しお
2026-03-23 00:14:45
4200文字
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ささろの性転換要素含む特殊パロ(設定のみ)


※「シドニアの騎士」にある中性(生まれた時は男女のどちらでもなく、成長してパートナーができたら相手に合わせて男女のどちらかになる)という性別がH歴にあって、盧笙が中性だったら、というパロ。
(あんまりお行儀のよろしくないパロり方だという自覚はあります、すみません……


盧笙は中性に生まれて戸籍も中性になっているけど、親から「将来は男性になる」と教え込まれて育てられた。
子どもの頃から服装も髪型も男の子らしくしていて、盧笙自身も自分は男になるものだと信じ切っている。
学校の先生などはさすがに中性だと知っているが、中性の子どもの数が非常に少なく教育現場に対応するノウハウがないため、「男として扱ってください」という親の意向をそのまま受け入れていたので同級生からも男だと思われている。

ほとんどの中性の子どもは思春期に性別が決まるが、高校生になっても盧笙は未分化のままだった。
性別がまだ決まらないことを盧笙本人も気にし始め、男らしくなるため身体を鍛えてみるが、色恋沙汰に縁のないままだったので未分化のまま高校を卒業し、養成所に入る。
さすがにそろそろ男になるはずだと考え、養成所に提出する書類には全て性別を男と記入した。
養成所に入り簓と出会って、コンビを組んで活動していく中で盧笙は簓に惹かれていく。
女性に分化してもおかしくない状態になるが、それが恋愛感情であることには無自覚だったこと、さらに盧笙自身が「簓とコンビでずっとやっていくために自分は早くちゃんと男にならなければいけない」と強く思い込んでいたことで、分化しなかった。

簓と解散して少し経った頃、盧笙は女性に分化し始めた。
身体の変化が始まったことにより、盧笙は自分が簓に対して恋愛感情を抱いていたこと、コンビで居続けるために抑え込んでいた感情が解散によって表面化してきたことを理解する。
しかし今更初恋を自覚したところで、自分から解散を切り出した上、盧笙のことを男だと思っている簓に「簓が好きで女になった」などと伝えることなんてできるはずもない。
始まってしまった分化を止めることはできず、日々女性に近づいていく自分の身体を変化を感じながら、盧笙はこの失恋を抱えて女性として生きていくしかないと腹を括る。

一方、簓もコンビ時代から盧笙に対してほのかな恋心を抱いていた。盧笙を男性だと信じ切っている簓は、自分の性指向について「男の盧笙を好きになるということは自分はゲイ」と認識していた。
東都に行っても盧笙を忘れられず恋人は作らなかったが、周囲からそれを度々邪推されることがあり面倒だったため、付き合いの浅い相手には「オオサカに残してきた相手に操を立てている」と言って回っていた。
ある程度親しい相手や、あるいはその言い訳で引き下がらずにしつこく簓に女を宛がおうとしてくる相手には、「自分はゲイで、オオサカに残してきたのも男」と付け加えることもあった。

H歴3年、中王区からヒプノシスマイクを受け取った簓は盧笙の元へと赴き、零と三人でチームを組むことになる。
駐車場でのバトル後、零が「たぶん大丈夫だと思うが、先生をメンバーにすることは早めに中王区に伝えた方がいいと思うぜ」と唐突にアドバイスしてくる。
簓はそんなことを言われる理由が全くわからないのに、盧笙が心得た様子で「俺の素性を調べたんならオッサンは知っとるんやろうけど、たぶん簓はまだ知らんねん。俺の口からちゃんと説明する」と答えるのに戸惑う。
そのまま真剣な顔の盧笙に、「大事な話があるから、もっぺん俺んちに来てくれ」と頼まれ、断る理由もないのでもちろんついていく。
そしてチーム結成日の夜、盧笙がもともと中性であったこと、簓とコンビを組んでいた間も実は未分化だったこと、解散後に女性になったことなどを告げられる。
自身をゲイだと認識している簓は、長年の想い人が実は自分の思っている性別と違っていたことに衝撃を受けて戸惑う。しかし盧笙をメンバーに選んだのは下心だけではないため、「性別なんてどっちでもいい」と言ってチームを組むことを決める。

盧笙は女性化しても、女性化したきっかけの恋が実るはずもないことからパンツスタイルなどの中性的な服装を好んでいたが、簓と再会したことで「もしかしたら」というほのかな希望が芽生え、少しずつ女性らしい服装も着るようになる。
しかし簓は、コンビ時代は中性のままだったのが解散後に女性になったということは、イコール解散後に盧笙と出会った誰かが女性化のきっかけになったのだと考える。
簓自身はまだ自分をゲイだと思っているため、女性の盧笙が恋愛対象になるのかまだ判別できていないが、盧笙の女性らしい装いが簓の知らないその誰かのためのものだと思うとモヤモヤした。
時にアルコールの力を借りながら、盧笙の恋愛事情に探りを入れると、女性化のきっかけになった男とは結ばれていないらしい。だが言葉の端々から、盧笙の気持ちがまだその男にあること、まだこれから結ばれる可能性があると盧笙が思っていることがわかる。

