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ぐるさん
2026-02-07 21:45:40
1378文字
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2.7 ふみりかワンドロ【引き留める】
ふみりかワンドロライ(@ fmrk_1draw)さんの2026.2.7 お題をお借りしました。
「理解〜〜」
「理解く〜〜ん」
どうしてこうなるんだ。
「ねぇ聞いてんの理解〜〜」
「り、か、い、く〜〜ん」
もう夜九時だというのに懲りもせず飲酒を行うテラさんと依央利さんを注意したら、また間に挟まれてしまった。
「で?最近ふみや君とどうなの?進んでんの?」
「す、すすす、ハァッ!?!?」
「奴隷、取り押さえます!」
「取り押さえないで!!」
学生時代にこういう女子生徒が居たな、という強引さで椅子に引き戻されては両サイドからツンツンとつつかれる。
「だってふみや君に聞いてもはぐらかされるし、そもそもいつの間にか出かけてるし、ねぇ?」
テラさんは口角をニンマリと上げて悪戯っ子のように微笑み、依央利さんはそれにウンウンと相槌を打つ。
「そう言われましても
……
」
「そもそも理解君は、ふみや君が急に居なくなって寂しくなったりしないの?勝手に出かけないで、って思ったりは?」
「そんな身勝手な事考えませんよ」
「うーん、真面目すぎ」
勝手に聞いて勝手に呆れたテラさんが手元のグラスを思い切り煽り、まるで交代するように今度は依央利さんが質問を投げかける。
「でも、たまにはちゃんと傍に居て、って引き留めようとか思わないの?出かける所を見つけられたらだけど」
「引き留めるも何も、いつどこに出かけるのは個人の自由でしょう?勿論、危険な場所や門限破りは別ですけど」
「うわぁ
……
流石理解君
……
」
今度は依央利さんがゲンナリしながらテラさんのグラスにお酒を注ぐ。
私としては当たり前の事なのだが、どうやら二人にとっては違うらしい。
「大体、個人の我儘で相手の趣味を邪魔するのはただの迷惑でしょう」
「でも、付き合ってるのに何にも言わずに放ったらかしは無くない?」
「テラさんの言う通り!そもそも行かないで、って引き留めるのは我儘じゃなくて、恋人同士の権利じゃない?多分だけど」
私を挟んで二人が酒を酌み交わし、双方からつつかれる。しかしながら、私にはある疑問が浮かんでいた。
「お二人は、ふみやさんがいつ戻るか聞いてないんですか
……
?」
「「えっ?」」
「この間ふみやさん言ってましたよ?しばらく出かけるけど日曜日
……
明日の昼くらいには戻るって」
「「はぁ!?」」
二人の驚愕ぶりを見るに、本当に知らなかったのだろう。桃色と黒色の瞳が私を挟んで両目をぱちくりとさせている。
「えっ、ふみや君、理解君にはちゃんと言ってたの?いつ帰るか」
「えぇ。というか他の皆さんにも言ってるものだと思っていたのですが
……
」
「聞いてないよ〜〜!ちなみに明日の昼って具体的に何時頃?お昼ご飯の食材足りるかな
……
ちょっと確認します!」
冷蔵庫へと向かう依央利さんを見ていると、テラさんが口を開く。
「ちなみに、どこに行くか聞いた?」
「えぇっと
……
東京、宮城、大阪、愛知、福岡、埼玉、だったかと」
「目的地多いな!!何しに行くんだ!!」
「下見?とかって言ってましたね」
「何の!?」
「移動中の写真もちょくちょく送られてきて」
不意に、テラさんがまたグラスを煽る。先程よりも勢い良く、グラスに残っていた中身を全て飲み干したテラさんが叫んだ。
「そういう所だぞ伊藤ふみやーー!!!!」
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