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せいる
2026-04-10 09:48:37
930文字
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ユーモアを忘れずに(プロジェクトヘイルメアリー グレースとロッキー)
ロッキーに質問されて、「おったま元素」について一生懸命説明したグレースもいたかもしれない…という自分のXでの呟きをもとに書いたもの。短いです。
「グレースの服、様々なものがかいてある。それはどんな意味?質問?」
ロッキーが指さしているあたりに目をやって、僕は思わず額に手を当てた。
よりにもよってなんでこのTシャツを着ているときに!僕の胸元にでかでかと書いてあるその言葉は。
「おったま元素」
とても科学的だが、うーん、地球とエリドを救おうとしている人間の着る服としてはさすがにちょっと微妙だ。
「大した意味じゃないんだよ」
諦めてくれないかな、という希望を込めて言ってみる。だってほんとうに大した意味じゃないから。
「地球の格言?質問?」
さすが優秀な技術者は探究心が強い。大変よいことだが今は引き下がって欲しい。
まぁそうだよな、エリドの洋服事情についての知識はまだ多くないが、わざわざ服にまで書くなら大事な言葉だと思うよな。
誤魔化そうとも思ったが、ここで適当なことを言ったらそれが誤解されたままエリディアンたちに伝わってしまう可能性がある。さすがにそこまで無責任にはなれない。
仕方なく僕はなるべく丁寧にこのちょっとバカげたTシャツの意味と由来を説明した。
ロッキーは申し訳なるくらい真剣に耳を傾けてくれた。耳を傾けるっていう言い方は彼の生態にあっていないけど。
「つまり意味はない。質問?」
「そう、特に意味はないんだ。ただちょっと、うん、面白いだけだ」
いや、わかっている、流石にこんな危機的状況に着るべき服じゃない。
一つ言い訳させてもらうなら、このTシャツを荷物に入れたのは僕じゃない。だって僕は眠らされていて荷造りすらさせてもらえなかったのだから!一人で不安になっていると、まるで音楽のようなロッキーの声が響く。
「笑うこと、リラックス、いつでも必要。ジョーク、よい!」
心配は全くもって杞憂だった。さすがは僕の相棒。こんなに素敵な宇宙人には出会ったことがない!!
そしてつまりエリドも、どんなときも笑顔とユーモアを忘れないことが大切という文化があるということで、僕たちはまたお互いの共通点を見つけたわけだ。
「エリドにもジョークがあるのかい?」
「イエス。もちろんある。けれどそれをグレースに説明するの、少し難しい」
「急がないよ。僕がもっとエリドのことを知ったら教えてくれ」
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