そんな中、チーム結成を知った昔の芸人仲間から連絡が来る。
盧笙は女性化して以降、あまりそれ以前の知人と会えていなかった。特に芸人時代の知り合いには男だと思われているせいで会えなかった。
懐かしがる盧笙に、簓は自分も同席するからみんなと会わないかと誘う。何かあったらフォローする、と簓が請け負ってくれたので、盧笙は芸人を辞めて以来の知り合いたちのいる飲み会に参加することに決める。
飲み会では、最初は思い出話や近況報告、ラップチームの話題で盛り上がったが、そのうちどうしても盧笙の性別の話になってしまう。
女ってどうなん、と下世話な話題を振られた盧笙がどう対応すべきか迷っていると、自然な仕草で盧笙の肩を抱き寄せた簓が「俺ら今付き合うてんねん、あんまそういう話せんといて」としれっと宣言する。
突然のことに盧笙はびっくりするが、簓の宣言のおかげて嫌な話題がピタリと止まったために否定できなくなり、またフォローのための嘘でも簓に彼女として扱ってもらえるのが嬉しくて、その嘘に乗っかる。
飲み会からの帰り、この時間が終わってしまうのが惜しくなった盧笙は簓に、女性化してから周囲の目が気になって外出に消極的になっていたが今夜は楽しかった、簓が一緒なら他のところも楽しめるかもしれない、よかったらたまに一緒に出かけて欲しい、と頼み込む。
簓は盧笙の頼みを二つ返事で受け入れ、今度は二人で出かけることになった。

簓に負担をかけさせている後ろめたさもありつつ、ずっと好きだった相手とデートできることに浮かれた盧笙は、当日に女性らしい服装をして簓に異性として意識してもらおうとする。
当日、がんばったお洒落を簓も褒めてくれてさらに浮かれるが、そこに簓の昔の知り合いだという男とばったり出くわす。
簓と二、三の世間話を交わした男は盧笙を見て「美人の彼女ですね」などと言った後に何かを思い出した様子で首を捻り、「あれ、でも簓さんってゲイだって言ってませんでしたっけ?」と言う。
簓は慌てた様子で「何言うとんねん!」と男の言葉を遮り強引に別れるが、それをしっかり聞いてしまった盧笙はショックを受ける。
同時に、再会してからの簓の態度が全て腑に落ちたように感じてしまう。盧笙がそもそも恋愛対象ではないから、女性化したことを告げても相変わらず気安く家に侵入してくるし、簡単に彼女だという嘘もつけるのだと考える。
簓を好きになって女になったというのに、簓の性指向が男なら、女になってしまった自分にチャンスはない。
打ちひしがれた盧笙はせめて期待をすっぱり絶ちきろうと、今後簓の前でこれまで以上に女性らしく振る舞おうと決める。
男っぽい服装や振る舞いをしていると、簓の恋愛対象になりたくて無駄な努力をしているように盧笙自身が思えてしまって辛くなるので、いっそ完全に簓から対象外として扱われたいという考えだった。

簓の方は、盧笙の女性化を知っても、盧笙に対する感情がほとんど変わらないことに自分自身で戸惑いを感じていた。
性指向が男なら、女性化した盧笙は対象外になって然るべきだ。盧笙は簓の前では中性的な服装をよく着るし、言葉遣いもあまり昔と変わらないが、頬の輪郭や身体つき、声の高さなど昔と変わったところも多い。
会う度に昔との違いを見つけるのに、それでも簓にとって盧笙がいつまでも好ましく感じるので、男が好きというより、盧笙なら男でも女でも構わないのでは、と思うようになっていた。
昔の芸人仲間との飲み会で、悪い絡まれ方をしている盧笙を助けるために抱き寄せたのが決定打だった。丸みを帯びた身体を自分の腕の中に収めたことに胸が高鳴り、盧笙がおとなしくそこに収まったままでいてくれることに高揚した。
簓にとって、コンビの時はあれだけ一緒にいたというのに盧笙が中性のままだったという事実はかなり絶望的ではあった。
その事実を踏まえると盧笙にとって簓は全くの恋愛対象外なのだろうが、幸いにも盧笙はまだ想い人と結ばれていない。ここから努力すれば、簓にもまだチャンスはあるはず。
そんな時に盧笙からデートに誘われ、簓が張り切っていた矢先、偶然出会った昔馴染みに以前簓が自分はゲイだと吹聴していたことを盧笙にバラされてしまった。
慌てて誤魔化すも、その直後から盧笙の様子が少し変わってしまう。しかし否定しようにも、まだ盧笙から意識してもらえていない段階であまり「女が好き」だと力説すると、いらぬ警戒をされてしまうかもしれないと思い、歯切れの悪い物言いしかできなかった。
その出来事から、簓の前での盧笙の振る舞いが少し変わった。
家でも体型のわかりづらい服装が多かったのが、身体のラインが少しわかるような部屋着を着ることが増えるなど、前より女性っぽさを簓に見せるようになった。
その変化が起こったタイミングは、明らかに昔馴染みのゲイ発言以降。簓は盧笙の変化を、「簓がゲイで、女性の盧笙は恋愛対象外だと知ったから警戒を解いた」のだと考え、ここから先どうやって警戒心を抱かせずに意識させられるだろうと頭を抱える。


みたいなすれ違いすったもんだの末にくっついて欲しい