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ねね川
2026-03-08 04:08:14
1282文字
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The green-eyed monster
リュウブラ(1st)→アムブラ(CCA)の話。ちょっとセクシャルな下りがあります。苦手な方はご注意ください。
「
…
緑なんだな」
「
……
何がだ?」
「ブライトの目の色」
「?黒だと思うけど
…
」
「いや、ほら今
…
」
呟くような密やかな声に咄嗟に身を隠す。
いや、なんで僕が隠れなきゃいけないんだよ、と思いつつ声の方向に目をやると、
ちらりとグレーの士官服と、僕の着ているのと同じ青い制服が見えた。
通りがかった通路の奥から、リュウさんとブライトさんの声が不意に聞こえたのは、眠りに落ちる直前、昼間にしていたガンダムの整備で気になった箇所を思い出し、舌打ちをしてハンガーデッキに向かっていた時だった。
確かその時のホワイトベースは、束の間の平穏な夜をゆっくりと運行していたような記憶がある。
「
……
ほら、って俺には見えないだろ」
ふふ、と、絶対に僕には零さないようなブライトさんの柔らかい声色で嫌でも二人の関係が知れる。そもそも目の色が分かる距離で見つめ合うなんて、そういう事なのだろう。
その声の後に微かに聞こえた吐息に、その先を知りたくなくて逃げるようにその場を後にした。
ふぅん、ブライトさんの目の色ってそうなんだ。そんなの僕には関係ないけど。
たどり着いたデッキで、工具を取り出しながらさっきの二人の会話を思い出して独りごちる。
ちょっとアヤシイって思ってたんだよな、あの二人。という気持ちと、なんだかショックだ、という気持ちで落ち着かなかった。
ショック、これは何にだろう?何か良くない気持ちの手触りに気がついてしまいそうで、慌てて頭を振って目の前の機体に集中する。
深夜のハンガーデッキは、煌々とした明かりに照らされて眩しいくらいだった。
翌朝には、夜の甘い溜息なんて無かったことみたいにシャンとしたブライトさんが艦長席から檄を飛ばしていたし、リュウさんはいつも通りに僕らの面倒を見てくれていて、あれは嫌な夢だったのかも知れない、と遠目でブライトさんの黒目がちの目を見ながら思ったものだった。
…
ということを、ブライトの緑色に濡れる瞳を見つめながら思い出した。
ロンド・ベルに参加して、ブライトとそういう関係になってから何度目かの夜だった。
一度目の夜にはとてもそんな余裕はなくて、二度目の夜は真っ暗な部屋の中で性急に求め合った。そんな風に何度も触れ合って、やっとその目の色まで見られるように少しだけ落ち着いたのが今で。
長い口付けに滲んだ涙の膜が部屋の薄暗い明かりに反射してきらきらして、いつも黒く見える瞳が、灰色がかった緑に見える。
きっと、リュウさんが見たのはこの色なんだ。
「
…
ブライトの目って緑なんだね」
「
……
そうだよ、知らなかったか?」
ブライトが、ふ、と甘やかに笑って俺の唇を柔らかく喰む。
再び深くなっていく口付けに夢中になりながら、少しづつ蕩けていく彼の瞳をまた盗み見る。
「ぁに、ん、ふぁ、んぅ
……
」
俺の視線に気がついて何かを問おうとした彼を官舎のベッドに優しく押し倒して覆い被さると口の中に疑問が解けていった。
ああ、彼の目の色が緑なことを最初に見つけられたのが僕だったらよかったのに!
本当に詮無い話だ。
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