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三毛田
2026-03-19 21:34:40
1080文字
Public
1000字7
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1 【01/始まりの朝】
1日目
旅路はここから始まる
「
……
」
ここは、どこだっけ?
初めて見る天井に、知らない部屋。
大きく伸びをして窓の外を見ると、眩しい。
それと、肌寒い。それで、ここがどこか思い出した。
「ベロブルグ、だっけか」
廊下に出るけど、誰もいない。ので、ホテルの外まで出る。
「おそ~い!」
「ごめんごめん。寝すぎた」
なのが腰に手を当てて、遅いと怒って。
体がこの場所に慣れてないのか、ただただ眠いのかはわからなかったけれど。
眠って、起きて。ただそれだけのことを、この体は知らなかったような感じだ。
ベロブルグの問題を解決して、列車に帰ってきて。ラウンジのソファーで寝る生活を。
と過ごしていたら実は俺の部屋を用意していたのだが、中は全く整っていないとのこと。で、列車内で手伝いをしてお駄賃を貰って部屋を整えて。
「今日もお疲れ、俺」
風呂とベッドは早々に整えたので、今日もお風呂に入って出たら水分補給をしてベッドに飛び込む。
「穹、いいか」
「いいよ~」
パタパタとゆっくり脚を動かしていると、丹恒の声。入室を促せば。
「今日もお疲れ様」
「丹恒もお疲れ様~」
片手を挙げると、頷いて。
相変わらず、表情はあまり動かない。でも、俺を労わるような声色だったからこの人はとても優しい。
「眠そうだな」
「お風呂入ったら、眠くなっちゃった」
「ラジオで子守歌でも流そうか」
「えー。丹恒が、読み上げで子守歌聴かせてよ」
と言ってみたら、彼はタブレットを手にこちらへ。
「へ?」
「お前が興味なさそうなジャンルで、子守歌として読み上げよう」
「冗談だったんだけど
……
」
「そうか」
「でも、聴かせて」
「わかった」
仰向けになり、布団の中に潜ると丹恒はベッドの縁に腰かけて口を開く。
どれくらい時間が経ったかわからないけれど、段々と丹恒の声が遠のいていって。
気づけば寝ていた。
「おはよう」
「んー
……
たん、こ?」
「ああ。よく眠れたか?」
「うん。いつもより、寝つきがよかった」
そう。自然と意識が落ちて、目覚めもすっきり。
あの日、初めての開拓の旅の、はじまりの朝と違って。
「丹恒のお陰だ。ありがとう」
「お前が毎日頑張っているからだ」
「えへへ」
褒められた。嬉しいなぁ。
丹恒も他人を褒められるんだ。なんて、ちょっと嫌味を言いそうになったけれど我慢。
きっと、何倍にもなって返ってくる。
「パムが呼んでいた。朝食の用意がされているはず」
「丹恒は?」
「穹を呼びに来る前に食べ終えた」
「ふうん」
それはちょっと寂しいなって思った。
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