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匣舟
2026-02-14 14:16:47
2031文字
Public
RKRN
甘い秘密は隠し扉の中
第八弾のいす乱です。ちょい遅刻しました。
いすけちゃんには無限大の可能性があると思っています。
いつもは組のみんなに助けて貰っているからなにかしてあげたいな
…
。と悩んでいた乱太郎にそれならもうすぐバレンタインだし、感謝の気持ちとしてチョコあげたらいいんじゃない?という言葉を掛けてくれたのは乱太郎と同じは組である伊助だった。自分の中で悩んでいたことが全部口に出ていたらしく、乱太郎は口を手で抑えた。
「い、伊助、もしかして
…
?」
「
…
うん、ごめん、全部聞こえてた。」
伊助は苦笑いをしながら頷いており、乱太郎は顔を赤くしながら下を向きながら頭を抱えた。まさか自分の独り言が全て伊助に聞かれていたなんて
…
。どうしよう、秘密のプレゼントとしてなにかあげようかなって考えてたのに、サプライズじゃなくなっちゃった
…
。とさらに頭を抱える乱太郎に、伊助はこう言った。
…
誰にも言わないからさ、僕にも手伝わせて?と。
「
…
ふう、あとは出来上がるのを待つだけだね?」
「うんっ、伊助ありがとう!」
タイマーが進んでいる電子レンジを見て乱太郎と伊助は少し息を吐いた。ふたりが作ったのはブラウニーであり、あとは完成を待つだけだ。甘い匂いが充満するキッチンの中で乱太郎は幸せそうに笑っており、それをみた伊助もなんだか幸せな気持ちになった。
「みんなびっくりするかな
……
?」
「びっくりするだろうけど、きっと喜んでくれるよ。」
「そ、そうかな
……
?」
「
……
うん、きっと。」
伊助がそう言えば、乱太郎はそうだよね!といいながら嬉しそうに目を細めた。そんなやり取りをしながら使ったものを洗って片付け準備と、ラッピングの用意をしているとピーッ、ピーッ!と電子レンジがブラウニーが出来上がった音がした。乱太郎と伊助は互いに目を合わせると、伊助が乱太郎にミトンを差し出す。
「あ、できたみたい。乱太郎、出してみて?」
「うん
……
、」
出来上がりはどうだろう?と緊張している乱太郎は火傷しないように伊助からもらったミトンを付けながらゆっくりとレンジを開けた。すると、部屋に充満していた甘い匂いがもっと強くなった気がした。乱太郎はそっとブラウニーが乗ったトレーを電子レンジの中から出すと、いい感じに焼き上がったブラウニーが目の前に現れた。
「わあっ、おいしそうにできたね!乱太郎!!」
「うん!伊助のおかげだよ
……
、ほんとにありがとう!」
よかった、上手く作れて
……
。と安堵のため息を漏らす乱太郎に伊助は思わずクスッと笑ってしまった。乱太郎はなんで伊助が笑ったのか分からない様子で首を傾げるが、伊助は何でもないと言って乱太郎の肩を優しく叩いた。
「
…
ね、乱太郎。粗熱取る前に、出来たてほやほやのブラウニー食べちゃおっか?」
「えっ、いいの?」
「きっと、これだけ作ったら余るしちょっとぐらい食べても平気だよ。」
出来たてほやほやのブラウニーを食べられるのは作った人の特権だからね。といつの間にかブラウニーを切り分けた伊助があーん。と言いながら乱太郎へとブラウニーを近づける。乱太郎は躊躇うことなく、ぱくりとブラウニーを食べた。ふわふわしていて、少しだけビターだけれどそれがアクセントになってて甘くて、美味しい。
「美味しい!これ美味しいよ、伊助!」
「ほんと?それはよかった。」
乱太郎が美味しそうに食べる姿を見ながら伊助は小さく笑うと、そのまま乱太郎の口についた欠片を拭き取りながら乱太郎の口端に軽くキスを落とした。あまりにも一瞬の出来事で呆然とする乱太郎を見ながら伊助は、甘いね。と言って乱太郎の唇にキスしたときについたチョコレートを舌でペロリとなめ上げた。その仕草があまりにも艶かしくて、乱太郎は咄嗟に俯いてしまった。
「
…
ふふ、乱太郎、顔真っ赤だね?」
「
……
だ、誰のせいだと
……
。」
「僕のせい、だよね?」
伊助は悪戯に成功したような顔を浮かべながら、俯いていた乱太郎の顔を片方の手で包み込んで、もう片方の手は乱太郎の手を逃げないようにと絡めてぎゅっと握った。そして顔を覗き込むように見れば、顔を真っ赤にさせた乱太郎と目が合うと、そのまま優しく甘い口付けを落とした。
「
……
ちょ、い、すけ
……
待って、」
「待たないよ。」
伊助はそう言いながら何度も角度を変えながら乱太郎の唇を喰む。しばらく唇を喰まれ続けて、いつの間にか立つこともままならなくなった乱太郎の体を伊助は支えながら腰に腕を回した。そのままぐっと自分の方へと引き寄せれば、乱太郎の甘い声が漏れ出た。それが可愛くて、もっと虐めたくなる。
「
…
ふふ、これは二人だけの秘密、だね?」
「い、いじわる
……
」
「
……
そういうのは好きな子ほどいじめたくなるものなんだけど?」
ねぇ、もっといじめてもいい?と耳元で囁かれれば、乱太郎はただ顔を真っ赤にさせるだけで、何も言い返せなかった。伊助はそんな反応が可愛いと思いながら無防備な乱太郎の唇にキスをしたのだった。
ワード:秘密の・誰にも言わない・絡めて
了
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