如月 マリアー紫ー
2026-03-09 23:22:30
4666文字
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『映画刀剣乱舞ー黎明ー』の感想

※これは映画鑑賞当時に自身の思考整理を兼ねて書き留めておいたもののコピペです。
今読むと何か違うものがあるかもしれないため、そっと加筆修正する可能性もあります。

※とても長いです。良いと思った点、疑問に思う点、何でも書いています。
特に問題なく、かつ気になる方はどうぞご自由にお読みください。

□『映画刀剣乱舞ー黎明ー』の全体について□

・総合評価60〜70点くらい。
 ストーリーの着想、世界観、登場人物、アクション◎
 設定の粗さが目立つ△
 何を目的として観に来るかによって感じ方が大きく変わる△
 尺が足りない△

①刀剣男士がいつも言っている
 「俺達はただの道具」
 「我等の本懐(=歴史を修正/守るために戦うこと)」
 を大前提として改めて念頭に置いておくとストーリーに入りやすい。

②小烏丸が「審神者に続く歴史が危うい(要約)」
 と言ってくれたところが、
“『映画刀剣乱舞ー黎明ー』が【刀剣男士】ではなく【審神者/世界観】がメイン”
 だと察せられる、多分最初のポイント。

・①②を合わせると、
 刀剣男士は飽くまで道具として動いており、最後の伊吹への説得シーン等で、刀剣男士が何か諭す/介入するのは“刀剣男士の領分”ではないため、同じ人間として琴音が説得するのが妥当な配役。
 (寧ろ下手に刀剣男士がべらべら論破するほうが変に見える)
 (山姥切国広が「これが本当にお前のやりたかったことか?」と疑問を投げ掛けるくらいが丁度良い)

・思えばどの作品においても劇場版等でオリキャラが出る場合そのキャラがメイン/キーパーソンになる、かつ当たり前だがそのキャラのことがわからないため、バックボーンの説明(回想)などを入れることはストーリー上不可欠&自然だと思われる。
 そのため、「人間側の話に尺を使い過ぎ」との感想もお見掛けしたものの、本作のメイン/キーパーソンになる琴音/伊吹に尺を割くことは必要である。

・しかし最初の総評時述べた通り何を目的に観に来たか、何を期待して来ているかで初見評価が大きく変わるのは確か。
 今回は特に、
 【審神者/世界観全て引っ括めて『刀剣乱舞』という作品】
 【刀剣男士の活躍/刀剣男士各々の話】
 どちらを主軸として据えていたかによって感じ方が異なるだろう。

・上記前者において刀剣男士は基本本懐である戦力に徹し、“審神者”も“世界観”も作品の重要な要素の一部のため、作品そのものから外れた話ではなく、本作は正しく『刀剣乱舞』であると自分は思う。
 しかし、事前説明がネタバレ防止のためか著しくなく、後者目当てなら刀剣男士の出番が少ないので、期待に応えられていない部分も多い。

・演出による尺の長さはあれど、シーン(要素)そのものでなくて良い箇所は然程ないと感じたため、刀剣男士の活躍もより入れるとなると、単純に尺の問題かとも思われる。


□刀剣男士について□

・刀剣男士を実際の戦力として考えるなら、三日月/山姥切国広+長義だけでは明らかに戦力不足。
 まずメイン二振は特命枠でもないため、他何振かいる必要がある。
 そのため、長谷部/源氏兄弟加入はあまり違和感はなかった。
 三日月/山姥切国広と同本丸の四振も、酒呑童子の任務時の戦力として必要。
 最後の大集合展開は、時間遡行軍の圧倒的数の差に対抗してのもの。

・戦力としてだけではなく、“この物語においての役割”“敢えてこの刀剣男士が選ばれた理由”を深く考えるなら、圧倒的に要素が薄い。
 ただ、本作では審神者まわりをやるので尺が精一杯なのと、ストーリー上戦う以外に正直やることがないように思う。
  三日月→メイン格△
  山姥切国広→メイン格△
  長義→特命枠(指揮)○
  長谷部→美弦との最後のエモ展開○
  源氏兄弟→史実繋がり○
  他四振+サプライズ→😊


