こあらん
2026-02-12 22:24:50
7652文字
Public ロベシエ
 

待つ夜には(R18)/ロベシエ

2026年土古戦場お疲れ様な話。シエテがひたすらロベリアを待って悶々としてます。初掲載はXにて。
べったーに掲載するにあたり、えっちシーンを追加、そして間違い探し程度に加筆修整しています。

──今日も、空は綺麗だ。
どこまでも澄み渡る深い蒼には、雲ひとつ浮かぶ気配すらない。

「はぁ
 自室で書類作業をしているシエテは、もう何回目かわからないため息をついた。先程からシエテの視線は、机の上にある大量の書類と、窓辺から見える空の景色を行ったり来たりしている。どうにも、気持ちが落ち着かない。なんだかずっとそわそわして、目の前にある書類に集中できないまま、刻々と時間が過ぎ去っている。

 今日は土古戦場も大詰め最終日だ。この期間はグランとの剣の手合わせもお休みになるため、シエテは十天衆としての依頼に集中し不在なことが多い。しかし、今回はそれといった大きい依頼もなかった。なら、溜まってしまった書類を片付けてしまおう。忙しいとどうしても疎かになってしまうのだから、今やるのが丁度いいというわけで、自室で黙々と書類作業をするはずだった。だが、進捗状況は、正直あまりよろしくない。
 書類作業なら本拠地でやろうが、グランサイファーの自室でやろうが、基本的に変わらないはず。特に今は恋人のロベリアが、古戦場で忙しい。後方支援だが、初日からずっと参加している。だからきっと、艇にいても邪魔されず集中できるだろう──そう思っていた。それなのに仕事に集中できず、ずっとそわそわしている。胸の中の何かがずっとむずむずと疼いて、先程からずっとロベリアの事を考えてしまっている。お陰で、書類作業も全く捗らない。先程から、同じ文面を何度も読んでいる気がするし、署名した自分の名前も心なしか情けなく、線がへろへろしている気がする。これはいけない、と頭を振って気持ちを切り替えるのも、もう何度目か。
「グランちゃんたち今頃どうしているかなぁ
 ぼんやりと、空を眺めながら呟いた。今回の戦況はどうなっているのかなと思いを馳せる。得意じゃない属性だから、強くなるために手伝って!といっぱいいっぱいになったグランからお願いされたのが、つい最近のような気がする。グランちゃん、凄く頑張っていたし、うまくいっているといいなと考えながら思わず笑みがこぼれる。でも、それと同時に、ロベリアのことも気になってしまう。

 今頃、ロベリアはきっと上機嫌で、グランや団員たちから生み出される破壊の音を楽しんでいるだろう。目を瞑るだけで簡単に頬を赤らめ、興奮した状態で『そう、そうだっ!グランッ!くははっ、もっともっとだ!響かせてくれ!』と後方で叫びながら音に悶えている様子を鮮明に思い描く事ができる。前回、同じ編成で古戦場に赴いたからとはいえ、ハッキリと想像できてしまう自分は問題かもしれない。とにかく、興奮しすぎて、グランちゃんに怒られていないといいけど。ただでさえ、古戦場中のグランは度重なる戦いで殺気立っているのだから。
………あぁ、もう……
 手に持っているペンをくるくると回しながら、頭を抱える。結局、またロベリアの事を考えてしまっている。艇にいるのに、暫く会っていないからかもしれない。古戦場の様子を想像したら、ロベリアのあのテンションが急に懐かしくなってしまった。あんな様子のロベリアですら、愛おしく会いたいと思ってしまう自分はおかしいのだろうか。これが“恋愛”の魔力というやつか正直、恐ろしい

