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ゆいしろ そう
2026-02-14 11:28:00
963文字
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真月零の2月14日
「真月くん、これっ」
――
そう言って渡されたのは、可愛くラッピングされた箱で
――
「あ、もしかしてバレンタインチョコですか?
よかれと思って、ありがとうございます!」
――
真月零らしい笑顔で返すと、恥ずかしそうにしながら
どこかへと駆けて行った
――
(あーあ、また手作りかよ)
――
手作りといっても、ただ溶かして固めただけの物体。
どうせなら、ショコラティエが作った最上級チョコのが食ってみたい。
学園内で処分するとバレる可能性が高い。
人気のない公共施設か、異世界に飛ばすかと考えていると、
覗き見しているやつと目と合う
――
「あれ? 遊馬くん」
「お、おう
……
真月」
――
明らかな動揺を隠せずに、俺から顔を背けている。
これはこれは
――
「も、ももっ、もしや!」
「いやっ、俺はここを通っただけで! 何も!」
「それなら良かったです。僕も最初はビックリしましたが、
遊馬くん宛のチョコだったので」
「へ?」
「受け取ってください」
「本当に俺なの」
「もっちろん! 他にも、いくつか頼まれていて」
――
鞄の中に入っている邪魔なチョコを遊馬に押しつけた
――
「こんなにいっぱい
……
あのさ、真月」
「なんでしょう」
「俺はお前へのチョコを
……
ええっと」
――
まさか、遊馬まで用意しているとは。
チョコを引き寄せる性質だったのか、俺
――
「なるほど、友チョコですね」
「違う、他のやつには渡していないんだ」
「ん?」
「だから、とにかく! 受け取ってくれよっ!!」
「は、はい」
――
箱の包装紙には、一つのズレもない。
裏返すと、原材料名が記載されたシールが貼られている
――
「じゃあな」
「まっ、待ってください! 遊馬
……
くん」
――
慌てふためいた様子で、遊馬は走り去っていった。
改めて渡されたチョコを確認すると、リボン部分に手紙が挟まっている。
嫌な予感がする、まさか恋文なのか。
俺の考えた作戦が裏目に出ている。友情ごっこが恋愛ごっこに。
本当に恋文だとしたら、非常にマズいじゃねぇか。
うっかり失くしたとか言って、見ないまま燃やすしか。
つーか、殺したい相手に好かれるとか。最悪だろ、最悪。
早いとこ、友情ごっこに軌道修正しないと。
まーーじでダル過ぎるぜ、九十九遊馬くんよぉ
――
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