アカ
2026-03-22 23:30:05
1398文字
Public ヴァンアニ
 

伝えたい想い

久しぶりのヴァンアニ。界で何とかアニエスが戻ってきた世界線でヴァンがアニエスの想いを自覚する話です。

それを自覚したのはいつなのか分からない。
だが、今ははっきりと分かる。アニエスに抱いて
いるのは恋に近い感情なのだと。だが、
恋というものに苦い思い出があるヴァンは
それを認めたくなかった。だからこそ、
ヴァンは自分の気持ちにウソを付いて
誤魔化してきた。アニエスを取り戻した今
でさえ。そんな自分に嫌気が刺したヴァンは
屋上で空を眺めながら、小さく呟いた。
「ダッセぇな。」
「今さらだろうが。」
そう言ってアーロンはヴァンの隣にきた。
「で?ダサいことを自覚しながら、アニエスの
気持ちをなんで誤魔化すんだよ。」
コイツはズケズケと遠慮なく突っ込んでくる。
そこがアーロンのいい場所ではあるが。
ヴァンは苦笑いしながら、話した。
結局怖いんだろうな。一歩を踏み出すのが。」
アニエスは一歩を踏み出す勇気をくれた。
だからこそ、踏み出さなきゃ行けない。
だが、その一歩が怖い。もし、間違えていたら?
間違えて取り返しの付かないことが起きたら?
そう考えたら、一歩が踏み出せない。
アニエスが背中を押してくれたにも
関わらず、俺はまだ一歩進めない。
どうしようもない男だな。」
そう切なそうに笑ったら、アーロンに
背中を蹴られた。
「なーに辛気臭い顔してやがる。
一歩なら進めているだろうが。」
「え?」
自覚がなかったヴァンはアーロンの話に驚いた
顔をしていた。
「一歩踏み出せてなかったら、アニエスを
取り戻すことを諦めていただろうが。
それにー。」
「それに?」
「自分が一歩進むのが怖いっていう小さい自分を
認めている時点で進めているって思うぜ?」
そうアーロンに言われてヴァンは驚いた。
きっと昔の自分なら、アニエスの想いを自覚した
瞬間に逃げていただろう。けど、今はその想いを
自覚した上で逃げたくないと思っている。
だからこそ、未だに逃げようした自分に嫌気が
差した。そんな想いを自覚してヴァンは笑った。
そして恥ずかしくなった。
「はぁ。ダサいってレベルじゃないだろ!!」
「くくっ。自覚したか?」
ダサ過ぎてヴァンは今までで一番転げ回りたく
なるぐらい恥ずかしかった。
「で、そんなダサいままでいるかはお前次第だ。」
そうだな。」
そう思ってヴァンは走り出していた。
アニエスに想いを伝えるために。
そんなヴァンの背中を見ながらアーロンは
笑っていた。
ま、頑張れよ。」

ヴァンは必死になって走っていた。みっともなくてどうしようもない。けどー。ダサいままの自分で
いるよりはいい。ヴァンは帰ろうとして
いるアニエスを呼び止めた。
「アニエス!!」
アニエスは驚いて振り返った。
「ヴァンさん?」
「話したことがあるんだけど、いいか?」

場所を移した。その場所はアークライド解決事務所の屋上。アーロンは空気を読んでかいつの間にか消えていた。そんなアーロンに感謝しつつ、ヴァンは必死になって考えていた。笑われないだろうか。
どんなことを言ったらいい。
「ヴァンさん?」
悩んでいるヴァンをアニエスは心配そうに
見てきた。そんなアニエスを見てヴァンは
決めた。今のありのままの気持ちを伝えよう。
アニエスがそうしてくれたように。
「アニエス。お前に伝えたいことがある。
俺はお前のことがー。」
アニエスは驚いた顔をした後に嬉しそうに
微笑むのであった。