犬ごっこ

ケイジ(攻)が犬になった話。
なぜ犬になったかはさておき。

「けーじ、わんって言って」
わん」
「えーーーかわいいーーー!」
かわいいよぉ、とハルトは大はしゃぎしながら、ケイジの首に腕を回して抱きしめた。
「オレ、こういうデッカいデッカいモサッとしたワンちゃん大好きなんだよねーー!」
わしゃわしゃとケイジの髪の毛をかき回す。その頭に生えた犬耳の生え際を嗅ぎたくて、ハルトは嬉々として髪に顔を埋めた。
「え、え、ちょっと!すごい!尻尾も生えてるじゃん!」
どうやってスーツのスラックスに尻尾穴なんて開いたんだろう、という疑問よりも無愛想な男のお尻からふわふわしたものが生えてることにときめいてしまう。
左右に動くケイジの尻尾を捕まえようと、ハルトもねこじゃらしで遊ぶ猫のようになってしまった。
「ちょ、さわんな。なんか尻尾触られるとイライラしてくる」
タバコ吸ってくる、とケイジは頭をかきながら立ち上がった。
何で人間の耳があるのに犬の耳まで生えんねんナゾすぎるわ、とぶつぶつ文句を言っている。
「あー散歩行きたいデッカいワンちゃんの散歩ってほんと大好き
「アホか、どんなプレイかと思われるわ」
「そうだ、首輪!首輪いるよね?」
ハルトはポンッと手を鳴らした。
「要らんて」
「せっかくワンちゃんになったんだから絶対いるでしょ、こんなエッチなことないよ?」
買ってくるわ、と財布を掴んでハルトは玄関に向かい、またそこで大声を上げた。
「えーー!首輪ある!けーじ、首輪とリードあるよ!」
「何でぇ?」
玄関の床に落ちていた焦茶色の革の首輪とリードを拾ってハルトは大喜びしたが、ケイジは情けない驚きの声しか上げられなかった。
「付けよう、今すぐ!」
「イヤや、タバコタバコ一本吸ってからじゃないとなんか首ぎゅーってなって、しんどそう」
警察学校で手錠かける練習はしたけどな、首輪は付けたことはないわ、とケイジはベランダで煙を吐いた。
ハルトは首輪にリードの金具をはめたり外したり、うきうきしながら待っている。
ケイジが一本吸い終わるやいなや、手招きして部屋に戻らせ、ワイシャツの襟を開けさせる。そのまま器用に首輪を首に巻きつけ、バックルで留めた。
「似合うーー、ケイジM男だからばり似合うよ」
「思ったより痛くないわ、コレ」
ケイジはネクタイを緩めるように首周りの革を引っ張って鏡の前で確認する。
リードも付けよ、とハルトに言われ困った顔をしたが、意外にもすんなり金具を付けさせてくれた。
やらしいーー♡」
「うげっ」
急にハルトにリードを引っ張られ、絞め殺されるような声を上げたが、そのままベッドに倒れ込むと、ケイジはもぞもぞと気まずそうな顔をして目線を逸らした。
「けーじ、ちゃんとこっち見て」
ご主人様の言うことちゃんと聞いて、とハルトはニヤニヤ笑いながら、ケイジの腰に足をかけた。ケイジが重なり合う下半身を浮かそうとするのを両足でホールドして止める。くいっと腰を動かすと、密着した股間が硬く膨れ上がっているのがわかった。
「やっぱり首輪したら勃起してきちゃったかーいけないワンちゃんだねえ」
「ほんっとノリノリやな、お前」
「めちゃこういうの好き、あとご主人様役やることもなかなかないし」
飼い犬に襲われるってすごい興奮するとハルトは上気した顔で、ケイジの下半身をリードを持っていない方の手でゆっくり撫で回した。
その手つきにケイジは「あっ」と声を上げてぶるっと身体を震わせた。
「やっぱ、犬さんだから舐めてほしいな♡」
「はあ?」
「全身ぺろぺろして」
「ぺろぺろ
「最後は、四つん這い交尾で発情期ピストンだよねえ」
……うう
「ほーら、けーじの大好きなAVみたいでしょ?」
部下が女社長とかお嬢様めちゃくちゃにするヤツ好きでしょ?とハルトはリードを引っ張って、ケイジの「人間の」耳元で囁いた。
ついでに犬耳を指でこちょこちょ撫でてやると、しかめっつらのままケイジは衝動的にハルトの口を自分の口で塞いだ。
くちゅくちゅと舌が舌を探し、口内を動き回る。
ハッハッと荒い息づかいで舌を絡めてくるケイジはいつもより圧倒的に本能のまま求めてきていた。
「っッ」
あっという間にハルトの口の周りがよだれまみれになり、そのままケイジの大きな舌が首筋から肩甲骨のくぼみまでベロリと伝っていく。
「んっぁっぺろぺろだぁ
このまま乳首を舌で舐め上げられたらと思うと両胸がうずうずとむず痒くなってくる。
Tシャツが触れているのすら我慢できなくて、ハルトはリードから手を離して、夢中で服を脱いだ。
ケイジもハルトが服をたくし上げている間、息を荒げながらスラックスのベルトを外している。ファスナーを下げて前を開き、もどかしい手つきで下着を下ろすと、ギンギンに張りつめた勃起が現れる。
驚くことに、その勃起からはつーーっと透明な汁が垂れていて、まるでお預けを食らった犬の唾液のようだった。
「すご
脱いだばかりの腹筋にケイジの我慢汁がこぼれ、思わずハルトはうっとりしてしまう。
冗談みたいにケイジに言ったが、「発情期ピストン」されたらあっという間によがってしまいそうな予感がした。
「けーじ、まだ『待て』だよそんなに急いで舐めちゃダメ
何やそれ」
お前が舐めろってゆーたやんか、とケイジはふーふー息を吐きながら、どんどんハルトの身体に近付いていく。
ハルトの胸の突起が触ってもいないのに尖っていくのを見て、べろべろと無遠慮に舐めたい衝動が高まっていった。
「まだダメ、まだダメだからぁっ」
「も、無理や」
「ああっ!」
噛みつくように胸元にむしゃぶりつかれ、腰に我慢汁まみれの性器を押しつけられる。
チラリと見えるケイジの尻尾は、左右に大きく振れていて、嬉しいアピールがすごい。
ハルトは芝生で大型犬に押し倒された過去を思い出しながら、それ以上の興奮とキュートアグレッションを感じて、ケイジの背中に爪を立てた。