yaki29saikou
2026-02-06 13:42:00
3025文字
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しんばしというかお~しんというかの雑話 

ネタバレ

作中新橋が大崎に激昂する場面で自分は治らない怪我を負わされて~みたいなことを言ってた時にこれを背中の火傷と仮定すると(多分確定だとは思う)積年の恨みっていうのはやっぱり被害者にしかわからないんだろうな~と
大崎が言ってた盟は冥を信用していた、大学時代は良好だったみたいな話だけどこれは表向き本当にそうだったのかもしれない可能性はあると思ってるんだよね。実際新橋は頭もよくて学業で不自由もなく大学はそれなりに謳歌してたと思うし。外面だけでも盟の前ではいい顔をしてたんだろうなという予想はできる。当然冥の方だって仲良くできるなら盟と仲良くしたい気持ちはあったのかもしれないし。でもまあ取り繕ったモンってのはそこまで長持ちしないし、やっぱり「盟と普通の兄弟関係を築く自分」にずっと違和感しかなかったような気もするんだ。幼少期に自分に消えない痕を残した事実はなくならないし、そんな人間が自分に本当に何もしてこないのか?って心のどこかではずっと怯えていたと思うし。
船着き場で大崎に気まぐれに熱した鋏を~の話してた時、これが大人になってからやられたのと幼少期にやられたのとでは全然人格形成への影響が違うだろうと思ったし。
晴天なら殺さなかった、曇天だったから殺したの発言からしても抑圧していたものがずっと燻ってて、なにかの拍子に(この例でいえば新橋が盟に装置の点検を頼まれ、呼び出されたという出来事)あ、今なら殺せるって思ってしまったんだろうなって。まあ盟のやったことはどうあっても冥の中では清算しきれないし、悪意がないってのも余計にタチ悪いよなって思うので。かといって冥の殺人を肯定はできないというのは変わらないけどもその感情を殺して生きろというのもあまりに酷だしほんとほんと
怖い部分としては、新橋自身は大江杏の自殺が自分の脚本のせいだという罪にずっと苛まれてたけど、それは思い違いで、大崎に言われるまで盟を殺した事実を自分の罪状になっているとすら考えていなかったことなんだよな。彼の中で罪の意識として封印されてたのかという考えもあったけどどっちかっていうと盟は死んで当然くらいにしか思ってないようにも感じたし。新橋の持つ自分だけ満たされたいという欲のあれからしても、自分を脅かすものを排除するのは当たり前くらいの想定だった気もする。それでももともと寂しがりやだし、すべてを盟のせいにできていたのかというとめちゃくちゃ微妙ではあるが

それはそれとして幼少期ネグレクト受けてて盟から受けていた虐待も両親は素知らぬふりをしていたっぽかったし(盟はいい子の演技が上手いと言っていたのでおそらく両親には二人は仲睦まじい兄弟に見えてた可能性もある)、幼少期の冥がどうしてそんな扱い受けてたのかな~と考えた時にやっぱり念頭に出てくるのが先天性の上斜視になるのかなあって思うんだけど。
産まれた時から人と違う部分があって、さらに一生消えない傷をその体にも負わされて親からの愛情もろくに受けずに生きてたって考えると新橋ひとりに神は色々背負わせすぎだろ、そんなにマイナスステータスつけなくてもいいだろとは思いますよね(俺は無宗教ですから~と自分で言ってたのすら皮肉に聞こえる)
小学校にあがる頃に祖母に引き取られたって言ってたけど祖母がいなければほんまに冥の人生どうなってたかわからなさすぎて想像したくないよな~と。人に裏切られることを極端に恐れ、なんでもかんでも悪い方向に考える被害妄想癖を持っててそれだけでも生きるのしんどそうだけどそういうステータスって別に最初からもってたわけじゃなくて冥の人生の中で他人に勝手に付け足されたデバフみたいなもんなんだよね。さらに頭がいいもんだから自分のそういうマイナスで身勝手な部分にもちゃんと自覚性があって余計にしんどい。気づかないほうが楽ですらある。他人に責められた時に言い訳を考えるんじゃなくて、自分はこういう人間だからこういうことをしてしまいますってはっきり言えてしまう方がよほど辛い。そんな傷抱えたまま大人になってるの本当にさらにそれでハッピーエンドの脚本書いてるのいじらしすぎるだろ
陰険で卑屈ならいっそバッドエンドでも酷い物語でもなんでも書けばいいのに品川くん曰くすべてハッピーエンドっていう所を見ると幸せになりたくないわけじゃないんだろうっていう新橋自身の心のどっかの善性を感じ取れてしまうというか 幸せを夢見なければ幸せを人に届けるような仕事なんて成り立たないと思うし余計に。作家という仕事を辛いと思ったことはないのかなぁと思ったけど彼の場合はたとえフィクションだとしても救われる物語を書くことが自分の内面の吐露にもつながってるのかもなあと感じた(俺だってあんな話書きたくなかった!~の発言からしてもね)。わざわざ島にもちゃんと仕事道具持ってきてるあたりもよかった。書くの自体は好きなんだろうなって気がする。別に、誰かのために書いてるわけじゃとは言ってたけど特定の誰かじゃなくて不特定多数の誰かでいいんだろうなて気がする。新橋の中では。

何か本当、新橋って大崎に出会わなければ恋愛も消極的でしなかった気がするし結婚なんてもってのほかで、作家人生を細々と生きて生涯を終えるみたいなキャラクターだから、大崎となんだかんだで結ばれたのすごいよかったよな~って思うし、今までの人生でできなかったこととか、やりたかったこととか、そういうのめちゃくちゃ楽しんでほしい~と思う。彼の中では当然被害妄想癖と裏切りへの不安は一生つきまとうだろうけど、新橋がそういう人間だってわかっているうえで傍にいる選択をしてくれた大崎には本当に感謝しかないよなぁと。自分の見られたくない部分や弱い部分を全部知ってる相手がましてや自分を愛してくれるとか新橋の人生的には望んでもないことだったと思うしなぁ。付き合って3か月くらいは幸せすぎてビビってそうですらある。新橋が何か被害妄想拗らせて大暴走起こすたびに大崎は謝ってくれるし刺そうとしても危ないですよで許されるし 貴様怖くないのですかって聞いてもどうして恋人を怖がる必要があるんでしょうかって言われるし 新橋もうメロメロ一直線だよ

一回なにかの拍子にガチで新橋の振りかぶったペンナイフがうっかり大崎にかすってちょっとだけケガさせちゃって大崎はかすり傷ですくらいで平然としてるのに当の新橋が真っ青になってな、なぜ避けないのですか!って泣きそうになりながら言ったら避けるつもりだったんですが、失敗しました。不安にさせてすみません。自分は大丈夫ですよって大崎は淡々と返すし 貴様が謝るのはおかしいでしょう、い、今のは俺が……って謝りたいと思いつつも言葉がつっかえて出てこない時に新橋さんは悪くありません。避けられなかった自分の落ち度です。ですが、不貞はしていないので許してくれますかってやんわり言われてそれ以上何も言えなくなって俺のことを嫌いになりましたかって泣きそうになって聞くけどあなたこそ自分のかっこ悪いところを見て幻滅しませんでしたかって返されてッするわけないでしょうクソ馬鹿!ってほぼ半泣きで大崎のことポカポカしてほしい(攻撃力0)

大崎はいろんなキャラと恋愛できるけど、新橋は大崎じゃないと駄目だろうなぁと思ったという話でした
長すぎるだろ