【レオカリレオ】バレンタイン【書きたいところだけ書くシリーズ】

・レオカリレオ
・二人が付き合ってます
・書きたいところだけ書くシリーズなので急に始まり急に終わります

気が付いた時には、背後の壁とレオナの長い腕に挟み込まれていた。
逃げ道を塞ぐように至近距離まで詰め寄ったレオナは、その鮮やかな瞳を細め、狙いを定めるような視線を俺に注いでいる。
あっと思った瞬間、顎を強引に掴み上げられ、抗う間もなく唇に弾力のある塊が押し当てられた。
キスされてる。
そんな当たり前のことを考える余裕があったのは、最初の一瞬だけだった。
レオナの舌が唇の隙間を容易く抉じ開け、ぬるりと口腔内へ侵入してくると同時にオレの舌はすぐに絡め取られた。続けてレオナは舌の表面を擦り合わせ、側面をゆっくりとなぞり、舌先を包み込むように音を立てて吸い付いた。
口の中いっぱいに存在を主張するレオナの舌は生温かくて、自分のものよりもずっと大きい。
壁に置かれていたレオナの手が腰に回ると、制服のシャツの隙間から手を差し込まれ、乾いた掌が肌を撫でながら背中の方へと這い上がってきた。
口腔内を支配され、背中を擽るような感覚に呼吸のリズムを乱されれば段々と顔が上気していく。
掻き回された舌が一瞬レオナの牙を掠めると、このまま食べられてしまいそうだと、キスをする度にそんな思考が頭を過ぎる。
……何喰った」
漸く唇が離れると、レオナは低く掠れた声でそう訊ねた。
なにくった。何、喰った……
熱を持った頭は、数秒遅れて問い掛けられた言葉を理解する。
「ああ……さっき、もらったチョコレートを食べたんだ。それじゃないか?」
レオナに出会う直前まで口の中に入れていたから、香りや味が色濃く残っていたんだろう。
そう答えると、レオナは射抜くような視線を俺に向けたまま、口をもごもごと動かした。
「甘すぎる。これじゃ満足できねえし、いつもの味と匂いになるまで待つしかないな」
レオナは不機嫌そうに鼻を鳴らすと、左腕でオレの腰をぐいと引き寄せた。
視界いっぱいにレオナの顔が映ると不敵に口角を吊り上げたレオナが今度は親指の腹でオレの下唇をゆっくりとなぞった。
その瞳に宿る、隠しきれない熱い欲を汲み取った瞬間、体の芯が痺れるような感覚が走る。
再び顔に影が落ちた時、オレはレオナの首に腕を回して、受け入れる体勢を取った。
そして、今度こそ本当に食べられてしまうんだろうか、なんてことを密かに考えながら早鐘を打つ心臓を宥めて、そっと瞳を閉じた。



END


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