ortensia
2026-04-07 15:01:00
334文字
Public 傭リ
 

殺伐傭リ

シンカンセンスゴイミジカイハナシ。テーゼはドイツ語かな?

 人を殺したそれを作品と称する男の行動に目を眇める。
「おまえの作品のための犠牲だと言うのか?」
「ふふ、犠牲?」
 何が可笑しいのか、殺人鬼は微笑んだ。
「何か面白いのか?って顔ですね。」
 殺人鬼は余計に笑う。
「だって、犠牲って、アレでしょう?誰かのためっていう善性で積み上げられた虐殺のことでしょう?」
 なんの躊躇もてらいもない明け透けな言い方に、思わず口を噤む。
「わたしの作品は違います。確かにわたしの作品のためではありますけど、ここに善性なんてテーゼはありません。寧ろそれに対するアンチテーゼだと仰って頂いても構いませんよ。」
 殺人鬼は犠牲という言葉を認めなかった。そんな殺しも殺しに違いないと言った。この男は、免罪符など必要としていないのだ。


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