 しかし、ロベリアのことを考えて仕事も集中できず、疎かになってしまうのも仕方がないのかもしれない。なぜなら──
今日が最終日かぁ」
 ペンをぼんやり見つめながら、ぼそっと呟く。つまり今夜、長い古戦場が終わりグラン達が戻ってくる。つまりは、ロベリアもだ。
 ロベリアは、シエテが古戦場が終わった後もそのまま艇に滞在する予定だと知った時は非常に喜び、『最終日の夜に、キミの部屋に行くから。オレが来るまで寝ないでくれよな?』と口元が緩みっぱなしの表情で言ってきた。ロベリアの意図が分かってしまい、思わず恥ずかしくて、『どうかな〜、急に依頼が来たらそっちに行かなきゃいけないからあまり期待しないで。まぁ、考えておくよ』と自分の気持ちを誤魔化しながら答えてしまった。
 結局、緊急の依頼も無く、今に至る。どうやら、このままこの部屋でロベリアを向かい入れる事になりそうだ。今夜、ロベリアが自室に来るという事を考えると、なんだか胸がドキドキして落ち着かない。

そういえば、俺がロベリアを待つってあまり無かったな
 ロベリアが忙しい時は、十天衆の仕事に集中していたので、基本、艇にはいなかった。どちらかというと、ロベリアがシエテを待っていることの方が多い。シエテが待つ側になったのは、今回が初めてなのかもしれない。

 はぁ、とため息をつきながら窓辺に立ち、窓を開ける。肌を刺すような澄んだ冷たい冬独特の空気が頬を撫でる。先程まで美しかった蒼天の空は、いつの間にか茜色に染まっている。夜の色である藍色の空と、夕日の色が混ざり合って美しい。一日の終わりは近い。あと数時間で古戦場も終わる。時間が刻々と進むうちに、胸の中の疼きがどんどんと強くなっている。まるで、生き物でも飼っているかのようだ。
 ロベリアはいつも、こんな気持ちで自分を待っていたのだろうか。いや、その間はタワーと仮想空間で楽しくやっているだろうから、あまり気にせず過ごしているのかもしれない。でも、古戦場が終って、ロベリアに再会した時の花をほころばせるような、嬉しそうな笑顔を思い出す。あの笑顔を思うと、やはり淋しい想いをさせているのだろうか。だったらもう少し甘やかした方が良かったのかなとふと思う。

 ロベリアはきっとうまくやっている。だから、古戦場で彼がどうしているかという事はあまり心配することではない。


 今、一番気にしているのは、どういう態度で今夜、ロベリアを受け入れていいのか分からないという事だ。


 その事を考えるだけで、頬が熱くなり、緊張で胸が締付けられる。そして、腹の奥がなんだかきゅんと疼いてくるのを感じる。今、自分の姿を鏡で見たくない。きっと顔は赤いし、情けない表情をしている。普段、何気ない日にロベリアを部屋に向かい入れた時はどう接していたのか思い出せないまま、時間が過ぎていくのだった。


───
─────────


 コンコン、とドアを叩く音が鳴り、シエテの心臓は思わずドキリと高鳴った。時刻も既に深夜こんな時間に自分の部屋を訪れるのはもう一人しかいない。ロベリアだ。寝る前の身支度も終わらせ、そわそわとしながらドアを開ける。掌がなぜだか、汗ばんでいる気がする。

ロベリア、お疲れさ──」
 言い終わる前に、ロベリアに腕を強く引っ張られ、抱きしめられる。シエテをぎゅっと力強く抱く腕が、身体に食い込むように締め付けて、息が少し止まるほどだった。それなのに、痛みさえ甘く感じ、そっと抱き締め返す。肩にかかっている髪はぼさついていて、ほんのり汗の匂いもする。武装はさすがに解いてはいるが、終ってすぐに自分の部屋に向かったのかと何だか、嬉しさと恥ずかしさで胸の奥が温かく感じた。
 いつもだったら、『部屋の外じゃ皆に見られるでしょ?ここではダメだよ』と言い、すぐに腕を払いのけるのに、今日はそれをする気が起きず、お疲れ様、というように背中を優しくポンポンと叩く。それに反応したのか、ロベリアの顔が近づいてくる。シエテはその流れをそのまま受け入れ、二人の唇が重なる。
「んっ……
 ぺろりと上唇を舐められ、自然と口が開き、合間にロベリアの舌が中へと入っていく。口内をロベリアの舌が撫でるたび、ぞわりと背筋から快感が通る。まだドアも閉まっていないというのに、やめる気などおきなかった。シエテはそのまま夢中でロベリアからのキスに応えた。久々のキスが気持ちがよくて、無意識にロベリアの背中をぎゅっと掴む。ロベリアの舌は荒々しくも、甘く絡みつき、徐々に深いものになってくる。廊下にリップ音が響き渡る。
「ふっ、もっと
 キスをしながらロベリアは低く呟き、シエテの腰を引き寄せながら、もう片方の手でドアを閉める。カチリと鍵がかかる音がぼんやりと聞こえたような気がした。唇は未だに繋がったまま、お互い、離す気がなかった。

