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望月 鏡翠
2026-04-08 10:21:01
916文字
Public
日課
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#2043 THE MEME! その11
#毎日最低800文字のSSを書く/ダーリンランデヴー!
職員たちの努力のおかげか、あるいは破壊的な異能ではなかったからか、園内に目立った混乱はない。ただ治安維持や警備を預かる界隈に身を置いたことがある人間であれば、職員の動きが普段と違うことに気づいたかもしれない。
スーツや制服を着た人間が、立つべき場所に立っていない。園内を右往左往している。
そのことを異変と感じるとることは簡単だ。混乱を望んでいるわけではないが、休日で浮かれた市民の危機認識能力などその程度のものなのだろう。
それらの異常を理解し、今目の前で発生を確認しているのに、呑気にコーヒーを飲んでいるイライジャも同じくらいに危機認識能力も対処能力もない。
どうしてこんなことになっているのだろうと思いながら、まだ熱々のコーヒーに吐息を吹きかけた。
目の前では、女が二人熱い視線を交わしている。
自分と全く同じ顔だろうに、全く飽きもせずナルシズムに近い愛情を相手に注ぎあっている。ラダの複製体に危険はない。元々攻撃的な個体ではなかったが、その上で異能の危険もない。状況が落ち着くまで、様子を観察しながら待機を命じられ今に至る。
全く連絡がないのだから、状況は全く落ち着いていないのだろう。
厳密に言えば、今このコンビはダーリンよりも人間が過半数を超えなければならないという決まりを守っていない。いや、Meme_@に異能はなくダーリンではないのだから、人間二人ダーリン一人の構成を守れてはいるのか。
動くことも見回りの業務も果たすことができない以上、足を止めている言い訳が必要になる。
コーヒーショップを選んだのは、それが理由だった。傍目に見たら、美女を二人侍らせて羨ましい男にみえるだろうか。まあ、混乱はあるが目にいい仕事であることは確かだ。
臆面もなく妻を美人と言い切る男の前に、妻を置いたらこうなる。
自分の体であるときにうっとりしないのは、鏡を覗き込まなければ見えることはないか、あるいは自分の体だという自認があるだろう。
もし、Meme_@を消さなければいけないとなったら、彼女はどうするのだろう。おとなしくいうことに従ってくれるといいのだが。
イライジャの懸念は、それだった。
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