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ortensia
2026-02-28 16:38:13
632文字
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傭リ
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リから絵を教わる傭の傭リ
(ジャックとジェームズの関係を勘繰るナワーブ)
画板に向き合わせに座らされる。手取り足取りだが、目の前は真っ白のままだ。何を描くかまでは教えてくれない。
そんな男を見上げる。彼は本職の芸術家だ。ただ気紛れだから、こんなふうに絵なんて教えてくれる。
「おまえの師は、どうしておまえを逃したんだ?」
男は笑う。それが耳障りの良い声であるため、余計に眉間に皺が寄る。
「それはわたしではなく、師に訊くべきでは?」
そんなふうに返されるので、溜め息をついて質問を変える。
「おまえの師にとっておまえは、それほど惜しい存在だったと思うか?」
じっと見詰めれば、今度は相手に溜め息をつかれた。
「何が言いたい?」
「おまえに優秀な芸術家の才があったのか、それとも人垂らしの才か?」
思わず語気が強くなって言えば、男は大笑いした。そうだ、おれ達は正反対だ。
「ぼかしますねぇ?」
「上品だろ?」
それはどうでしょうと素気無く返された。
「まあおまえがそう思うのも仕方のないことです。」
素知らぬ顔でそう言う仮面の男は、ゆったりとこちらに近付き、右手に筆を、左手に調色板を、手づから持たせた。触れ合った相手の手は冷たい、吐息もそうだった。
「わたしがこうしておまえに向けているものを、わたしが自分の師から受け取ったと考えるんですよね?」
何も答えない。ただひたすら顔を顰める。男は笑う。
「面白くないかもしれませんが、絵を描くのは面白いですよ。」
仕方がないので、促されるまま、慣れない絵筆を動かした。
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いつもリアクション絵文字等ありがとうございます。
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