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三毛田
2026-02-22 10:44:32
1068文字
Public
1000字6
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76 30. 折り紙の花束
76日目
君へのプレゼント
『せんせぇ、これあげる!』
『あら、ありがとう』
あれは確か幼稚園の時。担任の先生に、頑張って折った折り紙の花を束ねたものを渡した。
何度も折り直してヨレヨレだし、ところどころ破けていたりまっすぐ折れてないところもあって形も歪。
それでも、受け取ってもらえたのは嬉しかった。そんな思い出。
「
……
」
目覚ましの鳴り響く部屋。天井がいつもより遠くて、なんでかと思いつつ起きれば、床。
「いたたたた
……
」
背中から落ちたようで、地味に痛む。
「おはよう。今日は、目覚ましになっている時間は短かった
……
どうした」
ノックが聞こえ、それに応えると丹恒が入ってくる。そして、俺が背中を擦っていることに気づくと表情が変わって。
「落ちた」
「いつものことか」
「もっと心配してくれてもいいじゃんか」
思わず拗ねた声を出せば
「お前がベッドから落ちている回数を教えようか」
「いや。やっぱりいい」
多分、俺が気づいてないだけだろうが、彼が俺をベッドに戻してくれているのだろう。
「朝食が冷めるから、早く来るようにという伝言だ。俺はいつでも出かけられるからな」
「はーい。着替えたら行きます」
「わかった。伝えておく」
頭をかいて、大きく伸びをして。
なんであの夢を見たのだろう。ぶっちゃけ、その先生の顔はぼやけていて覚えていない。
「帰りに折り紙買って帰るかぁ」
丹恒と寄り道デートしよう。そうしよう。
上書きしたいとか、そういうわけじゃないけど。
着替えて、朝食を食べて。授業は珍しくちゃんと真面目に受けた。
「丹恒、文房具屋寄っていいか?」
「それなら、ショッピングモールにしないか。本屋にも寄りたい」
「いいよ。帰りは、カフェで新作フラッペ!」
「構わない」
と、ショッピングモールへ。それぞれ買いたいものを買って、最後に飲み物を買って歩きながら帰宅。
「黒猫!」
「近所の子だな。今日は何も持ってないぞ」
俺たちの足元までやってきて、足に体を摺り寄せるけど。学校帰りなので何もない。
荷物がいっぱいなので、抱っこも出来ない。残念。
「それで。折り紙は何を作る?」
「花束。それと、さっき見たら思いついたので、猫!」
「俺も作ろう」
パムのおやつを食べながら、スマホで調べた折り方で頭を悩ませつつ作っていく。
「出来た! 丹恒、受け取ってくれ」
「俺もだ。穹。受け取ってくれるか」
二人同時に、花束を差し出す。
「もちろん。ありがとう。嬉しい」
「ありがとう。俺も
……
嬉しい」
照れているのが可愛い。
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