□“仮の主システム”設定への疑問点□

・「2012年には一本丸から一振のみ、仮の主を立てないと顕現を維持出来ない」ということに関しての理由説明がなかった。気がする。

・仮の主になった経緯
  琴音→居合わせてたまたま
  各務→特命任務のため指名
  倉橋→特命任務のため指名
  美弦→??
 美弦の初登場シーンは面白いが、何故仮の主になったのかの経緯がカットなため謎。
 (わざわざ福岡から来ているため、実は凄い奴説)

・山姥切国広は失踪中、三日月は山姥切国広を探して飛んで来ているため、三日月本丸からは特命枠でもう一振来れたのではないか。
 (三日月/山姥切国広が特命枠を実質埋めてしまったか?)
 (まず三日月はどうやって2012年に飛んで来れたのか?)

・一本丸から一振のみ、が本作前提設定の筈だが、
 勝手についてきたとはいえ、倉橋は二振顕現/維持出来ている。
 (神職だし倉橋も凄い奴説)
 (倉橋役の方が前作ー継承ーの審神者役との追加情報あり、ー継承ー審神者の先祖説に自分も一票🙋)

・一本丸から(以下略)
 最後の展開で渋谷に大集合出来た/三日月本丸の四振が一緒に来れた理由が不明瞭。

→仮説①
 仮の主システムは酒呑童子の呪い由来のため、酒呑童子が斬られ呪いの効果がほぼ消えた後、仮の主なしで従来通りの活動が可能になった。

→仮説②
 “耳(心)を傾け認識するかどうか”が仮の主になれる素質であるとして、最後渋谷の民衆が“刀剣男士を認識し耳(心)を傾けた”ことにより、元々候補ではなかった民衆も仮の主として機能した。
 (こちらのほうが台詞との流れも綺麗でロマンがあるのだが、この場合、仮の主システムの理由と法則は謎のまま)

・最後の大集合展開で、戦闘描写もない渋谷外に送られた鶴丸/加州/不動が来た(来れた)理由が不明瞭。
 仮説①の場合、人間の前に出てくる必要がない。顕現時ボイスとの食い違いも発生。
 仮説②の場合、渋谷外の人間には仮の主になれるきっかけがない。
 (観た限りの情報だけでは、単なるボーナスシーンでしかない)
 (予想外のボーナスは嬉しいが、結果設定の粗さを助長しているのが難点)


□酒呑童子/伊吹/時間遡行軍について□

・酒呑童子について話の着想は良い◎
 (好き)

・995年の描写が少なすぎる。しかし、結局は2012年がメインのため尺の都合上致し方ないのかもしれない。

・「2012年がメインだから」とは思いつつ、“酒呑童子の呪い”がわかりにくい。
 呪いは結果的に“念いを奪う力”として使われ、力のデザインも健にあげたボールで、“ものへの念い”“念いを集めて健の心を治す(実際はただの集合体)”と、伊吹サイドでの要素は良いが、“酒呑童子の呪い”感が薄い。
 (最初と最後で鬼にはなるけれど)
 また、酒呑童子サイドで見ると“呪い”が約1000年後“念いを奪う力”として開花した後、どうしたかったのか。
 (未来が大変になればOKです☆かな、あり得そうではある)
 (時間遡行軍が力の使い方をある程度は手引きしていると思うので、本来別の使い方があるが力の転用も介入した可能性。そこまで時間遡行軍に能力があるかは不明)
 
・「1000年先なら呪いが使えるゾ☆」と言われていたにもかかわらず、何故2012年なのか?
 (伊吹/琴音が17歳になる年、との追加情報を得たものの、明確な理由がわからない)
 (酒呑童子が17歳だった?)

・作中でも何度か問われていた時間遡行軍が元気な理由が結局言及なし。多分。
 (仮の主システムが酒呑童子の呪い由来で、時間遡行軍には制約がなかった?)