 ようやく息が苦しくなり、ゆっくりと唇が離れる。なんだか、キスだけしかしていないのに、頭がふわふわする。ぼーっとしながら、ロベリアを見つめた。ロベリアは非常に高揚とした表情で、シエテを見ながら嬉しそうに笑いだした。
「くははっ、あはははっ、トレビッアン!!キミが今、ここにいてくれて最高だ!」
 古戦場終了後特有の、テンションが変に高い状態になっている。いつも見ているロベリアよりも変に元気だ。だが、その割に声がいつもよりも力がない。うーん、これは疲れているねぇとシエテはその様子を見ながら苦笑した。
本当にお疲れ様。俺の部屋に来ないで、大人しく自室で休んだ方がよかったんじゃない?」
……自室に?……ノンノン」
 頭を傾け、あり得ないという表情をしながら、ロベリアの右手はシエテの腰へと滑らせる。そして、もう片方の手はシエテの顎へと添えられ、顔はロベリアの方へと向けられる。ロベリアのエメラルド色の瞳がシエテを熱く、強く、そして舐めるように見つめている。その奥底に、欲情の炎が輝いているのが見えた。
……キミと一緒に寝た方が、ゆっくり休めるだろ?」
 そう呟いた後、飢えた獣のように、でも優しくシエテの唇を奪う。

「んっ……はぁ、シエテ
「あっ……ふっ

 唇が重なるたび、ロベリアの息が激しく乱れ、熱い吐息がシエテの口内に流れ込む。ロベリアに応えるかのように、お互いの舌が強く、ねっとりと絡み合い、離さない。ロベリアのごつい指先がシエテの背中をなぞり、寝間着のシャツの下に滑り込む。シエテの素肌に直接触れられる。久しぶりの感覚に、シエテの背筋がぞくりと震えた。
「あぁ……セボン、シエテ、キミに触れたかったよ
 熱い息が耳にかかり、シエテはぴくりと身を震わせた。ロベリアの手が腰を引き寄せ、二人は自然とベッドの海へと沈み込む。


