usagipai
2026-03-29 15:56:01
1509文字
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No title


神殿は、かつてないほどざわついていた。

数千年の時を経て復活した神――ゼウス。
その存在はあまりにも突然で、あまりにも大きすぎた。

これからの情勢はどうなるのか。
ジュピターと対を成す存在とは何なのか。
そして――どんな“神”なのか。

天使たちは皆、その話題で持ちきりだった。

そんな喧騒から少し離れた柱の陰で、二柱は並んでいた。

……お前、人気者だな」

興味なさげにそう吐き捨てるジュピター。
視線すら向けず、腕を組んだまま動かない。

対してゼウスは、そのざわめきをどこか楽しむように目を細めていた。

「まぁな。仕方ないだろ?
正直、こんなに早く復活できるとは思ってなかったし……
肩をすくめて笑う。だが、その声には隠しきれない高揚が滲んでいる。

一歩、前へ出る。神殿の光を浴びながら。

「なにより――お前と一緒に世界を守れるなんて」

振り返ったその顔は、無邪気なほどに嬉しそうだった。

「こんな面白そうなこと、他にないだろ?」

一瞬の沈黙。

ジュピターは鼻で笑う

……はっ。よかったな」

そして、わざとらしく視線を逸らしながら続けた。

「生憎、俺はこの世界なんざどうでもよかったがな、守る理由があっただけだ。……一番気にかけてる奴は、別にいたんでね」

どこか棘のある言い方。だがその奥に、確かな“執着”が滲む。

それを見逃さず、ゼウスはにやりと笑って――

「ほんっと、素直じゃないなぁ」

そんなやり取りをしているうちに、天使たちの話題が変わっていく

……そういえば、急に“奥方様”も連れてこられたわよね」
ひそひそとした声が、風に乗って届く。
「ああ、あの美しい方でしょう?ゼウス様と並ぶと、本当に絵になるわ……

「でも――

一瞬、空気が冷える。

……私、あの方が少し怖いの」
「分かるわ。物言いもきついし……
「ジュピター様への当たりも強いでしょう?そのせいで、こちらにしわ寄せが来るのよ……
「正直、関わりたくないわ……

小さな不安と恐れが、静かに広がっていく。

それを聞いたジュピターは、口元を歪めた。

「いいのか?お前の嫁、随分な言われようだぞ」

どこか面白がるような声音。

だがゼウスは――

先ほどまでの軽さを、すっと消した。

……まぁ、無理もないさ」

静かにそう言う。

「突然現れた存在に、その伴侶まで付いてきたんだ。不安にもなるだろう」

一歩、天使たちの方へ視線を向ける。

その瞳には、先ほどとは違う“神としての重み”が宿っていた。

「ただ――

空気が張り詰める。

「俺は、あの子を貶されて黙ってるような男じゃない」

声は荒くない。だが、はっきりとした意志があった。

「秩序神は秩序神なりに、この世界のために動いている」

「それを理解させるのは――俺の役目だ」

ジュピターは、横目でそれを見て――

ふっと小さく笑った。

……随分とまぁ、“いい夫”やってんじゃねぇか」

「当たり前だろ?」

その言葉には、一切の迷いがなかった。

オマケ
「ゼウス様その大変申し上げ難いのですがいささかその贈り物はどうかと思います
「おやシドじゃないか、そうか?とっても可愛らしくて秩序神も好きそうじゃないか!!」
「ははは我が主、流石にスターゲージーパイを好いた女性に贈る男はいません」
「なんだと
「いやそんな顔されてもそうだ
秩序神殿も神なのでしょう?であればペアのオルキアを作って差し上げたらどうでしょう」
「あー俺の心臓半分あげるのもいいよね」
「重い重いッッッ!!!」