ortensia
2026-04-01 01:45:53
476文字
Public 傭リ
 

謎時空の傭リ。嘘っていうかクイズの話。

よくあるクイズ。

 にたにたとご機嫌な男が目の前に立ちはだかった。
「わたしがここに、二人居るとします。」
「なに?」
 思わず思いきり顔を顰める。身を屈めて見下ろして来る男はそれを気にしない。もしくは想定内が過ぎているため、一々反応するつもりがないのかも。
 とにかく男はご機嫌なまま、口上を歌うように続ける。
「ジャックとリッパー。ジャックの言うことは70%が真実、リッパーの言うことは1%が真実。」
 そして、物語の結末を発表するかのように、密やかな声でもって、問い掛けを締め括った。
「さて、どちらの言うことを聞きます?」
 聞き終えて腕を組む。いったいぜんたい何の茶番か。
「リッパー、の方の話を聞こう。」
「おや。1%の真実に賭けるとでも?おまえ、そんなに賭け事がお好きでしたっけ?」
 溜め息をやれやれとつきながら、首を横に振る。
「1%が真実なら、残りの99%は虚実なんだろ?だったらその虚実と反対のことならば、99%が真実だろう。」
 嘘の逆さは真。
 本当の世の中はそう簡単ではないが、この答えに満足そうに笑う男を楽しませるのは、茶番で充分だ。


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いつもリアクション絵文字等ありがとうございます。