 絡み合う指、荒くなる息、お互いの鼓動が重なる。二人の身体が重なり、双方の体温が静かに溶け合う────。
 長い一日が終わり、ようやく二人だけの時間が始まった。



 ロベリアの腰がゆっくり、深く沈み、シエテの奥まで熱いものが沈む。
「──っ!あぁ、ロベリアぁっ!」
 久々の圧迫感と、体内が満たされていく感覚にシエテの全身が震え、思わず声が漏れた。今日一日、ずっとロベリアのことを考えていたせいか、シエテの身体は喜びに満ち溢れ、一気にロベリアを締め付けようとする。
「はぁ、シエテっシエテっ……!!」
 ロベリアは古戦場後の疲労が合わさった高揚感や、解放感を全て吐き出すかのように強く打ちつける。それでも足りないのか、切なそうに何度もシエテの名前を叫んでいる。
「あっ、ロベリァッ、あっ、あもっ、激しっ!」
 両手で腰を押さえられ、激しく腰を抉られる。ロベリアが腰を動かす度、シエテの身体は揺さぶられ、中の敏感な部分がぐりぐりと刺激される。気持ちが良すぎて、もう訳がわからなくなる。瞳には快楽の涙が溢れてきて、シエテの視界をぼかしていく。シエテの片手はシーツをぎゅっと強く掴み、その強い快感を何とか耐えようとしていのに、ロベリアの腰の動きにあわせて口からどんどん嬌声が漏れてしまう。
 何かにすがりたくて、もう片方のシエテの手は宙を泳ぐように彷徨い、揺られ、ようやくロベリアの腕へと辿り着く。ロベリアの存在を確かめるように、爪が食い込むくらい強く握りしめる。
っ!セビヤンっ、シエテっ」
 その刺激により、さらに興奮したロベリアは身体を倒し、一気に密着する。二人の身体がぴったりと重なり、お互いの汗が混じり合う。シエテは思わずロベリアの背中に腕を回した。
「ふぁ……っ、んんっ」
「シエテ……んっ」
 二人の唇は、まるで吸い寄せられるかのように重なり、自然と舌が絡み合う。もう、無我夢中だ。ひたすら腰を揺さぶられながら、お互いを求め何度も深いキスをし続ける。シエテの喘ぎ声は、ロベリアの口内へと消えてゆく。
 キスの合間に、シエテの視界にロベリアの瞳が入る。熱がこもった、シエテをまるで刺すような情熱的なエメラルドの瞳。それが潤んだ眼差しでシエテを捉えている。こんな綺麗な瞳のロベリアは、こういう時しか見られない。久々にみるその表情にシエテは胸がぎゅっと締め付けられた。

 ロベリアへの愛おしい想いが、シエテの胸を熱く満たし、溢れ出そうになる。今日一日、シエテの頭の中はずっとロベリアのことばかりだった。だからか、恥ずかしくて滅多に言わない言葉が、自然と口から漏れてしまう。
「ロベリアぁっ、あっ、すきっ好きだよっ!」
「───っ!」
 その瞬間、ロベリアは動きが止まり、瞳が大きく見開く。汗で髪が張り付き、口を薄く開いたまま固まっている。そんな愛らしい表情でも、美しいな、とシエテは思う。それからロベリアは目を細め、溢れ出る感情を抑えるかのように激しく腰を打ちつける。
「シエテ……っ!」
 さらに強く、激しく奥を抉られ、シエテの身体が何度も跳ねる。
「あぁぁっ!も、ろべりぁっあ、あっ、ロべっっ、ぁぁぁあっ!」
 強い快感が全身を駆け巡り、もうロベリアだけしか考えられない。シエテは喘ぎながらロベリアの背中に爪をたて、必死にしがみつく。もう、ロベリアに揺さぶられながら、言葉にならない甘い声と、名前を叫ぶことしかできなかった。
 ロベリアは、シエテを強く抱きしめながら、耳元で囁く。
「ああ、シエテっ、ジュテーム、愛してる!」
 その言葉にシエテの胸が熱く溶け、奥がさらにロベリアを締め付ける感覚がした。
「あっ、、は、ぁあっんっお、おれ
 喘ぎながら、ぼそっと息を吐くように呟く。ロベリアはそれを聞き逃さず、中を包み込んでいるロベリアの熱がびくんと大きくなった気がした。それと同時に、ロベリアは強く奥に擦り付けるように穿ち、想いをぶつける。
「シエテ……っ!」
「ろべりあっ、ん、あぁぁぁっ!」
 ロベリアはシエテを強く抱きしめ、奥深くで熱を放った。
 シエテも同時に達し、身体がびくびくと痙攣する。中にロベリアの熱を感じ、熱さと恍惚感がシエテの胸を満たす。