・尺の問題だが、伊吹と山姥切国広のやり取りを挟んだほうが「山姥切国広、お前なら出来る」の台詞の深みが増すと思う。
 元はと言えば、山姥切国広は酒呑童子の呪いに当てられて記憶喪失&伊吹が仮の主となっているだけのため本来無機質な関係の筈だが、声音等少なからずお互いに情がありそうな描写がちらほらあったので、勿体無い。
 (数行の説明だけだけど、補足は小説版にあるらしい)


□他、感想/ツッコミどころ〜まじめ&ゆるっと〜□

・琴音と三日月初邂逅シーン、友達と別れた際はまだ日が高そうだったが、三日月邂逅時にはそれなりに日暮れだった。登下校距離大変だね。

・琴音が最初に博物館に行く描写での会話、何度も交互に三日月の顔が映る演出のためテンポが悪く感じ、普通に声だけでも良かったと思った。

・抹茶らてまきあーとが飲みたくなった。

・ほぼ外野&予備知識なしの小烏丸が「審神者誕生の分岐点(要約)」について話している(何故か話せてしまっている)のに対し、指揮官である長義含め渦中のみんなはその核心に気付いていない。
 (気付いていたならごめん)
 (視聴者目線で言えば小烏丸のおかげで本作の軸がわかって助かるが、ストーリー上では「何故わかった??」となる)

・各本丸/刀剣男士が飲み込まれるスピード、また飲まれた後の活動可能時間が違い過ぎる。
 長義は飲まれてすぐ、長谷部と源氏兄弟は飲まれた後も活動可能、三日月と山姥切国広は本丸が飲まれる描写がしっかりあったにもかかわらず“地味”になってすらいない。
 (仮の主の力の差?となると琴音>美弦≒倉橋>各務)

・美弦、倉橋、実は凄い奴説。(再び)

・お弁当が食べたくなった(ただ空腹なだけ)

・各務、そのお茶を淹れる技術をもっと披露して。
 特に長義に。

・美弦の各務に対する「気が利く人だぁ!」が👏
 優しいギャル好き。

・倉橋のほのぼの雰囲気良い。
 「ユニークな付喪神様だ」👏

・琴音、“人間臭さ”が刀剣男士との対比として表現されていたので良かったと思う。

・ちゃんと聞き取れていなかったのだが、最後に全員の記憶もなくなるとのことで、伊吹&健を知ってくれる人が±0になった事実が一番切ないと感じた。これが歴史を守るということか。くぅ。
 エピローグでは博物館に穏やかな顔で女性といたので、記憶はなくとも心情の変化があって多少回復していると信じてる。うっ。
 博物館でもし伊吹も無意識に山姥切国広のところで足を止めていたらもっとエモい。うぅ。

 (近代は記録に残りやすいから〜との話があったが、時の政府は記憶領域に干渉出来るんだ、へぇ)
 (念いを奪うとは違うが、それと同等のことが時の政府には出来ちゃうんだ。これからも正しい倫理観を持って正しく使ってね。と思うのは邪推かな)
 (もっとしっかり考えられた既存の設定だったならごめん)

・各々別れのシーン良かった。

・美弦、偶然じゃなくて黒田の子孫だったら良いなぁ。多分そうなのかな。どうなのかな。エモい。

・記憶云々だから長義はああ言っていたのか、切ない。長義と各務もエモい。

・結果的に、自分は人間側も好き👏
 仮の主/刀剣男士ペアの話もう少し観たかった。尺が((

・CG技術が凄い。
 凄いぞ。渋谷だ、街だ。時間遡行軍だ。

・アクション💮
 立ち回り、抜刀/納刀など各動作が格好良かった。

・ウィッグ、ビジュの完成度◎
 前作より完成度が上がっていた気がする。
 違和感は殆どなかった。
 三日月の瞳、各刀剣男士の服の靡き。良い。

・完全余談。歴史覚えられないが、FGOで偉人の名前何人か知ってて良かった(笑)

□改めての結論□

いろいろ“勿体無い”が多かったけれど好き。
(こんな風に細かく考察/解釈を考えた作品も自分初めてなのでは)

みんなみんな幸せになってくれーー!!


こんな長文を読まれる方がいらっしゃるかわかりませんが、読んでくださり有難うございました!!