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ne🌟
2026-02-12 12:58:45
1942文字
Public
高諸
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9)手の鳴る方へ
# いいねされた数だけ書く予定のない小説の一部を書く
現パロ転生
転生かくれんぼ
見つけたら、見つかったらその後の人生は共に歩む高諸。
見渡す限りの広大な自然の中を、 地鳴りのようなエンジン音を響かせながら、一台のバイクが風を切って走っている。
静かで長閑な田舎道に不釣り合いの光景だが、バイクは目的地が定まっているとでも言うように、迷いなく舗装されていない道を真っ直ぐに突き進んでいた。
ほどなくして、1軒の民家が見えるとバイクはようやくスピードを緩めた。
敷地内にバイクを止めると、運転手はようやく顔を覆っていたヘルメットと外してからバイクを降りた。
ヘルメットを取ったことにより、露わになった端正な顔立ちや、バイクや着込んでいるライダースを見ても、やはりバイクの運転手はこの田舎には不釣り合いな存在だった。
男はバイクに固定していたスマートフォンをと取り外し、立ち上げたままにしていた地図アプリで座標を確認した。
目的地に間違いなくたどり着けていることを確認すると、バイクの鍵をかけ、民家の方に歩き出した。
──ただ、民家の玄関には目もくれず、向かったのは隣接した奥の畑。
そこで真っ先に目についたのは、飲み物が置かれたベンチと日向で寝ている子犬。畑の方を見ると少し離れた場所で葉を茂らせた植物を熱心に観察する青年の姿を見つけて、男は静かに息を吐いた。
遠目から、その姿や顔をしっかり確認できなくても、彼が目当ての人物であることを、男は自然と理解していた。
キャンっ!キャンっ!
しばらく静かに青年を観察していた男は、待てど暮らせど彼の作業が終わらない事にだんだんと焦れていた。
──もう、畑の中に踏み入って良いだろうか。
男が考えあぐねていると、横から甲高い鳴き声が響いた。
音の出所に視線を下げると、先ほどまで呑気に寝ていた犬がいつの間にか起きていたようだった。
小さな子犬は三角の耳をピンと立て、番犬の務めを果たすかのように唸り声を上げながら、可愛く男を威嚇していた。
「誰か来たのか?ジン
……
え?!」
犬の鳴き声で漸く顔を上げた青年の驚愕の声が、静かな畑に木霊した。
男が視線を向ければ、青年は驚いた顔はそのまま、目を擦って瞬きをして、己の存在を確認すると、足をもつれさせながら駆け寄ってくる。
男はその落ち着きがない様子に不快感を示すことはなく、むしろ安堵で表情を綻ばせた。
良かった。
容姿も、ころころと良く変わる表情も、昔と何ら変わりがない、と。
「こ、こうさかさっ!
……
なん、どうして」
「尊奈門、落ち着け。道の駅の野菜売り場でお前が作った野菜と一緒に、生産農家の広告を見つけた」
なんで、どうしてだと息を切らしながら詰め寄る尊奈門に男
……
もとい、高坂は冷静に種明かしをした。
その道の駅に立ち寄ったのは、悪天候に見舞われ、雨風を凌ぐためだった。
普段なら絶対に足を踏み入れることはなく、踏み入ったとしてもあまり物色しない地元野菜のコーナーの一角に、それを見つけたのだ。
「それはさておき、今回のかくれんぼも私の勝ちだな」
「え~!ヒント見てきたなら、私の勝ちではないですか?」
ようやく落ち着きを取り戻した尊奈門が不満そうに頬を膨らませた。
こっちの気も知らないで能天気なことを言う尊奈門に、高坂は顔を顰めながら軽く鼻を摘んでやった。
「馬鹿言え。あんなのヒントでもなんでもないだろ」
ピャッと驚いたように身体を跳ねらせたところで手を離してやった。また摘まれないようにと両手で鼻を覆った尊奈門を見て、高坂はクツクツと喉を鳴らしながら笑った。
やはり、尊奈門の傍は心地がいい──
こんなふうに笑うのだって、こんなにも心が満たされるのだって、前世以来だった。あの時だって彼の傍には尊奈門がいて、毎日飽きることのない生活を送っていた。
そんな懐かしい記憶を頭の片隅で思い出しながら、高坂は尊奈門の頭を撫で始めた。
日に当たっていたからか少し汗ばんで湿った髪を、高坂は嫌な表情ひとつせず、少し乱暴な手つきで撫で回す。
「高坂さんってほんとかくれんぼの鬼が得意ですね」
先ほどまで不機嫌な表情をしていた尊奈門はいつのまにか機嫌が良さそうにふくふくと笑んでいた。
「お前を見つけるのは、得意だからな」
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転生かくれんぼ
見つけたら、見つかったらその後の人生は共に歩む高諸。
二人で探し合うとすれ違うから尊ちゃんは基本的に生まれ育った街を離れない。だから見つけてもらえるようにヒントを出し続けている。
高さんはなんでもないように見せてるけど、めっちゃ必死に探してる。今の所全勝。これからも勝ち続ける。
尊奈門ちゃんの唯一の家族の豆柴は子犬じゃない、3才。名前は「ジンザ」
高とジンザは尊ちゃんを取り合うライバルになる。
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