触れ合っている場所に汗が滲み、濡れた肌がしっとりと張り付いてくるような気がする。仕事を変えても夜の街にいたときと変わらず、血管が透けるような白い肌の手触りは滑らかだ。
指先だけ、花屋の仕事を始めてから少し荒れただろうか。爪の形を撫でながら指先を絡め、両の手をベッドの上に縫い留める。
「愛紡さん」
名前を呼ぶと、甘えるように体に足を絡めてくる。閉じていた体は、熱に溶かされるように、少しずつ才の体を深くまで受け入れ始めていた。
「口開けて」
口付けを求めると唇が開く。愛紡は滅多に喘ぐことはないが、彼は感じている快楽を、甘く掠れた吐息で知らせてくる。喉の奥で押し殺された声、そして呼吸の乱れ。
それを楽しみたくて唇を開かせるのだ。望めば応えてくれる彼は、キスをねだれば開いてくれる。そうると僅かな吐息も、肌に感じることができるようになる。快楽を感じる場所をしつこく攻めていると、時折声を出してくれる。
ただ快楽を貪っているだけでは駄目で、相手の反応を確かめながら腰を動かす事を覚えた。
快楽を感じてくれる場所をじっくりと責めていると、深い場所に届いた感覚があった。先端が締め付けられ、脈打つように動く。快楽が腰から背筋まで駆け上がっていく。
そのまま腰を打ち付けたくなるのを堪えて、ゆっくりと引き抜く。
愛紡の体がのけぞった。
「う……ぁ」
声が出た。一度出すと止められないらしく、体を震わせながら断続的に声をあげた。
嗜虐心が首をもたげる。自制するのに一度動きを止めねばならなかった。衝動を押し殺してから、ゆっくりと腰を動かす。顔を間近に近づけて、僅かな表情の変化も見逃さないように、見つめる。
いつも涼しい顔をして見えるのに、肌には汗が滲んでいる。
「才くん……」
首を横に振る。見られたくないのだろうか。
逃げられると追いかけたくなる。もっと欲しくなる。
「なに? ちゃんといってくれないとわからないから、教えて愛紡さん」
意地悪をするように、腰を動かすとまた甘い声が漏れた。
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