藤野 こまち
2026-03-30 00:20:18
247文字
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言祝ぐ

言切、雰囲気ss

 筋張ったその身体に手を這わす。冷たいそれは色を失い真っ白だった。
 あぁ、でも、その白さを際立たせるように肋骨に大きな傷がある。彼の起源である「切って」「嗣ぐ」それを取り出すために傷つけられたそれ。
 羨ましくて、妬ましい。
「その鉛に殺されたならどんなに幸福だっただろうか」
 機能のない耳元へ囁く。一度、彼の手に掛けられてもなお、私は泥を被り生かされた。
「貴様が羨ましいよ、衛宮切嗣」
 呪いに冒され精神を磨耗し、ついぞその鼓動を停めてしまった彼に強請っても、何もないというのに。