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なえつき
2023-08-18 09:33:28
872文字
Public
『ALTER EGO』
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#エス_夏のドカ食いチャレンジ2023
旅エスの短編作品を【痺れ】【熱】をお題に2ページ書いてみよう。
『ALTER EGO』の2次創作小説です。 短編作品お題ったー(
https://shindanmaker.com/948435)をお借りしました。
旅人に差し出されたコンビニ袋を受け取ったエスは、その中身を見て首を傾げた。
「何?」
「なにってエス、蒙古タンメンだけど
……
」
エスは袋から取り出したカップ麺を机に置く。旅人は慌てて手を振りながら説明する。
「いやほら、このあいだ私が話したらエスが食べてみたいって言ってたじゃん
……
」
「だからって本当に持ってくるとは思わないじゃない」
「えぇ
……
」
憮然とした顔でそう口にするエスに、旅人は戸惑う。
「そっかぁ
………
じゃあ、私が食べるね?」
エスは、旅人に構わず読書を始めている。そんなエスを見て切ない顔をしつつ、旅人はカップ麺にお湯を注いでいく。
「うわびっくりした
……
ど、どうしたの?」
すると、いつのまにかエスが旅人の近くに立っていて、旅人が驚く。エスはお湯が注がれていくカップ麺の様子をじっと見つめている。
「いいから続けて」
「いや、あとは五分待つだけなんだけど
……
」
エスはふぅん、と呟いて旅人の横に腰を下ろす。旅人の身体が固まる。
旅人にとって非常に長い五分間が終わり、カップ麺の蓋を開ける旅人。
割り箸を割り、麺を啜ろうとして
……
横を見る。麺を見つめるエスに、声をかける。
「エス、食べてみる?」
「
………
いいの?」
「い、いいよ? だってもともとエスのために買ってきたんだし
……
」
麺を軽くかき混ぜてから、エスに割り箸を譲る。
ちゅるちゅると麺を啜るエスの顔を、旅人はドキドキしながら伺う。時折、辛かったのかエスは表情を曇らせていたが、そのまま食べ続けていた。
いつしかカップの中身は空になり、エスは口元をナプキンで拭う。
旅人がエスにおずおずと訊ねてみる。
「エス、それでどう? 美味しかった?」
「熱いし辛いし舌は痺れるしで大変だった」
「ご、ごめん
……
」
「それで
――
次は?」
「
……
次って?」
「まだ食べたいんだけど
……
もうないの?」
心なしかしゅんと寂しそうな表情のエスに、旅人はきゅんとした。
「かっ、買ってきまーす!」
夏の盛り。
――
エスはカップ麺を十杯ドカ食いした。
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