山間
2026-02-26 00:16:58
2011文字
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2月の本 あとがき的なもの


主にどんな思いで描いたか、タイトルはどう考えたか、を喋ろうと思います。
あとがきを書くことに憧れている文章大の苦手な人間が頑張って語っていますので、文がめちゃくちゃだったら大変すみません。



2月に発行した本、もしくはweb公開にて漫画を読んでくださりありがとうございました。
同人誌を作ったのは勝デとしては初、オタクとしては6年ぶりでした。
ブランクすごくてなかなかにしんどかったですが、出来上がりをめくってみた時は結構感動しました。やっぱり紙媒体でしか得られない良さがありますね。
久しぶりだったのと長めの制作時間だったのもあって思い入れのある一冊になりました。拙い部分もあったと思いますが、読んでいただけてとても嬉しいです。





一話目の出久の誕生日漫画『君はそよ風』ですが、もはやめちゃくちゃ懐かしいです。投稿当時は続きものにしようとは微塵も考えてなくて、「職員室に残って業務をする新米教師の出久のもとに来て終わるのを待ってくれる勝己」を描きたくてできたものでした。


そよ風と聞くと柔らかい、心地のいい風が想像できると思います。
この頃の出久は社会人二年目設定です。教師としてまだまだ未熟な自分に悩んでいて、ご飯に誘ってくれた勝己にも迷惑をかけたと落ち込みますが、そんな出久に勝己はお弁当を持ってやってきてくれます。
突然現れて優しさを残して去っていく勝己が出久にとってこの時初めて「そよ風」のように感じた日だったら良いなぁと、そういう想いを込めました。
距離感的には幼馴染以上友達?未満って感じです。




その後の10月のwebイベで続きを描くことになり、勝己の前で寂しいと溢す出久を描きたいな〜とぼんやり思い考えてみたんですが、どうやって言わせるの?!とかなり詰まってしまって、一番描き上げるのがしんどかったです。でも個人的に好きな話になりました。


私はいざという時一歩踏み込んで手を伸ばすのは勝己ではなく出久であってほしいなと思っているので、この話は出久が勝己の想いを超えて物語を動かし終わります。『風を追い越して』というタイトルはそんな雰囲気からきています。
本のタイトルもこれにしたのは単純に他がしっくり来なかったからです。収録本としての分かりやすさと「なんか良いな」で決めました。感覚的すぎる。




読んでいない方もいらっしゃるかもしれませんが、風邪引き出久のターンの勝己サイド話『夕凪』があります。
2月のイベントでは無配にしました。


当初はどうして風邪をひいた出久の元に勝己が来たのかが分かるようにただおまけ漫画として描いたんですが、自分で読み返した後「完結させるなら絶対に出久を抱きしめてほしいなぁ」と私自身が願ってしまい、それをきっかけに本を作ることになりました。




なので最後の話だけは本にするために描いたもので、ラストも先に決めていました。絶対くっつけたい、勝己に出久を抱きしめさせたいという願望を頭の片隅に置いて、前二話の経験を経た二人を意識しながらどんな風にすれ違ったり気持ちを伝えたりしていくのか展開を導き出すのがほんとに難しかったです。上手にすれ違いを描ける方めちゃくちゃ尊敬してます。


(ここと一番最後のコマはどうしても描きたかった)

『はる嵐』というタイトルについて少し語ります。ひと悶着ありのストーリーからこれまでより少し荒れた雰囲気を出したくて「嵐」を使いたいなと考えました。最初に「春先に吹く激しい風」という意味の「春嵐」という季語を見つけ、物語の季節は冬〜春だったためちょうど良いなと思いました。でもイメージには少し強すぎるのと、そのまま表記してしゅんらんと読んで欲しくなかったのもあり、そこでもうひとつ「晴嵐(せいらん)」という言葉を引っ張ってきました。こちらは「晴天時に吹く爽やかな山風」という意味があって、ラストの軽やかさ的にこっちのイメージも入れたいなと思い、春と晴(はる)を合わせて「はる嵐」になりました。
造語って個人的に若干照れが入るんですが、この話をフォロワーさんに以前した時「そよ風から始まってはる嵐で終わるのが美しい」と私が全然意識してなかったところに着目してくださって、このタイトルにして正解だったんだ!!と思えました。本当にありがとうございます。嬉しかったです!




今回シリーズを通して自分なりの考えで描いてみましたが、空白の八年あたりって原作ではほぼ描かれていないので、扱うのが難しい反面、かなり自由度の高い期間だなと感じました。まだまだ全然いろんな可能性あるな〜この時期としみじみ感じたので、難易度は高いけどまたいつか別のパターンも描けたらいいなと思ってます。高校時代から付き合ってる二人とか

これからも勝デLIFE、沢山楽しみたいです。
読んでくださりありがとうございました!