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おもち
2026-02-03 12:54:58
1460文字
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やわらかいきみがすき
過去個人サイトからの掲載
闇表/別体パラレル/バカップル
「ん
………
」
ぷつっと何かの映像が、今思えば夢だったんだろうが、途切れ、その突如ざわざわと色んな声が入り混じって耳に入って来て、騒がしさに顔を顰めながら眠りから覚めたオレはゆっくりと目を開ける。
教室全体を照らす蛍光灯が眩し過ぎるくらいで、一瞬だがチカッとして目が痛んだ。
寝起きでぼんやりと頭に白い霧が掛かった様な気分だが、周りの状況から何と無く分かったのはどうやらオレはせっかくの昼休みだってのにいつの間にか寝てしまっていたということ。
それにしても、今オレが横になって頭を乗せている所が妙に暖かく柔らかくって、随分寝心地が良いのはどうしてだろうか。
「あ、おはよ、もう一人のボク」
ヒーター機能でも付いてる枕でも持ってきてたのか、なんて馬鹿なことを思いながらそのままの体制で数回瞬きして目を慣れさせていると、突然視界が暗くなり頭上から聞き覚えのあり過ぎる声が降ってくる。
顔を少し動かして見上げる様にすると、もしかして此処は天国で、今オレの目の前にいるのは天使なのだろうか、と本気で思っちまったくらい、アメジストの様な綺麗な瞳をした相棒の顔が視界いっぱいに映った。
「
……………
」
「
……
おーい?もう一人のボクー?」
「
…
おはよ、相棒」
「あ、良かった。もうそろそろお昼休み終わるから起こそうと思
……
っ!?」
話が終らないうちにオレの顔を覗き込む相棒の首に手を回し、自分の体を微妙に起こしながら相棒をぐいっと引き寄せて有無を言わさずキスをする。
今触れている唇も太もももそうだが、相棒は痩せているのにどこもかしこも柔らかくて、思わず触りたくなってしまう。
そのまま何秒間か静止してちゅ、と音を立てて唇を離せば、相棒は目を見開いたまま真っ赤になって固まっていて、その様子があんまりにも可愛いもんだから思わずくすっと笑うと、止まっていた時間が動き出したように相棒は顔を赤くさせつつ怒った顔をした。
「あ、あのねえ
…
!」
「どうした?嫌だったか?」
「い、嫌
……
じゃない
…
けどっ
…
」
「けど?」
「う、うう~
……
」
体を起こしながらふふんと誇らしげにそう言えば何を言っても無駄と分かったのか、相棒は恥ずかしいのを誤魔化すように触れた唇を手で抑えている。
そんな行動も可愛くて、ああもうダメだ、相棒の全部が可愛い。
このまま持って帰って食べてしまいたいくらいだが、後もう少しの辛抱だ。後3時間授業を受ければ相棒と手を繋いで家に帰れる。
だから今はこれで我慢するのだと、自分に言い聞かせるようにしながら相棒をぎゅっと抱き締め、耳元で優しく囁く。
「相棒、大好きだぜ
…
」
「わ、分かったからっ
…
そんな耳元で言わないでよ
…
」
「相棒は?言わなきゃ離れないぜ」
「
…
じゃあ言わない」
ぼそりとそう呟いて、耳を真っ赤にしながらオレの胸に顔を埋めて今度は相棒からぎゅうっと抱き締めて来て、予想外の返答に今度はオレの方がびっくりする。
しばらくして漸く相棒の真意に気付いたオレは思わず何だそれ、と言ってくすくす笑ってしまった。
お互いに抱き締め合い、相棒の肩に顔を乗せながら幸せな気分に浸っていると、少し離れた所で獏良君がにっこりと笑いながらオレに手を振っているのに気付いて、よくよく見れば城之内君と本田君も居て2人共何故か机に顔を伏せている。
そう言えば此処教室だったな、と今更ながら気付いたが、昼休みの終わる後数分、こんな美味しい状況を堪能しなくてどうするとオレは黙ったまま小さく獏良君に手を振り返した。
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