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アサフタ
2024-10-29 15:25:59
368文字
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掌/死スピ
「ヒーローの暴力が怖くないのは、自分は殴られないと信じてるからだよな」
スピナーの瞳にゲーム画面が反射する。両手を鎖でつながれた男たちが地獄から現実へ登っていくだけの内容だが、辞め時を見失って延々と続けていた。
「背中にかばわれていりゃ、どんな顔してるのかもわからないし」
緊張が続きすぎて逆に気が緩んだのか、スピナーの口が滑る。俺は、正しさの名のもとに傷ついた男を慰めるほど残酷じゃない。
ふうん、と曖昧な相槌を打ちつつ、画面上で立ち止まる。隣から投げかけられる「おい」という声を無視し、緑の頬をつねった。
「? なんだよ、飽きたのか」
休憩するか、と凝り固まった体を伸ばすスピナーは、俺の指を避けない。あと三本触れてしまえば、どうなるか知っているくせに。
思わず寄った眉間に反し、かさついた唇は弧を描いた。
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