって、簡単には忘れられないだろうなって」
「なるほど」
「丹恒、おいで」
 ベッドに腰かけて両手を広げると、若干躊躇いがちに俺の前に来て。それから、後ろ向きに俺の足の間に座る。
 バックハグをしながら、首に頬ずり。今日は大人しいので、ちょっと調子に乗って胸に触れると。
「痛い痛い!」
 指を掴まれ、手首に着きそうな勢いで曲げられる。