三毛田
2026-02-03 22:42:41
1079文字
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57 11. 情熱の扱い方

57日目
君に触れること

 はぁ。と、吐き出した吐息。
 少々持て余し気味の、内に秘めた情熱はどうしたらいいのだろうか。
 いい感じに戦闘を含む依頼があれば、これを発散するのにちょうどいい。
 のだが、そう簡単に物事が進むわけでもなく。
「丹恒先生。俺外に行ってくるけど、なんか素材取ってくる?」
「そうだな……今メモをスマホに送る」
「はーい」
 数分後。
 スマホに丹恒からメッセージが。
 彼が欲しいという素材があちこちの地域に散らばっているが、いい暇つぶしになるだろう。
「じゃあ、今から行ってくるからぎゅってして」
「わかった」
 仕方がないな。という表情で、丹恒は俺をぎゅっとしてから送り出してくれた。
 気態流体と種子を雑貨屋で買って、合成マシンで奇妙なお菓子を作って。
 丹恒に頼まれた素材を少しずつ集めていく。ついでに、合成マシンにぶち込む用の素材も。
「あーん。やっぱ、パムのご飯が一番なんだよな」
 出先の屋台やお店で買ったご飯も悪くないが、パムの作ってくれたご飯が一番美味しい。
 刷り込みに近いのかも知らないけれど、違いがなんとなく分かる。
 一休みし、素材回収のためにバットを振り回す。
「はあ」
 疲れた。うん。いい疲労だ。
 だけど、まだ身の内に燻ぶる情熱は残念ながら衰えず。
 今帰ると、丹恒に手を出してしまいたくなるから気をつけないと。
 なんて考えていたのが離れていても伝わったのか、
 〝早く帰ってきてくれ。お前に触れたい〟
 というメッセージが。
「っ。帰るから、待ってて」
 素材をバッグにしまって、列車に戻るためにアンカーに触れる。
「丹恒、ただいま」
……おかえり」
 ラウンジの人たちになおざりに帰宅の挨拶をして、資料室へ向かい。
 帰宅を告げれば耳まで真っ赤にし、俺におかえりと口にして。
「ん!」
 両手を広げ距離を詰めると、少々照れながら抱きしめてくれる。
「急いで帰ってきたから、俺に触れて」
……お前が望むままに」
 熱がこもった声に、落ち着いたと思っていた情熱が蘇ってきて。
「その前に、お風呂入っていい? ちょっと埃っぽいから」
「一緒に入っても、いいだろうか」
「うん。一緒に入ろう」
 手を繋いで俺の部屋へ行き、一緒にお風呂に。ちょっと温いけど、気持ちがいい。
 お風呂から出たら水分補給して。
 ベッドの上で、二人で心行くまで触れ合った。
「気持ちよかった……
「そうか。それなら、俺も嬉しい」
 少し湿った俺の髪を撫でながら、嬉しそうに。そんなことされたら、もっと触れたくなるじゃん。
 とは言えず。