カエデ
2026-04-02 00:36:41
587文字
Public
 

エイプリルフールネタ

遅刻なので軽く書いただけです……付き合ってない丹星

「丹恒、好きだよ!私と付き合って!」
資料室の扉を勢いよく開け、満面の笑みで入ってくる。
星はエイプリルフールの正しい風習を知ってるんだろうか。
丹恒はそっとディスプレイの時計に視線を向ける。現在の時刻は12時59分。
(……あと1分)
正しい風習ならば午後には嘘のネタばらしをするのがルールだ。だがこの時間に言いに来るということは、本来の風習を知らないのだろう。
余程丹恒のリアクションを見たいのか、星はワクワクを抑えきれていない。
「ねぇ、返事は?」
無防備に近付いてきた星の腰を抱き寄せながら横目で13時になったのを確認した。
星は丹恒との距離が近くなったことで驚き、距離を取ろうとする。だが……
丹恒は逃げられないように腕の力を強めた。今までこちらは散々煽られ、逃げられたんだ。
星は嘘をついている体で言っているが、半分本当でこちらに気があることも知っている。
「星、俺もお前のことが好きだ」
「う、嘘だよね……?」
「嘘は午前中だけだと決まっている」
星はスマホの表示を見たあと、距離が近い丹恒を見て、顔を茹でダコのように真っ赤にした。
「そのルール、知らなかったからノーカウントってことは」
「無しだな」
「うう……
「逃げるのは諦めて俺と付き合ってくれ」
そうして柔らかい笑を浮かべた丹恒は、腕を腰と後頭部に回した後、星にゆっくりと顔を近付けた──。