なび
2025-04-11 21:34:45
1533文字
Public にょた
 

にょた百合パーバソ下着ネタ

えっちくはないけどワンクッション。













「あらバーティ、あなた」
「うん?」
 仕事終わりのロッカールーム、ばっさばっさと隠すことなく着替えていたバーソロミューは、アンの咎めるような声に手を止めた。
「ブラのサイズ合ってないんじゃありませんの?」
「え?」
 驚けば、
「あ、ほんとだ。アンダーとカップがズレてるね」
 横から覗き込んできたメアリーも肯定する。
「太った?」
「ふとっ……! って、ない!」
 ショックを受けながら否定する。
「どっちみち、サイズを変えないとスタイル崩れますわよ」
 アンみたいな体形ならさておき、貧乳の自分に関係あるのだろうか、と眉間に皺を寄せるが、
「きちんと測ってもらったほうがきれいになるしねー」
 メアリーの言葉に考え込む。体形が変わる事態に心当たりはあった。そして、できれば見目良くしていたい理由も。
 バーソロミューの様子に二人はにんまり猫のように目を細める。
「あらーきれいになって見せたい殿方でもいるんですの?」
「僕たちに教えないとか無しだよ」

 二人からの猛攻をどうにか逃げ切ったのが今週半ばのこと。
 週末、バーソロミューは恋人と並んで雑誌を覗き込んでいた。どこに行こう、この服は君に似合いそうだ、と顔を寄せ合って甘く話していたはずだが、いつの間にか白くまろいけれど大きな手が、自分の胸のあたりをさわさわと弄っていることに気づく。
…………パーシー……
 硬い声で恋人の名を呼べば、かわいいかわいいパーシヴァルは、きょとんと空色の目を瞬かせた。ああかわいい。ではなく!
「む、」
「む?」
 バーソロミューは唇を引き結び、真っ赤な顔をして叫ぶ。
「胸ばっかり弄るな!」
「え」
「君が胸ばっかり揉むから、ブ、ブラのサイズが合わなくなっただろう!?」
 恥ずかしさから息が荒くなってしまった。肩で息するバーソロミューへ、ぽかんと大きな目をさらに大きくしたパーシヴァルは、次いでパァ、と表情を華やがせた。
「ならば、午後からは買い物だね!」
「えっ」
 そうしてバーソロミューはパーシヴァルと一緒に都心の下着専門店を訪れている。それも、普段来ないようなかわいらしい系統の店に。完全にバーソロミューの普段の趣味からはかけ離れている。
 どうしてこうなった!? とぐるぐる考えている間に試着室へ押し込められ、店員に採寸されたと思えば、パーシヴァルは次から次へと下着をおすすめしてくる。
 フリルやレースがふんだんにあしらわれ飾られた、砂糖菓子もかくやと言わんばかりのそれらは、ふわふわとした雰囲気で体の凹凸のしっかりしたパーシヴァルが身につければとても似合うだろう。けれど、どこも平らな自分では、と良い歳して怖気付いてしまう。
「パーシー、パーシヴァル」
「どうしたんだい、バート。これは嫌だった?」
 淡い水色の3/4カップブラを手に、パーシヴァルが試着室の中を覗く。バーソロミューは勢いに飲まれて白いレースとフリルのブラを身につけたところだ。
「そうではなく! やはり私にこんなふりふりかわいいのは似合わないよ!?」
 泣きそうな気分で小声で叫べば、ふんわり笑った恋人は素早く試着室へ侵入してきた。
「そんなことないよ、バート。とても似合ってる。それに」
 言葉を切ってバーソロミューの耳元へ口を寄せ、声をひそめる。

 脱がせがいがあるだろう?

 吐息だけで告げられた内容に、バッと耳を押さえてパーシヴァルを見たバーソロミューは、ふふ、と口角をゆるくあげる彼女の目の奥に確かに欲を見つけて言葉を無くした。
 購入したブラとショーツを前に、どういう気持ちで身につければ良いのかわからなくなったのはその後の話である。