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よつもり
2026-03-22 11:15:07
1289文字
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ストラットという女(ヘイルメアリー原作ネタバレあり)
地球の危機に対しての対策のため強権を引き受けたストラットという超絶優秀な女のかつての専攻が歴史学というのが本当に味わい深いし、事が全て済めば自身の保全は全く期待していなくて人々の審判に自分の身を委ねるというような諦観であるとか、目をかけていたグレースを使役することを躊躇わない冷酷さであるとか。
大きな目的のためにあえて人の心を捨てているようなところがあって、けれども彼女の心には確かに人類への愛情があるということが分かるし、だからこそ彼女は当然自分もとことん使役して役目を果たそうとするという様子がたまらないんですよね。
すごく印象として話をするけれども、ストラットはこのプロジェクトにおける自分の分身としてグレースを育て上げたんだろうなあと。グレースが言われるNo.2とはそういうことかなと思うんですよ。ストラットは自分に適正があればいざという場合に自分が宇宙に行くことも躊躇わなかっただろうし、それで人類が救われるのならば「仕事を果たした」と安心して死んでいける女だろうなと思うわけで
…
。でも多分ストラットには長い眠りに耐える適性が無かったんじゃないかな。このあたり原作に描写あったかしら。突貫で読んだので取りこぼしがあるかもしれない。という状況でグレースにその適性があるとしたら、しかもグレースは生物学の知識があってアストロファージの第一人者で
…
となると、彼を自分の代理として仕込んでおいていざというときのために手持ちに置いておくというのは
…
うおお、抜け目ないなあ
…
原作だとキリキリした印象だったストラットが、映画にてあのどこか儚げな印象の女として登場して、自分は帽子を配る側だと一線を引いていた彼女がパーティルームに現れて歌を一番だけ歌っていなくなるというようなあの様子を見せられたらもうたまらない気持ちになっちゃいましたね。昔合唱団にいたという設定もまた、なんというか、効いていましたね。今人類のためにこの冷酷を引き受けている女はどういう幼少期を過ごしたのだろうと想像させるような
…
私はこういう、個人への愛情というよりは人類そのものへの愛情があるゆえに、種としての人類存続のために今身近にいる人間を駒として冷酷に扱ってしまえるし、自分自身もその駒の一つでしか無いことを知っている。
というようなことを心から信じ切っているような女がとても好きですね。おそろしいところがあるし、とてもさみしくもある。
というおそろしいところのある女に目をつけられて、知らぬうちにストラットの伏兵に仕立て上げられていてそのことにも気が付かずせっせと目の前の仕事をしていたグレースの、普通さ、というものもまた浮かび上がってくるわけで。グレースは小心者ではなくて、ただ普通なだけだと思うんですよ。普通で素直。で、そういう普通で素直な男が仕事を達成し、友達を救うために自分のその後を捨てる選択をするというのがまた美しいわけです。
ロッキーに夢中になった人が多いように見受けられますが(当然わかる)、それはそうと私はストラットという女に撃ち抜かれましたね
…
好きだ
…
ストラット
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