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n-2m
2026-02-14 18:19:24
1046文字
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VD@HOME
🦾📺でバレンタイン
マックスは世間のバレンタインの空気にあてられ、初めてチョコレートを手作りしてみた。
途中で味見もしたけれど、出来上がった物は良くも悪くも普通の味で。
材料は全て使い切ってしまった。
しかも、今は13日の23時も過ぎたところ。
明日も朝から仕事が待っている。
作り直している余裕はなかった。
マックスは完成品をとりあえず包装するが、デパートで良いチョコ買った方がカートくん喜んでくれたかも
…
と、どうしようもない不安に襲われていた。
そして14日の夜、部屋のソファに座るマックスの手には、渡せないままのチョコレートが鎮座していた。
恋人の喜ぶ顔が見たいからこそ、中途半端なこのチョコがどうしても許せなかった。
もう自分で処理してしまおう。そう思い、マックスは白い指をラッピングのリボンにかける。
すると、いつの間にか背後にいたカートがマックスの手をやんわりと握り制止する。
「カート!」
「それマックスの手作り?」
「あー、んー、うん
…
そう。でも不味くもなければ美味くもなくて。後日になっちゃうけど、もっとちゃんとしたの買ってくるから
…
」
カートはマックスに手を重ねたまま、赤いリボンを解く。
「ちょ、ちょっと!カート聞いてる?これ微妙だから食べなくていいって言ってるの!」
「俺はこれが良い。朝からずっと心待ちにしてた」
カートの言葉にマックスのモーターが思わずキュルッと音を立てる。
「手に持って」
耳元でお願いされて思わず力が入る身体をなんとか動かし、マックスはカートリッジを掴む。
その間もカートの手は重ねられたままで。
この身体に体温なんて存在しないのに、チョコレートが溶けてしまうのではないかと思うほど身体が熱い気がした。
カートがマックスの手ごとカートリッジを自身の吸引口へ導く。
カチッ。軽快な振動がマックスの手に伝わると同時に、顔面モニターにもコツンという衝撃。
頬にキスをされたのだと、少し遅れて気がついた。
「あー
…
めちゃくちゃ美味い。待った甲斐があった」
「それなら、よかった、デス
…
」
カートの静かだが心底嬉しそうな声に、マックスは安堵と照れで言葉に詰まった。
「また作って欲しい。バレンタイン関係なく」
握ったままだったマックスの手のひらにもカートは口付けを落とす。
「う、ん。次はもっとすごいの、作る」
「ふ
…
ありがとな、マックス」
「
…
こちらこそ、ありがとう」
瞳のライトが幸福感でジリジリと揺れる。
マックスはカートにキスを返すことでそれを誤魔化した。
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