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傘道
2026-02-14 21:28:18
1412文字
Public
イトビリ
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甘ったるいのは嫌いですか?
znzrの🔦🔫です。
VDなのでチョコレートの短い話です。
「今年もじゃんじゃん作るわよ!」
大量の板チョコ、カラースプレー、アラザン、ドライフルーツ。
色とりどりのカップ。
カラフルなチョコペン。
全て孤児院の子供達にあげるバレンタインチョコの材料。
どれだけ忙しくても、経営が厳しくても毎年贈っているのだ。
邪兎屋全員で作るカップチョコレート。
初めてチョコレート作りに参加する猫又はニコやアンビーに教わりながらチョコレートを溶かしていく。
「なぁ、親分。チョコレートって余ったりしないか?」
「余る?多めに買ったからビリーのホットチョコレート分もあるわ。」
「いや、そうじゃなくて
…
」
垂れたアイライトを見て、ラッピング用の箱を数えていたアンビーが助け船を出す。
「恋人に、チョコレート作りたいの?」
恋人。
なんとつい最近ビリーに恋人ができた。
お相手は無敗のチャンピオン、ライトである。
この場に居る全員が察した。
ライトにあげるチョコレートをビリーは作りたいのだと。
「俺、味見できないからさ。一人でちゃんとしたの作れるか不安で
…
」
手伝って欲しいなぁとモジモジする機械人の背中をニコがバシッと叩く。
鋼鉄の身体を叩いたことでニコは呻き声を上げた。
しかしそれは一瞬だ。
「なに水臭いこと言ってんの!?さっきも言ったけどチョコは多めに買ったから作るわよ!」
子供たちに贈るチョコレートと並行してビリーの本命チョコ作りが始まった。
「本命ってちゃんとチョコペンで書くのよ!」
「この星型のチョコ入れたらビリーらしくていいと思うぞ〜」
「ビリー。ラッピングは赤色でいいわよね?買ってくるわ。」
何度やっても慣れない湯煎をして。
味見をお願いして。
デコレーションのアドバイスをもらって。
最後に箱に入れて、赤い包み紙とリボンでラッピングして。
ビリーの本命チョコが完成した。
「チョコレート受け取って欲しい
…
」
バレンタインデー当日。
ビリーは緊張しながら、チョコレートを渡す。
ライトの時が止まった。
バレンタインデー当日にお家デートできただけでも嬉しいのにチョコレートまで貰えるなんて。
「もちろん受け取りますよ。」
「サンキュー!俺様の本命チョコ受け取ってくれよ!」
本命チョコ。
そっか、俺は長年の憧れだった先輩と恋人なのかと嬉しい事実を噛み締める。
リボンを解き、二人を結んだ色である赤色の箱を開ける。
箱の中には6個のカップチョコレート。
『本命』
『ライト♡』
『愛してる』
そんな言葉と散りばめられたカラースプレー、アラザン、ドライフルーツ。
特に星型のチョコが多い。
輝く星のようなビリーらしいチョコレートだった。
「食べるのもったいないなぁ
…
」
ずっと眺めていたい。
大好きな先輩からのチョコレートなのだから。
「食べて欲しいんだけどなぁ
…
あ、そうだ。」
ビリーは自分のスマホを取り出し、ライトが持っているチョコレートの箱を撮る。
「これを送って
…
写真にしたらいつでも眺められるだろ?待ち受けにしていいぜ!」
「パイセン
…
!」
ニコニコ笑うビリーから写真が送られる。
確かにこのチョコレートたちは待ち受けにしたい。
「あーんしてやるから、食べてくれよ!」
あーんまでしてくれる。
その事実にライトは気絶しそうになった。
今日は高カロリーで甘ったるいバレンタインデーになりそうだ。
チョコレートの写真が無敗のチャンピオンの待ち受けになった。
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