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AmexAmexxx
2026-04-03 22:57:42
1327文字
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OcculTrigger
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プレゼントの話
長期で海外に仕事に行く前の、打合せの後。
ふと思い出して、律はひとつの包みを恭に差し出した。きょとんとしつつも、恭はそれを受け取って。
「何すか急に?」
「月ヶ瀬さんから預かった。恭くんに誕生日プレゼントだって」
「えっマジすか!?」
――
本当は、クリスマスプレゼントだったのだが。
年末年始が忙しすぎたこともあり、すっかり渡すタイミングを逃していたものだ。何かしら理由がないと渡しづらいということもあり、結局こうして恭の誕生日プレゼント、という扱いになってしまった。3か月遅れにはなるが、支障はない。
何だろう、と恭がいそいそと包みを開ける。中から出てきたのは、シンプルながらも細かい意匠が施されたレザーのブレスレットだ。
「おお、かっこいー!」
「よかったね」
「でも何で急に俺にプレゼントくれたんすか、月ヶ瀬さん」
「俺が月ヶ瀬さんに頼んだんだよ。ずっと恭くんにお守り欲しいな、と思ってて」
「おまもり?」
「うん。ほら、アリスちゃんのこと日本に置いていくこと増えたでしょ、去年も」
「
……
あー
……
」
絶賛二児の子育て中の柳川家は、とにかく毎日忙しい。3歳と2歳になった子供たちは、恭不在時は憂凛一人では大変だから、と『黄昏の女王』の手を借りていることが多々ある。最初の頃、『黄昏の女王』本人は本当に自分が面倒を見てもいいのかと困っていたものの、そんなことを言っていられるような状況にない、というのが現状だ。
昨年末、1歳を迎えた律の愛娘も、何かと大変なことは多い。一人でも大変なのだから、二人となれば2倍どころではなく大変なのは想像に難くない。そういった事情もあり、余程のことがない限り、恭の傍に『黄昏の女王』がいることは少なくなっている。
「
……
ん? 月ヶ瀬さんからでお守りってことは、これ何かすごいやつでは
……
?」
「お、鋭いな」
「えっなに!? これ何なんすか!?」
「まあ普段はただのブレスレットだと思うよ。今度禮知くんにでも聞いてみれば」
「
……
いや海外行く話詰めてるってことは、もうしばらくらっちっちと仕事ないっすよね
……
?」
「あはは、バレたか」
「律さんが! 教えてくれたら! いいと思う!」
「大丈夫、恭くんのこと守ってくれるものだよ」
明確に答えない律が不満なのだろう。むう、と不貞腐れた表情になる恭に笑いつつ。実際、朱緋の術の細かさには感嘆した。全てを読み解くことはできなかったが、ブレスレットにそれなりの力を持たせてくれている。昨年起きた事件の詫びでもあるのだろうが、正直律としては期待以上だ。
――
着々と、下地はできつつある。
「ま、基本つけといてよ。多分、役立つときには役立つだろうから」
「はーい」
「向こう行く前にしっかり家族サービスしときなね。今回は本当に長期になりそうだし」
「それは律さんもっすよ。ほっとくと仕事ばーっかりしてるんだから」
「
……
ハイ
……
」
指摘が耳に痛い。最近は芹に休暇を、という気持ちもあったので、少し仕事をし過ぎているきらいはあったので。
今頃リビングで過ごしているだろう桜と咲のことを考えつつ、律はデスクに広げた資料を片付け始めたのだった。
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