ぽふむん
2026-03-21 22:30:00
1535文字
Public ワンドロ
 

紅雪

#童しの版深夜の真剣物書き60分一本勝負

「陶酔」「朧夜」「羽化」

しのぶちゃん鬼化if

胡沙というのは黄砂の事を俳句などでこう表現するそうなので、使って見ました。


鬼化させられた上、童磨の血と精しか受け付け無い体になってしまったしのぶちゃんです
ムッツリ助平なので、入浴中の童磨を覗いちゃいます。

羞恥心というものが希薄な童磨です。
童磨からしのぶちゃんへの(概念)授乳表現あります
R15程度です

暗闇の中、水音と男の鼻歌がこだまする。
鬱蒼とした木々が生い茂る、昼でも薄暗い山中だ。
人などまずやってこない。

普通の人ならば……の話だが。

ここから少し行ったところに、場違いなほど広大な山城とも寺院とも取れる館がある。
そこの当主が鼻歌混じりに湯浴みをしていた。
水面には月明かりが映るが、今宵は霞んでいてはっきりとはしない。

ぼんやりとした朧夜だ。

ちらりと、男は岩風呂の向こうにあるクスノキに流し目を送った。
そのクスノキの幹には、繭のような、蛹のようなものが付いている。
不気味なほど巨大な。通常の蛹の数百倍はあると思われる蛹。
普通の者なら、まず恐れおののくだろう。
でも青年は少しもたじろがない。
それは、この鬼が鬼舞辻配下のナンバー2の鬼だから。
そして、その蛹の中身を知っているからに他ならない。

「今宵は冷えるねぇ。寒いのかい?湯に浸かれば温まるよ。酒も少し入れてあるから尚更だ……おいで」
ねっとりと、童磨は巨大蛹に語りかけた。
共湯をしようと言っているのだ。

ちらりと蛹から紫水晶のような光が見えた。
だが、また閉じこもる。

「ん〜……ああ、そうか。今日はせっかくの月が胡沙のせいで霞んで無粋の極み。すこし退散して頂こうね」

童磨はそういうと立ち上がる。
ざばぁ

湯が彫像のように端正な筋肉を伝う。

ちらり

再び二粒の紫水晶かちらりと覗く。
童磨の筋肉美を観察している。
童磨は、蛹の中身に見られて居る事を気にもせず、着ていた服と一緒に置いてあった鉄扇を手に取った。

優雅にひとふりした。

雪が降ってきた。
その雪は、ほんのりと紅い。

「雪が胡沙を包み込んだからさ。特殊な環境下では珍しくないことだ」
そう言う童磨を月明かりが照らす。
先程まで胡沙のせいで霞んでいた月が、童磨の降らせた雪のおかげで洗われた。
さやかに、霞むことの無くなった月明かりが童磨の裸体を照らす。

「おいで♡」

恥ずかしげもなく、両手を広げその胸に出迎えるポーズをした。

風呂に入っていたのだから、童磨は裸。
見事な雄っぱいだけではない。
そこだけ黒々と生い茂る茂みの奥のものまで丸見えだ。

蛹にピキピキとヒビが入り、ぱかりと割れた。

中から少し早咲きの桜……ではなく藤の花吹雪が舞う中、大きな蝶が羽化した。

いや、蝶の羽根の付いた少女だ。

少女はふわりと舞うように童磨の胸に向けて飛んできて抱きついた。
その逸物を隠すように羽根で包んだ。

「俺なら大丈夫。寒くないよ。それに、しのぶちゃん小さいから収まらないでしょ」
そう言いながら童磨はしのぶの衣服を優しく脱がし始めた。

「隠すくらいならできます!誰か覗いていたらどうするんですか!沈め!」

「えー……あっそうか……ふふふ。こんなこと人間の時散々させられてたからべ……あいたっ」

本当の事を言っただけなのに、しのぶに何故かペチンと頬を張られた。
童磨はしょんぼりとして湯船に肩まで浸かった。

「しのぶちゃん……お腹すいたんでしょ。どうぞ」
しのぶのお腹が先程からきゅうきゅう鳴っている。
鬼にして以来、しのぶの食欲は旺盛だ。
食の種類は、童磨の血と精と言う限られたもののくせに。
童磨はその首筋を差し出した。
しのぶは頬を赤らめながら、童磨の首筋に牙を立てた。

んく……んくっ

しのぶに血を吸われながら童磨は恍惚とした。
その表情は陶酔しきっていた。
しのぶの手が童磨の胸の先端をいじり出した。

「雄っぱいも吸うかい?」
「はっ……~吸います」
しのぶは今度は童磨のチクビに牙を立てた。
童磨の手が優しくしのぶの頭を撫でる。
しのぶの表情も陶酔していた。