 二人は互いに絡みついたまま、荒い息だけが部屋中に響いた。



……ん」
 シーツの中で、ロベリアが小さく吐息を漏らす。部屋にはまだ二人の熱気が残り、息がようやく落ち着き始めた。先ほどは肩で息をしていたが、今は落ち着いてゆっくりと動いている。シエテは汗ばんだ髪を指で梳きながら、囁いた。
疲れたでしょ。もう寝なよ」
 ベッドの上で、ロベリアはところどころ欠伸を噛み締めていて、とても眠そうだ。一日中激しく戦った後、さらに激しく求め合ったのだ。さすがのロベリアも疲れが見えていて、とろんとした、可愛らしい瞳でシエテを見つめている。
……いや、でも……せっかくだ、シエテも聞きたくないのかい今回の団長の音を。今回も凄かったぜ。こう……ドンっ!ばばッーと!」
 こんな状況ながらも、今回の様子をシエテに伝えたいのだろう。この古戦場のため頑張っていたグランの様子は確かに気になるが、それを聞くのは今ではない。
「う〜ん、まぁ、ちょっとは気になるけど明日でもいいかなぁ。お前も眠そうだし、俺も疲れたし。ほらっ」
 そう言いながら、ロベリアに布団をかけ、ぽんぽんと叩く。子供扱いされたのが少し気に入らないのか、眉をひそめてシエテを見つめている。その様子がなんだか可愛らしくてクスッと笑いながら、シエテはわざと軽い口調で言った。
ご褒美として、明日はロベリアが起きるまで、一緒に寝ていようかなー、なーんて
 何だか、気恥ずかしくて少しふざけたノリでロベリアに伝える。それでも、ロベリアは意図がしっかりと理解できたみたいで、ガバっと上半身を起こし、嬉しそうな様子でシエテを見つめた。
「くははっ、本当か!?キミはいつもオレよりも早く夜明け前に起きているだろう。ははは、これなら毎週古戦場があってもいいくらいだ……トレッビアン!あぁ……今日は幸福な夢が見られそうだ!」
 そう子供のように無邪気に喜び、シエテの胸元に飛びつくように抱き着いた。チュッ、チュッと軽く唇をあちこちに落とす。この繊細で微妙な刺激がくすぐったくて、シエテは思わず身じろぐ。
「ちょっとちょっと、大げさだってー。あ、こらぁっ」
 抱き締められながら、胸元で頭をぐりぐりさせられる。まるで、じゃれた犬が懐いてくるみたいだ。年下の恋人にこうも甘えられると、どうも嬉しさが勝ってしまってつい身を委ねてしまう。
 二人きりで朝を迎えると、甘い空気で脳がふわふわなままで身が引き締まらない。だから、ロベリアと一緒に寝た日は、基本的にシエテは必ず夜明け前に起きて頭を切り替えていたのだった。しかし、こんなに喜ぶのなら、たまには朝まで一緒に寝てもいいかもしれない。

……キミの鼓動の音を聞きながら、朝を迎えるなんていい夢が見れそうだ……ボンニュイ、シエテ……
 シエテの胸元でまどろみながら、ロベリアは呟いた。眠そうな、視線が定まっていない瞳はあっという間に閉じ、今はロベリアの寝息だけが聞こえる。基本、後方支援にいたからあまり疲れていない、とは言っていたが、連日ずっと出ずっぱりだったのだ。やはり体は限界だったのだろう。シエテの身体を抱き枕のように抱き締め、気持ちが良さそうに寝てしまった。

 すーーっと深い寝息が聴こえる。軽く、頬を叩いてみる。頬の刺激に気付かず、ロベリアは「んっ」僅かに身じろぐだけだった。それをチャンスにそっと頬にキスをし、軽く、優しく唇にもキスを落とした。柔らかな唇の感触と、無防備なロベリアの姿に、シエテは小さく息を漏らした。

お疲れ様、ロベリア。いい夢見てね」

 頑張った恋人には、これくらいの秘密のご褒美は……許されるだろう。今日はいつも以上に素直になれたみたいだ。そう思いながら、シエテはそっとロベリアのそばに寄り、瞼を閉じた。
 温かい。ロベリアの体温がシエテの身体に伝わって、気持ちがいい。好きな人と一緒に寝るのがこんなに心地よく、安心できるなんて、ロベリアと付き合うまで知らなかった。全く、この男は自分が知らない世界を見せてくれるのだから、大したものだ。恋とは凄いなそう思いながら眠りについた。