雨鶴
2026-02-16 23:08:36
1008文字
Public 小話
 

新しい装束 室町Ver

nkzikタートルネック部と云う素晴らしい部があるんですよ。ハイネックもどれも可愛いと思います。絵描き様、有難う…

「おや。珍しい装束を着ているな、長次」
その姿を目敏く見付けたのは仙蔵だった。
「そう言われりゃ、そうだな」
今まで一緒に鍛練していた文次郎に至っては、気付いてもいなかった様だ。
仙蔵が指摘した長次の装束は、日ノ本では珍しい柔らかな黒の生地で首回りをすっぽり覆っていた。寒い時期に肩衣として着用出来るのは、良さそうな服である。
「外ツ国南蛮の服だ。カメ子ちゃんが送ってくれた図録カタログにあったので、取り寄せた」
過日、長次が福富屋で珍しい物を購入したお礼(なのかどうかは不明だが)で、最新南蛮図録を送ってきてくれた事があった。

「確かに、この国の生地では無いな。作りはどうなっているんだ?」
長次の言葉を聞いた仙蔵は顎に手を当てて、服をジッと見つめる。高い技術で精巧に織られた織物は、この日ノ本ではまだ難しい。
「それにその装束、毛綿か?そんなの着て鍛練してたのか、お前。暑くねぇのか?」
文次郎も、織物なら相当汗を掻くだろうと思っていた。
しかし。
暑くない」
そう長次は言うと、装束の上衣を脱いでみせた。

「「な!?」」

脱いだ姿に二人は驚いた。
暖かい素材なので袖があると思っていたが、肩口からバッサリと袖は無く、二の腕が露になっていた。それでいて柔らかな生地がピッタリと長次の体にフィットしているものだから、無駄に肉付きの良い体の稜線が二人の目にヨロシクナイ。
「ちょぉぉおじ!上衣を着ろ!!」
「そうだ!!」
「!!?」
仙蔵に上衣を直され、文次郎には下衣の結び紐を直される。まるで幼子の如く身繕いされて長次は驚いた。
見せろと言ったり服を着ろと言ったり、慌ただしい二人である。
「何なんだ、一体
呆れた様に呟く長次に『い組』の二人は詰め寄る。
「破廉恥過ぎる。くのいちにでもなる気か!?」
「くのいち」
男だからなれるわけがないだろ。
「いいか、長次。今後そのたわわな乳を見せつける服は、私たち以外の前では着るなよ!」
「乳」
大胸筋の事を乳と言うな。
「「絶対だぞ!!」」

……ああ」
何か知らないが、この服はもう着ない方が良さそうだと長次は思った。


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室町Verでした。俗に云う『ノースリーブタートルネック』って云うヤツですね。
南蛮衣装の輸入くらい福富屋は簡単にしてくれそう。カメ子ちゃんと長次は良い取引先みたいな関係です。