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三毛田
2026-04-06 16:09:56
1090文字
Public
1000字7
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19 【19/今でもずっと、変わらない】
19日目
君の変わらないその部分が愛しい
19 【19/今でもずっと、変わらない】
いくら歩み寄ろうとしても、見えない壁一枚で阻まれている。そんな感覚。
他人を信じていないのか、人見知りなのか、単純に人が嫌いなのか。
中々判別できなかったけれど、共に過ごすうちにその壁は少しずつ薄くなっていって。
「今じゃ、こうして膝枕までしてくれるもんなぁ」
「何か文句が?」
「ないない! むしろ、嬉しくて丹恒にキスしたいくらいだよ」
「したら落とすからな」
「はーい」
膝枕をしてもらいながら、スマホでゲームをする。
初めて膝枕をしてもらった時に、重くないのかと訊ねたが。
『お前の頭を乗せたくらいでは、疲れないしこれくらいなら耐えられる』
と、淡々と答えられたので遠慮なく膝枕をしてもらえる時は、してもらっている。
「なんてこともあったよなぁ」
「いつの話だ」
「丹恒に膝枕をしてもらえるようになって、数回目のこと!」
笑顔で答えると、ちょっとだけ呆れた表情。
「それがどうした」
「今でもずっと、丹恒の対応って変わらないなぁって」
「そうだろうか」
本人に自覚はないようだ。
冷たい時はとことん冷たいけれど、一度甘やかしスイッチが入れば、甘やかしてくれる。
俺の大切な人で、大好きな恋人。
「久しぶりに羅浮に行くか?」
「そうだな。ただ、皆忙しくて会えない可能性もあるだろう」
最近手に入れた情報によると、豊穣の忌物の動きが少々活発になっているという。
特に協力要請はないから、何とかできる範囲なのだろう。そう思いたい。
「彦卿も将軍になったって言ってたもんなぁ」
「何年前の話だ」
呆れた声が聞こえたが、無視無視。
俺は星核の影響で。丹恒は、大地のタイタンの影響で。
想定よりも寿命が延びていた。
気づけば、共に旅するメンツは変わっていたし、長命種以外の知り合いはほとんど寿命を迎えており。
今は後輩ナナシビトを育成しつつ、結構好き勝手に度をしている。
結婚して、養子を迎えて一人前に育て。好きなことをさせて別れて。
普通の家族みたいな暮らしもして。やっぱり旅をするのが楽しいと、今に至る。
「変わらないこともあるし、変わったこともあるな」
「お前が一番変わっただろ?」
「それを言うなら、穹もだ」
顔を見合わせ、笑い合う。
「お土産どうする?」
「どうせなら、栄養があるものにしておこう。後は、稽古をつけてやれあ喜ぶはずだ」
「彦卿も素裳も喜ぶだろうな」
「フォフォ、元気かな」
「彼女たちもあまり変わっていないだろう」
「そうだと、いいな」
「俺たちも、そう変わらないはずだ」
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