ぽへ
2026-03-03 02:58:20
756文字
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かいぶつたちとマホラカルトネタバレ🈶現行未通過❌

狼と悪魔のSS

私は金が好きだ。金のためなら何でもする。
金は正義だ。金があればなんでも買える。
それと同時に、金は腐っていることを嫌という程知っている。

父親は政治家だった。裏金、献金、パーティ。金を貯めて貯めて、美しい女に貢いで、出来たものが私だった。私が成長し、二次性徴があり、クラインフェルターだとわかった時、金を注いで隠した。知った者には金を。それでも黙らない者には犯罪者を金で雇って死を。
愛されていたのかは分からない。金を愛とするなら日本で1番だったろうが。
25になった夜、そんな男を私は裏切った。シュレッダーに掛けるべき書類を少しづつ抜き取って隠し、纏めて警察とマスコミに流した。
そこからは早かった。衆議院議員選挙に名乗りをあげれば、マスコミに「親の不正を暴いた」と抱えあげられ、自分のマイノリティについてを話せば、弱者から抱えあげられた。
そりゃあ最初は不正なんてしない!なんてことを決意していたが、そんなことでは政治の世界では上手くいかなかった。徐々に自分の手がカネに染まっていくのを感じた。バレたら全てが終わり。そんなことは分かっていたから、変装の技術を磨いた。幸い骨格的には男にも女にもなれる。
また、バレないためにコスメや服に金を使う。
企業に取り入る為に金を使う。
年代物のワインを掲げ、足を伸ばせるバスタブに入る。
ああ、なんて腐っている。

自分の足元がグラグラと、カビに侵された老齢の木のように倒れそうになっていた時。

「なあ、アンタがラッカセンセー?」

墨のように真っ黒な身体に、血を一滴垂らしたような瞳が、路地裏を歩いていた女の姿の自分に向けられていた。
あの、16の時パーティに連れていかれた時、射抜かれた目と、同じ目で。

……それとも、セキって呼んだ方がいいか?」